車中泊には必須! 朝日や視線から自分を守る「カーテン」のつけ方|森 風美のただいま軽バン改造中 vol.5

カーテンを紹介する森風美さん

女子キャンパーとしてさまざまなメディアで活躍中の森 風美(もり ふうみ)さん。

もともと「徒歩キャンパー」だった彼女は、「車中泊キャンパー」にもなるべく2019年4月に人生で初めてクルマを購入! 選んだクルマはHonda「バモス ホビオ」です。

この連載では、DIYや純正アクセサリーを使いながら「女子キャンプのための車中泊スタイル」を完成させていく道のりを紹介していきます。

5回目は車中泊の必須アイテム「カーテン」について紹介していただきます!

※2018年5月に販売終了

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目次

森 風美

森 風美(もり ふうみ)
年間80泊するほどキャンプを愛し、女子でも楽しめるキャンプスタイルをSNSで発信している女子キャンパー。女性向けアウトドアWebメディア「なちゅガール」の編集長も務める。ほか雑誌・テレビ・イベント出演など幅広い分野でも活躍中。アウトドア料理の万能スパイス「motteco(もってこ)」の開発も手がける。
Instagram @fu_u.m
twitter @fu_uyu

 

「女子」の車中泊には「遮光性カーテン」が必須な理由

車中で眠る森風美さんのイメージ

こんにちは、森 風美です。ズバリ、車中泊には遮光性カーテンが必須です。

理由は2つ。1つめの理由は車内に入ってくる光を遮断するためです。軽バンはキャンピングカーと違って四方が窓になっているので、しっかり光が入ってきます。キャンプでテント泊をするときもそうなのですが、人間は朝日が差し込むと自然に目が覚めてしまうもの。vol.4でもお話ししたように「快適な睡眠は安全な運転につながる」ので、車中泊をする多くの人はカーテンにこだわっていると思います。

2つめの理由は、車外の視線から自分とクルマを守るためです。車中泊の旅では着替えを車内ですることが多く、女子の1人旅ならなおのこと。遮光性の低い薄いカーテンだと、車内に明かりを灯したときに、室内が丸分かりになるので注意してください。それにクルマからちょっと離れるときにもカーテンを閉めておけば、「車内に人がいるかも?」と思わせることができ、クルマの防犯対策にもなります。

そんな車中泊に大切なカーテン、私をいちばん悩ませたのが「設置方法」。曲線の多い車内にカーテンをつけるのは、かなり難易度が高いのです。そこで今回は「布さえ決めたら誰でも簡単に作れる車中泊カーテン」をご紹介します!

 

運転席エリアのカーテンは3枚つけるより「ひとまとめ」が楽!

カーテンを紹介する森風美さん

このカーテンがあれば、運転席エリアの3窓すべてにカーテンをつけなくてもOK!

まずは、前の運転席エリアからご紹介します。

私は以前、一般に市販されているクルマ用のカーテンを使っていました。その仕組みは吸盤のついたカーテンを窓ガラスにくっつけるというもの。運転席エリアはフロント窓に1枚、運転席エリアの右側窓に1枚、左側窓に1枚、合計3つのカーテンが必要でした。

実際にやってみると、その作業が面倒だったのです。例えば、運転席にいるときにカーテンを取りつけたいと思ったら、いったんクルマの外に出て後部座席のドアを開け、収納しておいたカーテンを取り出して、また前の座席に移動してから3つの窓にカーテンを1枚ずつ吸盤で貼りつける…。もっと無駄な動きを少なくしたい!

そこで、私は前の「運転席エリア」と後ろの「寝室エリア」を区切るカーテンを取りつけることにしました。運転席エリアは寝るときには使用しないので「3つの窓にカーテンを1枚ずつつけるよりも、カーテンを1つにまとめるほうが楽!」と考えたのです。

 

車内灯とセンターピラーを利用して、自作カーテンレールを設置

車内灯に針金でカーテンワイヤーを設置する様子

写真:本人提供

クルマの天井に自宅と同じようなカーテンレールをつけられるとよかったのですが、クルマの曲線に合わせて加工するのが難しかった…! クルマの天井に穴を開けてカーテンレールを設置するのは抵抗があったので、車内の設備をうまく利用することにしました。

まず、車内灯を囲うように針金をくくりつけて、そこに100円ショップで売っている「カーテンワイヤー(フックつき)」を針金で巻きつけて固定します。ここは緩まないようにしっかりとめておきました。

 

センターピラーにカーテンワイヤーのS字フックを引っ掛けている様子

次に、カーテンワイヤーを車内の幅に合わせてハサミで切ります。特別な工具を使わずハサミで切られるのがうれしいところ。端の部分はS字フックになっているので、センターピラー(前部座席と後部座席のあいだにある柱)の隙間にグッと差し込めば、自作カーテンレールのでき上がりです。

あとは、遮光性の高いカーテンをカーテンワイヤーにかければ運転席エリアのカーテンが完成! 上部に少し隙間ができますが、昼間でも車内に光が入ることなく過ごせています。

 

カーテンを束にしている様子

普段カーテンはタイバック(留め具)で束にしておきます。これも100均!

 

寝室エリアのカーテンは新調しないで「手持ちの布」を活用する!

続いて、後ろの寝室エリアのカーテンについてご紹介します。

こちらのカーテンもどうやって取りつけるか、ずっと悩んでいました。自宅のようにカーテンレールを設置するか、先ほどと同じように吸盤で窓ガラスにカーテンをくっつけるか、どちらも一長一短なのです。

両サイドの窓にカーテンレールを設置する方法だと、カーテンがつけっぱなしになります。私のような運転初心者には、後方の視界が狭まってしまうことが不安の種になりました。

それならカーテンの取り外しができるように、吸盤で窓ガラスにつける方法にすればいいのですが、ただでさえ収納の少ない車内に、カーテンのための収納スペースを確保するのはもったいない気がする…。そこで、毛布代わりやテーブルクロス用に使っていた布カーテンとして利用することにしました。

 

ルーフインナーサイドパイプを紹介する森風美さん

このルーフインナーサイドパイプがカーテン設置に使えます!

このとき役に立ったのが、純正アクセサリーのルーフインナーサイドパイプです。もともとクルマを中古で購入したときからついていたこのオプション(ディーラーさんで後付けもできますよ)。ハンガーで服をかけたり、S字フックで物をかけたりするのに使うパイプなのですが、カーテンをつけるのにも活躍します!

追加で購入したのは100円ショップで売っている「カーテンフック」のみ。前述のカーテンワイヤーと同じコーナーにありました。窓と寸法さえ合っていれば、どんな布でも挟んで吊るすことができるので、季節や気分に合わせてカーテンのコーディネートを気軽に変えられます。

 

カーテンフックでペンドルトンのバスタオルを吊るす様子

100均のカーテンフックでバスタオルを吊るせば、カーテンの完成! 写真:本人提供

いま私がカーテンとして利用しているのは、キャンプで人気のPENDLETON(ペンドルトン)のジャガードバスタオル。バスタオルという名前ですが、とても分厚くて遮光性・断熱性ともに抜群です。

キャンプをするときは防寒用の毛布代わりに使っています。それにデザインもかわいくテント内の彩りにもなるので、キャンプの撮影で「なんか地味だなぁ」と思ったときに「クルマに積んでおいてよかった!」と何度も思いました。

クルマの後部の窓ガラス(リアガラス)は、普段テーブルクロスに使っている布を利用して、100円ショップで売っている強力マグネットで車体にくっつけています。でも気がつくと磁石が行方不明になっているので、近々改善しようと思っています(またの機会にご紹介します!)。

 

カーテンで車中泊をもっと安全に! もっと快適に!

カーテンに使うバスタオルとフックを収納している様子

バスタオルはラックに、カーテンフックは磁石つき小物入れに収納。写真:本人提供

カーテンをつけて外から完全に遮断された車内は、1人旅の安心感が段違い! 秘密基地感も一層増して、車中泊の夜が楽しくなること間違いなしです。また、冬は外からの冷気で車内がかなり冷え込むので、カーテンの設置は防寒の意味でも大きな意味があります。

私がカーテン選びをしたときに、優先したのは「遮光性」「かわいさ」「利便性」の3つです。カーテンは「見た目は気にしてなくて、実用性があればいい」という人が多いけれど、車内の大部分を占めるカーテンは雰囲気を大きく左右するので、女子としては「かわいい」見た目も重視したいところ!

カーテンはDIYに自信がない人でも簡単に作れます。まずはお気に入りの布を探して、100円ショップやホームセンターで自分好みのカーテンフックやカーテンタイバックを探してみてくださいね!

 

次回は、車中泊の過ごし方を広げてくれる「ポータブル電源」についてご紹介します。

 

文/森 風美
写真/松本 いく子

※本記事に掲載された情報は、記事公開時時点のものです。

 

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