愛車の見た目をもっと良くしたい。快適な走りを追求したい。車中泊で遠くへ出かけたい……。クルマをカスタムする理由は人によってさまざまですが、おそらくすべてに共通しているのは、カスタムがその人の「自分らしさ」を表現するものだということ。
今回ご紹介する宮崎 秀仁さんは、キャンプを始めて30年以上のアウトドアの達人。実用的なアイテムを小粋に使いこなす独特のキャンプスタイルは、Instagramを中心にファンが増えて、ついにはオリジナルのアウトドアブランドまで立ち上げてしまったという「究極の趣味人」です。
そんな宮崎さんの愛車は、Hondaの軽商用バンである「アクティバン」※ 。自身でフルカスタムを施したクルマには、おしゃれかわいいカスタムとはひと味違った、大人の男の生き様がにじみ出ています。宮崎さんの渋カッコいいカスタム術と、カーライフについて聞きました!
※2018年7月に販売終了
- 宮崎 秀仁さん
- 通称ミヤさん。1973年生まれ。アウトドアブランド「38explore(サーティーエイト・エクスプロー)」主宰。持ち前の発想力と手先の器用さで、「用の美」を追求した独自のキャンプギアを企画制作する。本業ではフリーランスのインテリアデザイナーとして、店舗内装の設計や施工などを手がける。Instagramのフォロワーは1.9万人のカリスマキャンパー。
Instagram 38explore
目次
車体込みで合計20万!? アクティバンの俺流カスタムの全貌を徹底紹介!
今日は千葉県にある「森のまきばオートキャンプ場」にやって来ました。もとは牧場だったという広大な敷地の中ですが、宮崎さんのクルマは遠くからでもひと目でわかりました!
宮崎:はい、目立ちますよね(笑)。街中だともっと目立つみたいで、出先の駐車場で「もしかしてミヤさんですよね?」と見知らぬ人から声をかけられたりします。
ベース車両はアクティバンですが、ずいぶん印象が違いますね。
宮崎:もとはシルバーで普通のアクティバンだったんです。2017年、中古車両をヤフオクで10万円で購入しました。2008年式で走行距離は10万kmオーバーという、けっこう使い込まれたクルマでしたが、まあ何かあったら自分で直せばいいかなと思って。今のところ、壊れずに走ってくれています。
アクティバンを選んだのはなぜですか?
宮崎:4WDのパワフルな性能と、コンパクトな軽自動車の機動力が魅力だったから。ぼくはキャンプや登山をするので、そういうときに山奥や森の中の細い道にも入っていけるのはありがたい。あと、エンジンがフロントではなく車体中央にある「ミッドシップ」のレイアウトで、運転中に聞こえるエンジン音がいい感じなのも好みです。
20歳のときに初めて持ったクルマが、Hondaの軽商用バン「アクティストリート」でした。こういうデザインのクルマがカッコいいとぼくは思うんです。
同クラスだとスズキの「エブリイ」とか、ダイハツの「ハイゼットカーゴ」も人気ですが、アクティバンでアウトドア仕様のカスタムをする人っていうのは、当時ほとんどいなかった。それも個性が出ていいかなと思いましたね。
俺流「ミリタリー調」を突き詰めたアクティバンの外装カスタム
具体的には、どんなカスタムをしたのでしょうか?
宮崎:コンセプトは「これ1つで完結するクルマ」。普通に街乗りすることもあれば、遊びに出かけることもあって、遠くに行ったらそのまま車中泊する。食料さえあればここでずっと生活できる、シェルターみたいなものをイメージしました。
ただ、そういうカスタムをやっている人が他にもたくさんいる中で、どうやって自分っぽさを出していくか。ぼくはもともとキャンプの世界では「ミリタリー好きなキャンプおじさん」で通っていたので、そのテイストで行くことにしました。
たしかに、アメリカの軍用車を思わせるカラーリングです!
宮崎:ボディカラーは2色。ベースカラーの「サンドベージュ」は建物の外壁用のペンキで塗っています。うちに余っていたのを使いました(笑)。
フロントとリアのカラーの「マットブラック」は、トラックの荷台などに使う「チッピング塗装」というタフな塗料です。また、ホイールもブラックに交換して、タイヤは外径5㎝くらいインチアップしています。
宮崎:フロント部分では、「BOSCH(ボッシュ)」の黄色いフォグランプを後付けしました。飾りではなく実際に点灯します。ランプの土台はパイプを切って作っています。
宮崎:ナンバープレートは中央下からヘッドライト下へと移動しました。4WDのクルマは、走行時に小石などがぶつからないよう少し高い位置にナンバープレートがあることが多く、これだけでアウトドア感が出るんです。
もともとナンバープレートがあった部分には、アルミ製の「チェッカープレート」をつけました。よく階段や床などに張ってある鉄板ですね。
宮崎:フロントカバーにつけたスコップと取っ手は、実用性というより、デザイン性重視の飾りです(笑)。
宮崎:バンパーは前後とも10㎝くらいカットしています。こうすることで、まるで車高が上がったように見えるんです。
いわゆる「クロカン車」(クロスカントリー車の略、砂地や岩場などのオフロードを走るクルマ)などのアウトドア車は、車高を上げる「リフトアップ」のカスタムを施しているのがほとんど。こうやって車高をアップして見せることで、それらしい雰囲気を出すことができます。
宮崎:リア部分では、前面と同じくナンバープレートを移動したのに加えて、「ボックス」と「ラダー」を設置しました。どちらも純正カスタムではないので、工具を使って車体に穴を開けて、ビスでとめています。
このボックスは、地上最強ともいわれる堅牢性を持つハードケースの日本ブランド「PROTEX(プロテックス)」のもの。JAXAや自衛隊などでも採用されています。定価は7〜8万円と高価ですが、これもヤフオクで見つけて5000円くらいでした。普段は汚れ物入れとして使っています。
ラダーも他の車種の中古品を安く手に入れました。よく見るとちょっと寸足らずですが(笑)、上がるには問題ありません。
カスタム予算はたったの10万円! 費用を抑えるためのコツって?
中古品を安く入手したり、視覚効果を利用したりと、いろいろなアイデアと工夫が散りばめられているんですね!
宮崎:このカスタムには、全部あわせて予算10万円もかかっていないんです。カスタムってお金をかけようと思えばいくらでもできますけど、せっかく安く買ったクルマだから、穴を開けるのもペンキを塗るのも、気にせずやりたい放題でしょ。
ぼくにとってクルマのカスタムは今回が初めてだから、自分で気の済むまでやってみたかったんですよね。
宮崎:これなんかもそうですね。テールランプを覆う「ランプガード」は、アウトドア感を演出するエクステリアとして設置しました。でもこれ、本当はクルマ用の部品ではないんです。もとは何だと思いますか?
正解は、飲食店などでよく使われる「ワイングラスホルダー」です。本業の仕事場でこれを見たとき、「もしかして合うかも?」と思いついて、試しにやってみたらぴったりでした!
宮崎:ルーフキャリアはヤフオクで1万5000円くらいかな。それを支えるキャリアベースはAmazonで買って、2セット(4本)で3000円くらい。
上に載せている樹脂製ハードケースは「ライフルケース」と呼ばれるミリタリー製品。アサルトライフルとかサブマシンガンを入れておくものです。こんなものもAmazonで手に入るんですよ。ぼくはテント用のポールをしまっています。
まあでも、こうやって自分ひとりで材料を集めてフルカスタムするのは、ものすごく時間と手間がかかります。お金を払って人に頼む気持ちはよくわかりますし、ぼくも誰かに頼みたかったな(笑)。
これぞプロの技! 車内を快適空間にするカスタム
続いて、車内の様子も見せてください!
宮崎:普段から積んでいる荷物はこんな感じ。男ひとりだったら、これだけあれば1週間は暮らせます。
宮崎:天井は、もともとあった遮音材をはがした後、「レジェトレックス」という制振材を張っています。制振材というのは、外からの振動をおさえて音の発生を防ぐ素材のこと。夜の大雨はやっかいで、雨音がうるさくて眠れなくなったりしますからね。これがあると雨が降っても車内は静かです。
あとはスポンジの断熱材を入れて、温度対策も。断熱材はサイドの壁にも張っています。今はあえてむき出しの質感を残していますが、そのうち板張りにしようかなと計画中です。
宮崎:床面はシンプルです。フルフラットにした上に、ホームセンターで買った「ジョイントマット」、セミダブルサイズの「低反発マット」、ニトリの「室内用ラグ」を順に敷いているだけ。
ジョイントマットはクルマに入れておくと便利です。正方形のマットをつなげて大きさを自由に変えられるので、車外でもどこでも使えます。たとえばテントを張るときに地面に敷くと、下からの冷気を防いでくれます。
宮崎:窓につけているのは、太陽光発電でファンをまわすシステム。左がソーラーパネルで、接続したモバイルバッテリーに自動的に給電します(モバイルバッテリーは埋め込んで見えないようにしている)。貯めた電気で、右上に埋め込んだファンを動かすという仕組みです。ファンの下は網戸になっています。
宮崎:内側にスイッチが4つあって、それぞれのファンとつながっています。ファンは直径8㎝。全稼働すると夏でもけっこう涼しいです。
宮崎:窓に換気扇を取り付けるDIYは車中泊仕様のカスタムでよく見かけますが、給電がめんどうなものが多い。だから充電機能つきのパネルを自分で考えて作りました。このパネルごと外せば、普通の窓に戻ります。
宮崎:ポータブル電源は「PowerArQ(パワーアーク)」。他にも電源はいくつか持っていますが、これは車内のテイストに合うカラーなのでよく使っています。
宮崎:寝るときはこうやって、ラグの上に寝袋を敷きます。これは「NANGA(ナンガ )」の寝袋。
宮崎:その上からブランケットをかければ、あっという間にリラックスモードです。この「KingCamp(キングキャンプ)」のブランケットは、軽くて使い心地がいいのでお気に入り。小さく折り畳んでポーチに収納できるし、丸めてクッションとしても使えるのもいい。
荷室のシートは基本的に常時フラットにしています。ぼくは寝るときはテントがメインなので、車中泊するのはおそらく年に10泊くらい。キャンプや登山の前乗りのために必要であればするという感じですね。
宮崎:ちなみに、リアゲートを中から開けられるノブもつけました。
宮崎:リアゲートには近々ライトを設置する予定で(リアゲートをフルオープンにしたときに天井のダウンライトになるように)、今は工事中です。購入から3年が経ちましたが、これで完成というのはなくて、少しずつカスタムを続けています。
荷室のサイドウィンドウにも、黒の断熱材を付けています。Amazonで買ったものを自分で切って張っただけです。
機能的かつユニークな小物使いで、唯一無二の自分テイストを
宮崎:座席後ろの道具入れは、上部のヘッドレストをベースに、別々のアイテムをつなげたもの。「モールシステム」というアタッチメントをつけるためのベルトを活用しています。メーカーはバラバラですが、統一感があるように見えるのは、カラーを揃えているから。
ミリタリーカラーにも実はたくさんあって、これは「コヨーテブラウン」。アメリカ海兵隊がよく使っている色です。まあ、パロディみたいなもんですね。ぼくはこのコヨーテブラウンを車内のテーマカラーに選びました。
宮崎:鉄砲のマガジンを入れるケースには、小型のランタンがぴったり収まります。「GOAL ZERO(ゴールゼロ)」のコンパクトLEDランタン「ライトハウス マイクロフラッシュ」。
宮崎:天井につけたマグネットフックに吊るすと、これだけで車内の光源には困りません。USB充電式で、ひと晩中つけっぱなしでも保つくらいパワフル。ぼくのアウトドアブランド「38explore」のシールを貼って使っています。
宮崎:マグネットフックは大活躍。車内が金属むき出しだと、こうやってどこにでも磁石をつけられるのがいいですよね。
宮崎:他にも、タンブラーやヘッドライト、カメラなどの道具をそれぞれのポーチに。カメラはSONYのRX100IIIで、これで撮った写真をインスタグラムに投稿しています。
宮崎:サンバイザーにつけたポケットも、カラーはコヨーテブラウン。ここにも38exploreのロゴワッペンを貼っています。もともと兵隊たちも、国旗や自分が所属する部隊のワッペンを軍服につけて、戦地での認識に使っていたんです。
宮崎:これはサーモスの「保冷缶ホルダー」専用のレザーカバー。友だちがやっているアウトドアブランド「omadesign(オマデザイン)」のアイテムです。使い込んだ革のいい味が出てますよね。
38パレット:「あったらいいな」から生まれたアウトドア多機能テーブル
この手前に置いてあるテーブルは、宮崎さん考案の「38パレット」ですか? キャンパーの間で大人気、売り切れ必至のレアアイテムだと聞きました……!
宮崎:これはぼくが2016年に作って、自分のブランドを立ち上げるきっかけとなったキャンプギア。木製の天板にステンレスの脚をつけた、ごくシンプルな組み立て式のミニテーブルです。
宮崎:普通のテーブルと何が違うかというと、この天板はスノーピークの定番アイテム「シェルコン(シェルフコンテナ)」という収納ボックスのフタとしてジャストフィットするんです。
宮崎:シェルコンには純正のフタがないので、多くのキャンパーはDIYでフタを自作していました。でも、キャンプ場に到着してフタをとったら、その板の使い道がなかった。それじゃもったいないので、脚をつけてローテーブルにしたらどうかと。
脚を天板のサイドにはめた状態でシェルコンに乗せると、いい具合に固定されて、そのままシェルコンごとテーブルとしても使えるという仕組みです。
宮崎:さらに裏面にはネジ穴がついていて、カメラの三脚に固定してハイテーブルにもなります。三脚なら丈夫で安定性が高く、高さも調整できるので使い勝手がいい。ぼくの家に先輩からもらった三脚があったので、どうにか活用したいと思って考えました。
宮崎:これは最新のアイテム「A38grate」です。焚き火やキャンプ用品を制作するブランド「Asimocrafts(アシモクラフト)」とのコラボで作りました。
ウッドテーブルとロストル(焚き火台で使う網)が合体して、テーブルとして自立し、さらにランタンをかけるハンガーもセットできます。
宮崎:天板とロストルを組み合わせて拡張でき、脚の高さも2段階に調整可能です。
宮崎:もちろん三脚にもつけられますし、バーナーを取り付けて「バーナー付きテーブル」にすることも。SOTOのシングルバーナー「ST-310」専用のアタッチメントをまもなく発売予定です。
発明家のようですね。「こんな風に使いたい」というアイデアと、それを実現できる技術力がすばらしいです。
宮崎:結局はただ「自分のほしいもの」を作ってるだけなんですけどね(笑)。ぼく自身がずっとキャンプをやっていたから、何がほしくて、何が足りていないのかよく見える。そうやって何かを作ると、世の中には同じことで困ってる人が一定数いるようで「私もほしかった!」って言ってもらえるんです。
「現場を見なさい」建築の師匠に習ったものづくりの原点
続いては、カーサイドシェルターを設営しながらお話を聞かせてください。
宮崎:これは38exploreで販売予定のアイテムで、テントとしても使えるカーサイドシェルターのサンプルです。キャンプギアの制作では、図面を書いてゼロからデザインしています。工房に製作を発注し、でき上がったものを自分で使ってみて、気になるところを随時修正していくという流れです。このアイテムの発売まで、あと数カ月以上はかかると思います。
趣味のキャンプを飛び越えて、完全にプロの領域ですね。宮崎さんのものづくりのルーツを教えてください。本職ではこれまでどんな経験を積まれてきたのですか?
宮崎:高校ではデザイン科に通っていました。18歳のとき、とある建築家の先生に拾ってもらって設計事務所に弟子入りしました。その先生はちょっと変わった方で「机上で設計するだけでなく、自分たちで建てるところまでを経験しなさい」という教えだった。アメリカやカナダから次々とインターン生が勉強に来ていて、彼らと一緒に住み込みをしながら働いていました。
宮崎:2年間の修業を終えたとき、現場の専門的なプロセスを知りたいと思って、電気工事の会社に就職したんです。だって施工の現場に最初から最後までいるのが電気工事士だから。そこで2年間勤めた後、ものづくりのもっと細かいところを学ぶために大工になりました。
29歳でインテリアをやりたくなって、店舗内装の設計と施工をする会社に転職しました。こんな風に、設計、電気、大工、内装と勉強し続けて、満を持してフリーランスになったのは2013年。ぼくが40歳になる年です。
やりたいことと、やってきたことがつながった! キャンプの世界で見えた可能性
キャンプを始めたのは?
宮崎:10歳のころかな。ぼくは施設で育ったのですが、そこの先生が大の登山好きで、よく連れて行ってくれました。中学校のときにはひとりで北アルプスに登りに行って、周りの大人たちを心配させたり(笑)。自然とキャンプもするようになりましたね。
宮崎:30代は仕事と家庭で忙しく、いったんキャンプから遠ざかりました。復活したのは40歳のとき。独立して自分の時間が増えたんです。数年間ソロキャンプを続けていたら、キャンプ仲間がたくさんできました。変な連中ばっかりですよ。みんな個性的で、こだわりが強い。
ぼくはぼくで、キャンプギアを自作してInstagramで発信していたら「私もほしいです」という声が増えてきた。それならばと、自分でガレージブランド(小規模で高品質のギアを作るアウトドアブランド)を立ち上げたのが2016年でした。
宮崎:すると申し合わせたかのように、ほぼ同時期に仲間たちもブランドを設立して、どんどん成功し始めました。結果的に「ガレージブランドはだいたい友だち」みたいな状況に(笑)。ぼくがよくコラボアイテムを企画するのはそういう理由からです。
それまで建築の世界で培ってきたものづくりの技術が、アウトドアの世界で生かされたのですね。
宮崎:まさかこんなことになるとは! って感じですよ。デザイナーにとって「自分のブランドを持つ」というのは、途方もなくでっかい夢です。ずっと建築業界でがんばってきたんですが、趣味のキャンプのほうで芽が出ました(笑)。
というのも、アウトドア業界ってしがらみがないんです。業界を牛耳るえらい先生はいないし、めんどうな派閥もない。新しいデザイナーの入り込む余地がありました。
宮崎:今までやってきたことと、自分がやりたいことが、やっとつながった感覚です。もうね、アイデアが次から次へと湧いてきますよ。ぼくからすれば「なんでこれがまだ世の中に存在してないの!?」というのが山ほどあります。
このカーサイドシェルターもすごいですね。
宮崎:今は片側だけにつけていますが、両サイドにつけてさらに大きくすることもできます。また、キャンプ場で「ワンポールテント」として使うのも可能というアイテムです。
ぼくはそもそも、狭いクルマの中で寝るのがあんまり好きじゃなくて(笑)。どうやったら車内空間をもっと広く感じられるか考えて、これを作ってみました。
クルマは「大事な道具」。楽しくなければ意味がない!
宮崎さんにとって、クルマとはどんな存在ですか?
宮崎:「大事な道具」ですね。決して相棒とかじゃない。だって相棒だったら、平気で穴開けたりできないでしょ(笑)。
つい最近、関東の片田舎に家を買いました。古い建物なので、1年くらいかけてゆっくりリノベしていくつもり。だからクルマをもう1台、今度は1トントラックを買ってカスタムして、資材を運んだり寝泊まりしたりできるようにしようかなと。そういう様子をYouTubeで発信したら、きっと楽しいですよね。忙しくて仕事してる暇がありません(笑)。
宮崎:ブランドを始めて感じたのは「自分が楽しくないとうまくいかない」ということ。無理してやってることは必ず周りに伝わります。自分が楽しいかどうかが一番大事なことで、その1つにクルマがあるんじゃないかな。
ぼくのブランド名「38explore」は、自分の名前の「38(ミヤ)」と英単語「explore(冒険する)」を掛け合わせたもの。何か1つにこだわることなく、キャンプも登山も、クルマも、他の新しいことも、つねに冒険し続けたいですね。
取材・文/小村 トリコ
写真/木村 琢也
編集/平林 享子(LIG)
撮影協力/森のまきばオートキャンプ場