YouTuber孫六さん推薦! 異国情緒とローカルグルメが魅力の沖縄ドライブイン3選

YouTuber孫六さんと行く! 異国情緒とローカルグルメが魅力の沖縄ドライブイン3選

戦後、沖縄ではアメリカ統治下で急速にモータリゼーションが進んだことで、クルマに乗ったまま休憩や食事ができる「ドライブイン」が各地に誕生しました。気軽にハンバーガーやルートビア、ステーキといった「アメリカの味」が楽しめるようになり、県民の外食スタイルは大きく変化。現在も当時のネオンサインやレトロな建築が残る店が点在し、観光客にとってはロードサイドで沖縄の日常に触れられる貴重なスポットとなっています。そこで今回は、沖縄のローカルグルメ情報を発信する人気YouTuber孫六さんと異国情緒あふれる「沖縄のドライブイン」3店舗をご紹介します。

YouTuberの孫六さん

孫六さん
沖縄在住のYouTuber。人気YouTuberグループ「ハイサイ探偵団」メンバー。登録者数15万人のソロチャンネル『孫六 ShowerTV』にて、定番からマニアックまで県民目線ならではの沖縄のローカルグルメ情報を軽妙なトークで紹介している。
YouTube: 孫六 ShowerTV

 

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目次

 

日本本土とはちょっと違う「沖縄のドライブイン」とは?

シーサイドドライブインのテイクアウトコーナー

沖縄のドライブインの店内レストランのほかテイクアウトコーナーを備えるのが一般的

昨今、昭和レトロやSNSのトレンドで再評価が進んでいる「ドライブイン」。

ひとくちにドライブインといっても国や時代によってその性格はさまざまですが、日本(本土)に残っているドライブインはおおよそ「観光バスや大型トラックも収容できるほどの広い駐車場を備えた、幹線道路沿いの飲食店」と言えるでしょう。昭和30年代(1950年代後半)から昭和40年代(1970年代後半)にかけクルマ社会への進展、いわゆるモータリゼーションにともなって広がりました。

アメリカンダイナーの雰囲気を色濃く残すA&Wの店内

沖縄のドライブインの多くはアメリカンダイナーと、沖縄の大衆食堂との和洋折衷スタイル

しかし高速道路が整備されるにつれ、国道沿いのドライブインは次々と閉業。その代わりに広まったのが、サービスエリアやパーキングエリア、そして道の駅です。さらに、1980年代以降に全国へ張り巡らされたコンビニ網も追い打ちをかけました。考えてみれば、これらはいずれも“ドライブインの進化形”と言えるのかもしれません。

そんな時代の荒波を生き延びた一部の老舗ドライブインは、昭和のレトロ体験や名物グルメが楽しめる名所として再びスポットライトを浴びています。

一方で、ひと味もふた味も違うのが、ここ沖縄(そう、筆者は沖縄在住なのです)のドライブイン文化。

A&W名護店のカーサービスコーナーを利用するYouTuber孫六さん

クルマから降りることなく駐車場で注文・購入・飲食が楽しめるカーホップサービス

日本本土と異なり、太平洋戦争直後から続いたアメリカ統治下(1945〜1972年)で米軍文化の影響を受けて生まれたのが沖縄のドライブインです。日本本土のドライブインのメニューはラーメン、定食、うどんといった和洋折衷の食堂スタイルなのに対して、沖縄ではハンバーガー、ステーキ、アメリカンチャイニーズといったアメリカ料理と沖縄料理がメイン。クルマで乗り入れられるばかりか、車内から商品を注文・購入してそのまま車内で飲食・休憩できる、本来のドライブイン(=カーホップサービス)を体験できる店舗が、半世紀以上経った現在でも営業しているのが特徴です。

近ごろでは、米軍関係者や沖縄ローカルの老若男女だけでなく、「アメリカンレトロと沖縄ローカルが混在した食文化が楽しめる」と観光客からの注目を集めている、沖縄のドライブイン。そこで今回は夏の観光シーズンに向けて、レンタカーで巡りたいオススメの沖縄ドライブインを、グルメYouTuberの孫六さんにご紹介いただきました。

 

名物スープがやみつき間違いなしのシーサイドドライブイン

恩納村シーサイドドライブインのファサードとネオンサイン

レトロなネオンサインと、店先にズラッと並んだクルマが目印のシーサイドドライブイン

孫六さん、本日はよろしくお願いします。まず1軒目は沖縄の観光拠点・恩納村の「シーサイドドライブイン」ですね。1967年に創業した県内初のドライブインレストラン。つまり、老舗中の老舗です。

孫六:ハイサイ! よろしくお願いいたします。シーサイドドライブインは、テレビ番組やガイド本で取り上げられることも多いので、知名度は全国区だと思います。その店名の通り、海岸沿いに立地していて美しい沖縄の海を眺めながら食事が楽しめる定番ドライブインです。ぼくら沖縄の若者からするとテイクアウトカウンターで買えるスープがマストで、沖縄本島北部にドライブやツーリングするときは「じゃあ、飲んでいこうか」と必ず買ってしまうほど激ウマの名物グルメなんです。

国道58号線から少し入った県道8号線沿いにあるシーサイドドライブイン。レトロなネオンサインがなんとも言えない味わいをかもし出していて、昼間はもちろん夕暮れ時や夜間に訪れるのもオススメ(雨の日は水たまりにネオンが反射してより美しい)。コンビニのない時代からテイクアウトコーナーは24時間営業(水曜定休)しているという点も、夜型社会の沖縄ならではの一面が垣間見られて非日常感があります。

シーサイドドライブインのテイクアウトコーナーで名物スープを味わうYouTuber孫六さん

スープにはたっぷり胡椒を振りかけて。大盛りやライスインもオススメ

もとは米軍基地内のレストランに触発されて始まったシーサイドドライブイン。それだけにメニューもステーキやサンドイッチ、フライドチキンなどアメリカンメニューが中心なのですが、一方で和食や中華まで取りそろえているのが特徴的。なかでもソーキの中華煮込みや酢豚、チャーハンといった本場の中華料理でもない、かといって日本の町中華でもない、いうなればアメリカンチャイニーズが楽しめるのも同店のウリかもしれません。

その真骨頂とも言えるのが、お客さん誰もが飲んでいく「スープ」(テイクアウト価格、250円)。見た目はクラムチャウダー風ですが、実際は濃厚な豚骨ベースで、どこか中華風の味わいが感じられるのです。孫六さんいわく「裏メニューからレギュラーメニューに昇進した、「ライスイン」(同400円)も最高」とのこと。つまり濃厚豚骨リゾットなわけですから、さぞおいしいことでしょう。

その他、テイクアウトメニューでは「ステーキサンド」(同520円)もオススメとのこと。しかし今回はせっかくなので店内レストランで優雅に海を眺めながら食事をいただきましょう。というわけで食事メニューから孫六さんにオススメをうかがいました。

シーサイドドライブインの店内レストラン

海を望む窓際席が中心の店内。この日は繁忙時間帯を外しましたが、ふだんは地元のおじいおばあを始め、米軍関係者や観光客でいっぱい

孫六:イートインメニューでは「リブステーキ」(2,200円)や、揚げ物だらけの「スペシャルランチ」(1,800円)など名物はたくさんあるんですが、やっぱり「シーサイドドライブインならでは」という視点で選ぶと、ステーキをケチャップで炒めた「チャップステーキ」(1,500円)。チャーハンではなくあえて「フライライス」(950円)という名の焼き飯、そして昭和の懐かしい黄色いカレーそのまんまの「ビーフカレー」(900円)あたりがいいかもしれませんね。

ちなみにチャップステーキとフライライスには、名物スープが付くそう。

こうして並んだ注文の品は、いずれも「どこかで見たような気がするけど、日本国内ではあまり見かけない」たたずまいのものばかり。酢豚のようなチャップステーキに、サラダとともにワンプレートに盛られた姿が異色のフライライス、そして黄色を通り越してやや緑味をおびたビーフカレーと三者三様です。たしかに海外ぽさがあるかも。

シーサイドレストランのビーフカレー、チャップライス、フライライス。そして付け合せのスープ

海外で日本食や中華料理を注文すると確かにこんな見た目かもしれません。ちなみに付け合せのスープはテイクアウトのものと同じですが、単品だとイートイン価格、300円となります

海外旅行中に日本食や中華料理を求めてこれらが出てくると一抹の不安がよぎりますが、いただいてみるといずれも美味。フライライスはやさしい焼き飯の味わいで、スープとの組み合わせでさらに深みが増します。

カレーもとろみのある昔なつかしい黄色いカレーですが、スープと同じく豚骨ベースなのか意外にもコク深く、味の方向性としては黄色いカレーの代表格である新潟バスセンターのカレーと言えなくもありません。沖縄独自のカレー具材、ピーマンもエキゾチック

ダークホースは、チャップステーキでした。個人的には絶対に注文しなさそうなメニューだけに、意外にもやわらかい細切りステーキと、ケチャップの甘酸っぱさを吸ったシャキシャキ野菜がベストマッチで、これはパンじゃなくてライスにすればよかったかもと後悔したほどでした。いつも沖縄旅行ではスープしか飲んでいないという常連さんも、ぜひ一度店内でシーサイドドライブインのアメリカンチャイニーズに挑戦してみてください。

その他、同店内にはオーナーの趣味であるヴィンテージバイクやミニカー、アメリカン雑貨、昭和おもちゃのコレクションの数々、そして近年誕生したオリジナルグッズのお土産コーナーも必見。なかでもジュークボックスが現役なので、好きなアメリカンオールディーズや昭和ムード歌謡を流してみるのも一興です。

シーサイドドライブインに陳列されたおもちゃコレクションとジュークボックス

店内に陳列されたおもちゃコレクションとジュークボックス

孫六:シーサイドドライブインは、沖縄の若者にとって、運転免許を取得して仲間同士でドライブするようになると必ず出合う「青春の店」だと思います。それでひとたびスープの味を知ってしまうと、おじいおばあになっても通ってしまう。豚骨以外にもっとヤバいものが入っているんじゃないかと思うほど。それは冗談にしても、沖縄にいらしたみなさんも、沖縄のドライブインの真髄をシーサイドで堪能してください。

シーサイドドライブイン
住所:沖縄県恩納村仲泊885
電話番号:098-964-2272
営業時間:8:00〜21:00(テイクアウトは24時間営業)
定休日:水曜日
https://seaside-drivein.jp/

 

真の「ドライブイン」を体現する、A&W NAGO STORE 名護店

A&W店内でルートビアとオレンジジュースを飲むYouTuber孫六さん

まるで本物のビールのようにルートビアをグビグビ飲む孫六さん。「たまらん!」

続いてのオススメは、アメリカ発祥ながら日本では沖縄県内でしか展開していないファストフード店、「A&W(エイアンドダブリュ)」、通称「エンダー」のNAGO STORE 名護店(以下、名護店)です。

孫六:エンダーは那覇空港にもありますし、沖縄観光に来た方なら誰しも知っているハンバーガー屋さんなので、ドライブインとして紹介するのは「あれ?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。でもエンダーの限られた4店舗だけで提供しているカーサービスが本来の「ドライブイン」の姿だと思いますし、アメリカンダイナー調のネオン看板や店内インテリアがまさしくそのイメージにぴったりだと思うんですよ。

A&Wのカーサービスとは、オーダーインターホンが付いている駐車スペースで商品を注文・受取・購入し、そのまま車内で食事が取れるサービスのこと。ドライブスルーと違って、クルマを移動する必要がないのが特徴で、もとはアメリカで生まれたカーホップに由来しているそう。確かに文字通りの「ドライブイン」で、A&W店舗でもカーサービス設備がある店舗にはネオンサインに「DRIVE IN」の文字が目印となっています。

エンダーのカーサービスで、ハムチーズサンドイッチを頬張るYouTuber孫六さん

エンダーのカーサービスで、ハムチーズサンドイッチを頬張る孫六さん

では、エンダーのメニューでオススメは何でしょうか?

孫六:ウチナーンチュ(沖縄県民のこと)のあいだでは、「きのこたけのこ戦争」(明治製菓の「きのこの山」派か「たけのこの里」派か)になぞらえた、エンダーにおける2大論争がありまして、ひとつがドリンクの「ルートビアか、オレンジジュース、どっちが好きか」論争、そしてサイドメニューの「スーパーフライか、カーリーフライ、どっちが好きか」論争があります。ちなみに自分は子どもの頃はオレンジジュース派だったんですが、ハタチを過ぎた頃からルートビアのおいしさがわかるようになりました。

「ルートビア」(200円~)とは、アメリカ生まれの炭酸飲料で、コーラやドクターペッパーなどのルーツ的存在とも言われている、約14種類ものハーブやスパイスを調合した炭酸飲料。ちなみに名前はビア(BEER)ですがノンアルコールのソフトドリンク。A&Wブランドのシグニチャーとも言える存在で、店舗内でイートインする場合はなんとおかわり無料。しかし孫六さんがおっしゃる通り、好みのわかれる味でして、筆者は大好物で缶飲料を購入するほどですが、人によっては湿布くさいと敬遠する場合も。

かたや「オレンジジュース」(200円~)は店内で作っているため、賞味期限はわずか2日しかないフレッシュなもの。どのオレンジジュースにも似ていない独特の風味に根強いファンが付いています。

A&Wのスーパーフライとカーリーフライを手に持つYouTuber孫六さん

YouTubeのサムネ風に撮影したスーパーフライ(左)とカーリーフライ

孫六:ルートビア派の自分ですが、東京に住んでいた頃、沖縄に帰省すると実家に帰る前にエンダーに寄ってオレンジジュースとスーパーフライを食べていましたからね。なんだかんだ言ってオレンジジュース派、そしてスーパーフライ派なのかもしれません。

そのサイドメニューの「スーパーフライ」(230円~)はヨーロッパ産の粉末じゃがいもをスティック状に成型して揚げたもので、ホクホクした食感が特徴。もうひとつの「カーリーフライ」(350円~)は、アメリカ産のじゃがいもをくるくると螺旋状にカットして揚げたもので、丸まった形と独特のスパイス感が特徴です。みなさんもどちらのドリンク、サイドがお好きかぜひ店内で食べ比べてみてください。

ドライブイン体験、ドリンク&サイド論争ときたら、やはり最後はハンバーガー。「お金がないので普段は「ハムチーズサンド」(390円)や「チキンサンド」(390円)しか食べられない」とおっしゃる孫六さんですが、今日はいつも食べているハムチーズサンドと、バーガーメニューからはハイエンドの「THE A&Wバーガー」(840円)をいただきましょう!

孫六:ハムチーズサンドはやっぱり安定の味っすね。自分はこのマヨネーズが好きなんだなあ。THE A&Wバーガーはめっちゃ豪華で、具材はビーフ、トマト、フリルレタス、オニオンフライ、クリームチーズ、ペッパーポークと盛りだくさんで食べごたえがありますね。バーガーを口いっぱいに頬張ったら、ルートビアで流し込む。最高です。

A&WのTHE A&Wバーガーセットと、ハムチーズサンドセット

THE A&Wバーガーセットと、ハムチーズサンドセット

孫六:沖縄観光でエンダーに来ない方はいないと思いますけど、ぜひエンダーのカーサービス店舗で本物のドライブインを体験してみてください。あー、でもルートビアのおかわり自由はイートインのみだからなあ。おかわりし放題を取るか、ドライブイン体験を取るか、悩みどころですね。あとシーサイドドライブイン同様、夜のネオンサインが綺麗だし、24時間営業なので夜中にちょっと小腹が空いたときにも利用するのもいいですよ。

A&W NAGO STORE 名護店
住所:沖縄県名護市東江5-16-12
電話番号:0980-52-4909
営業時間:24時間営業(土日は16:00までモーニングは6:00〜11:00)
定休日:年中無休
https://www.awok.co.jp/

 

名勝・ゴリラチョップ近くのドライブインレストラン ハワイ

ドライブインレストラン ハワイの外観

国道449号線を走って美ら海水族館や瀬底島を目指したことがある人なら記憶にあるであろう店構え

恩納村、名護市と沖縄本島の西海岸を北上してきて、最後にご紹介するのが美ら海水族館でおなじみ本部町(もとぶちょう)にある「ドライブインレストラン ハワイ」(以下、ハワイ)です。ロケーション的には本部町市街地や本部港の入り口にあたり、海水浴やシュノーケリングで大人気のビーチ「ゴリラチョップ」のすぐ近くにあるため、沖縄北部を観光したことがある人なら、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

孫六:ウチナーンチュからも観光客からも認知度は高いんですが、意外と利用したことがないのがドライブインレストラン ハワイだと思います。実はこちら沖縄海洋博開催の前年1974年にオープンした創業51年の老舗で、第1回Aランチ選手権グランプリ(沖縄市・2011年)に輝いたこともある隠れた名店なんです。

なぜ店名がハワイなのかと言いますと、創業者が公務員時代に農業研修で行ったハワイにちなんでいるから。かの地で体験したドライブイン文化に感心して、海洋博開催を前に飲食店の少ない地元に出店したのだとか。その狙いは当たり、会期前は工事関係者で、会期中は観光客で連日大繁盛。閉店は「お客さんが途切れるまで」と決めていたため、日付が変わる深夜まで営業を続けたそう。現在は経営が息子さん夫婦に変わって、モーニング、ランチ、ティータイムの営業スタイルとなっています。

ドライブインレストラン ハワイのお座敷

テーブル席を中心に座敷もあってグループ客も収容する店内

一方「Aランチ」とは、沖縄の大衆食堂でおなじみ、ボリューム満点の定食スタイルのことで、1965年にニューヨーク帰りのシェフが沖縄県沖縄市の「ニューヨークレストラン」で提供したのが始まりと言われています。特に決まったおかずはありませんが、ハンバーグ、海老フライ、とんかつ、唐揚げ、卵焼き、スパゲティなど、肉や揚げ物がドサッと盛られているのが特徴です。

ハワイはAランチの発祥の地である沖縄市で、2011年の初代グランプリを獲得した実力店。同店の「Aランチ」(1,380円)のおかずは、とんかつ、ハンバーグ、海老フライ、チキン、卵焼き、ウインナー、スパゲティにスープ付きと盛りだくさん。いずれも店内で仕込んだものばかりで特にフライ類は揚げたてサクサクです。

ドライブインレストラン ハワイのAランチ。スープ付き

ボリューム満点のAランチ。とんかつの下にはライスが控えております

孫六:味はもちろんお墨付きなので、美味しいのは言うまでもないんですが、とにかく見た目だけでも心がウキウキしますよね。配膳された瞬間から笑みがこぼれてしまうというか、これはもはや合法的にいただける「大人のお子様ランチ」と言っていいんじゃないでしょうか。

それにしてもちょっとボリュームが過ぎるな、という方にはおかずの品数を少し減らした「Bランチ」(1,150円)、「Cランチ」(880円)も用意されていますのでご安心を。また、沖縄名物のタコライスも楽しめる「Jランチ」(1,360円)という変化球もアリです。他にも創業メニューの鉄板ステーキやハンバーガー類、沖縄そばやタコライスといったローカルフード、さらにはお肉の苦手な方に天ぷらや刺し身が入った「はわい御膳」(1,550円~)までラインナップされており、メニューの豊富さからも地元のファミリーレストランとして愛されていることがうかがえます。

ドライブインレストラン ハワイのハワイボール

お店イチオシは炙りサーモンとアボカドをたっぷり使った「ハワイボール」(1,280円)。チーズとマヨソースが絶品です

孫六:テーブル席と座敷が混在する、味わいのある空間でお食事を楽しむのはもちろん、ゴリラチョップで遊んだ際に、料理をテイクアウトしてビーチで海を眺めながら楽しむのもいいですね。北部では朝から営業している店も貴重なので、美ら海水族館に向かう前にモーニングで腹ごしらえをしていくのもオススメです。

筆者的にはブイヨンから取っているスープの味わいが、シーサイドドライブインとはまた違った方向で美味でしたし、何よりレジ横で販売されているお土産用の「アップルパイ」が激ウマでしたので、こちらもチェックをよろしくお願いします。また、現在は朝と昼の営業ですが、オーナーシェフが魚料理も得意としているため、夜は地元の魚が提供できたらいいな、という構想もあるそうです。

ドライブインレストラン ハワイの岸本咲子さん

お店を切り盛りされている岸本咲子さん。オーナーシェフの旦那さんとは同級生で、まさか自分がハワイで働くことになるとは思わなかったそうです

孫六:あらためて大人のお子様ランチがオススメのハワイですが、意外とウチナーンチュも行ったことがないドライブインなので、「行ったことあるんだよね」と自慢できると思います。ぜひ、沖縄北部のディープなドライブイン文化を体験してみてください。

ドライブインレストラン ハワイ
住所:沖縄県国頭郡本部町崎本部4578
電話番号:0980-47-2927
営業時間:7:00〜15:00(土日は16:00まで)
定休日:水曜日・木曜日
https://hawaiiokinawa.net/

以上、YouTuber孫六さんと巡った沖縄のドライブイン3店でした。もちろん他にもドライブインと名の付く飲食店はポツリポツリとありますが、うまく継承が進まず経営者の高齢化が進んでお店をたたんでしまう例が少なくありません。願わくば今回紹介した3店舗とも末永く営業を続けていただきたいところ。というわけで、リアルタイムでローカルに愛されながらも、貴重な存在ともなりつつある沖縄のドライブイン。ぜひ沖縄旅行の計画に組み込んでみてください!

 

文/熊山 准
写真/タカハシアキラ ”Picser”
編集/熊山 准、TAC企画