ZR-Vで車中泊気分を上げる簡単コーディネート【年間300泊するベテランバンライファーが解説】

ZR-V車中泊コーディネート

近年ますます盛り上がりを見せている車中泊。興味はあるけど、車中泊向けのクルマではないし、ギアをそろえるのが大変そう…。そう思われている人も多いのでは。

例えばSUV。走りや見た目にこだわりたくてSUVを購入した、もしくは購入を検討しているという人、リアシートを倒してみると意外と足を延ばして寝られるだけの奥行きがあるのではないでしょうか。それならあと一歩踏み出すだけです。

ギアは、わざわざ車中泊用のものをそろえなくても大丈夫!今回は雑貨屋さんやホームセンターなどで手に入る身近なグッズを使ったお手軽な車中泊コーディネートを、ベテランバンライファーruiさんにご紹介いただきます。

気分の上がるポイントや快適な寝床づくりの方法なども解説していただきますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

 

ruiさん

rui(るい)さん
N-VANで2018年より車中泊生活をスタート。年間300日以上車中泊しながら日本全国を旅する。元々はサウンドデザイナー・作曲家だったが、旅の様子を写真や動画で撮るようになり、現在はライターとしても活動中。
Twitter @megezonu
YouTube @ruivanlife

 

ZR-Vの車中泊で使えるシートアレンジ

ZR-V

コーディネートの前に、まずはシートを倒してフラットにしていきましょう。今回はHondaの新型SUV「ZR-V」で実践してみます。

 

ZR-Vのシートを倒す

カエライフスタッフがZR-Vの室内をフラットにしていきます

室内の寸法

ZR-Vの場合、2列目シートを倒しただけでほぼフラットな状態になります。段差や気になる隙間があるクルマの場合は、クッションやタオルなどを使ってフラットにしてみてください。寝てみて違和感がない程度になればOKです。

フラットにする方法はこちらの記事でも紹介しています。

まるで秘密基地!統一感のあるコーディネートで気分を上げる

居住スペースのベースができたら、「気分が上がる」コーディネートをしていきましょう!

ベテランバンライファーruiさんに、車中泊専用アイテムではなく雑貨屋さんやホームセンターで手に入るような身近なグッズを使用し、快適でおしゃれなコーディネートを提案していただきました。

初心者の一歩目として活用できるアイデアが盛りだくさんです!

 

車中泊仕様にコーディネートされたZR-Vの室内

車中泊仕様にコーディネートされたZR-Vの室内

まとまりがあっておしゃれ! これは気分が上がりますね。

ruiさん

ruiさん
ボディカラーと室内のイメージをガラッと変えるかきっちり合わせるか、どちらかにすることがとても大事です。SUVを選ぶ人は車中泊することを目的として購入することは少ないと思うので、このクルマが好きでこの色を選んだのなら、室内も同じような雰囲気で楽しんでいただきたいと思い、きっちり合わせる方でコーディネートしました。車内の色みと合わせて差し色はベージュやブラウンにすると相性がいいですね。

 

左上

気分を上げる実用的なアイテム。左上/シートバックポケット、右上/LEDライト、左下/ブランケットになるクッション、右下/ソーラーパネル付きのレトロなラジオ

カラーや質感に統一感があり、ボディカラーの赤(プレミアムクリスタルガーネット・メタリック)ともマッチしていますね! 毛布などの掛け布団は使わないのでしょうか?

ruiさん

ruiさん
画像左下は普通のクッションに見えますが、実はブランケットなんです。毛布をクルマに積んでおくと結構場所をとりますよね。でもこの形状なら普段はクッションとして使えるので場所を取らず便利です。

 

左上

車内の質感に合わせたアイアインメッシュのテーブル

左上

ZR-Vのエアコンアウトレット(パンチングメタル・エアコンアウトレット)

ruiさん

ruiさん
統一感という意味では、アイアンメッシュのテーブルはエアコン部分の質感に合わせて選びました。ZR-Vの運転席に座ってみたときに、エアコンアウトレットが印象的で、「この雰囲気を取り入れたい!」と思って選んでみました。

 

快適性をアップさせる3つのポイント

①居住スペースの拡張

限られた空間をいかに広く使えるかがコーディネートをする上で重要です。

ZR-Vはシートを倒すことでフラットになりますが、助手席の後ろにスペースがあるのでそこも無駄なく活用しましょう。

助手席後ろのスペース

左上

無印良品の「ポリプロピレン頑丈ボックス 小」がシンデレラフィット。室内の奥行きが約157cm→約190cmに!

今回ruiさんのコーディネートでは、助手席の後ろのスペースに収納ボックスを置いています。これで奥行きがアップし、約190cmになるので長身の人でも寝ることができ、スペースも広くなりました。使えるスペースが増え、ギアの収納もできて一石二鳥です!

ruiさん

ruiさん
椅子やテーブル代わりにもなりますよ。

 

一石四鳥ですね!

 

②断熱

左上

アルミマット2枚重ねで断熱効果を上げる

シートをフラットにしたといっても、一晩寝るにはちょっとした段差やパーツの固い部分が気になります。そこで使うのがアウトドアの定番アルミマット。

ruiさん

ruiさん
アルミの部分を外側に向け2枚合わせて敷くことで、コンクリートからの熱や底冷えを防ぎ、車内の温度をキープできます。これで快適性がかなり上がります。温度による心配がなければ1枚だけでもOKです。

 

左上

アルミマットの上にタオルケットを敷く

ruiさん

ruiさん
ruiさん:アルミマットむき出しは気分が上がりませんよね。こういうときはタオルケットなどで結構ですので、クルマのボディカラーと同系色のものを敷くことをおすすめします。一番広い面積の色とボディカラーがそろうと統一感が出やすいです。

 

左上

ボディカラーと同系色のタオルケットで統一感アップ!

左上

登山用マットで寝心地がさらにアップ

ruiさん

ruiさん
さらに快適性を求めるならタオルケットの上にアウトドア用のマットを敷いてください。登山用のものならコンパクトかつ軽量なのでクルマに積んでおいても邪魔になりません。クッション性や保温性もあり、さらに快適に寝られます。

 

③外からの視線をシャットアウト

左上

市販の目隠しカーテン

寝床の次は目隠しです。外からの視線を遮ることで室内のプライバシーを守り、着替えるときにも役立ちますがruiさんはここでひと工夫。

ruiさん

ruiさん
目隠しカーテンがあればプライバシーは守られますが、これだけではカッコ悪いですよね。気分は上がらない。だから自分が見える範囲にだけでも目隠しカーテンとは別に、好きなデザインのカーテンを付けると室内が明るくなり、落ち着きも得られます。

 

左上

リボンでつっぱり棒をアシストグリップに固定。クリップ付きのフックで好きな布を挟んでカーテンに

左上

リボンで固定したつっぱり棒の反対側は運転席のサンバイザーに挟むことで固定

目隠しのためにカーテンを付けている人は多いですが、その上からさらに別のカーテンをつけるというコーディネートにはruiさんの強いこだわりを感じます。

つっぱり棒を固定するリボンもさりげなく同系色ですね!

 

左上

リアはボディと同系色の布で目隠し。吸盤フックでぶら下げています

リアガラスにはサイドガラスとは違い、柄のある大きな布を使用しています。

ruiさん

ruiさん
リアは車内にいて最も自分の目に映りやすい場所なので、リアの印象が室内空間全体の印象になります。アルミマットの上に敷いたタオルケットに合わせ、リアガラスにはデザイン性のある同系色の布を付けると室内全体が明るくなって気分も上がります!

 

非常時にも役立つ!車中泊がしたくなる自分だけの空間作り

自分だけの空間

ruiさん

ruiさん
車中泊はDIYや専門のギアをそろえるような大変なことをしなくても、誰でも気楽にスタートできます。ZR-Vの場合は車中泊目的で購入する方は少ないと思うので、身近なグッズを使ってちょっとした工夫をするだけでいいんです。それだけでも快適で気分の上がる車中泊ができます。
さらにこの空間で過ごすことに慣れておくと、いざ災害が起こって避難しなければならない、となった場合でもクルマが快適に過ごせる避難場所になります。車中泊は趣味として楽しむだけでなく、非常時の安心感にもつながりますし、ZR-Vでも快適に寝られますよ!

気分の上がる車中泊グッズを常にクルマに積んでおけば、いつでも車中泊を楽しめて、非常時でも安心して眠ることができそうです。 みなさんもぜひ身近なところからスタートしてみてくださいね。

ruiさん、ありがとうございました!

 

今回コーディネートした車

Honda ZR-Vの写真
Honda ZR-V Premium Style
タイプ:e:HEV X / FF

ボディカラー:
(外装)プレミアムクリスタルガーネット・メタリック
(内装)マルーン

※純正アクセサリー装着車

文・写真・編集/カエライフ編集部

 

▼ruiさんのバンライフ特集はこちら▼

 

▼その他おすすめ記事▼