子どもがいると、お菓子を食べた手であちこちを触ってしまったり、ジュースをこぼしてしまったりと、車内をキレイに保ちたくてもなかなかうまくいきません。頑張って掃除したそばから汚されると思うと、掃除する気力も失せてしまうもの。さらに、子どものためのアイテムで車内もなんだか散らかりがち……。できれば ラクに掃除、整理整頓して、車内をスッキリさせたい!
そんな子育て中の家族の悩みを解決してくれるのは、著書『石黒式 ヤバイ掃除術』も出版しているほどのキレイ好きの俳優・石黒 英雄さん。今日は、石黒流車内の掃除・整理術を伝授していただきます。
目次
教えてくれる人
- 石黒 英雄さん
- 1989年1月10日生まれ。15歳の時に『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』でグランプリを受賞し芸能界デビュー。2005年『ごくせん』に出演し話題に。その後ドラマや映画、バラエティなどで幅広く活躍。きれい好きで掃除上手な性格が話題を呼び、簡単でわかりやすい掃除方法を掲載した著書『石黒式ヤバイ掃除術』(宝島社)を出版。
- Instagram @hideoishiguro
教えてもらう人
- 吉田さん
- 2児のシングルマザーでエンタメ系フリーライター。著書に『シングルマザー、家を買う』(扶桑社)がある。
まずは現状をチェック! 車内はものであふれ、食べかすが散乱!
学校や塾の送迎などで毎日使っていても、ついつい後回しにしてしまうのがクルマの掃除。まずは石黒さんに、我が家のクルマをチェックしていただきます。
「荷室も一見、まとまっているように見えますが、実はいるものといらないものが混在していますよね。あとは、シートの食べかす! お菓子が散乱していろんなところに入り込んでしまっています。これはこまめに掃除をしたほうがいいですね」
子どもたちを少しでもおとなしくさせておくために渡したお菓子。「なぜあんなにボロボロこぼすのか!」というほどに車内に散らばっています。ベビースターラーメンを車内で食べさせたことに後悔しつつ、石黒さんの話に耳を傾けます。
「お菓子を食べた手でそのまま車内を触ると、どうしても汚れてしまい、手垢がついてしまいます。さらに、元気なお子さんだとたくさん遊んだ後、そのまま車に乗ると車内は泥だらけになってしまいますよね」
野球チームやサッカーチームに入ってしまったら最後、毎週泥だらけの子どもが乗り込んできて、さぁ大変! 汚れないように段ボールを敷き詰めるといった工夫をしている友人の話も聞きますが……常に泥とのいたちごっこです。
「子どもたちが元気なのはとてもいいことです。そんな悩みを解決する掃除用具を紹介します! これらのアイテムは家だけでなく、クルマでも使える優れものなんですよ」
なんという優しくてありがたいお言葉! ということで、石黒さんが掃除道を極めた末にたどり着いた、おすすめの掃除グッズを一気に解説していただきます。
掃除道具は少数精鋭! シンプルイズベスト!
- ① 銀イオンAg10冠王
- クルマ除菌、消臭にはこれ1本で解決! 軽い汚れならクリーナーとしても使うことができます。尿、菌、ウイルス、たばこなどの匂いを強力に除去。99.9%の純水と食品添加物として使われている銀イオンでできているので誤って子どもの口に入ってしまっても安全です。もちろん手についても問題ありません。
- ② 万能環境クリーナー
- クルマのシートについた泥汚れやこぼしてしまったジュースのしみなど、この洗剤を吹きかけて布で叩きながら拭けば汚れスッキリ。クルマだけでなく家具や壁面、ステンレス、ガラス、鏡、トイレ、カーペット、ソファーなど、どんなところにも使えるのがうれしい。クルマのガラス、取っ手部分、床もこれ1本でOKなので、掃除時間も短縮できます。強力なのに原料は植物性。環境に優しく、赤ちゃんがいても安心して使えます。
- ③ マイクロファイバータオル
- 吸着する生地が汚れをよく吸い取ってくれます。スーパーなどでは大量に入って安価なものが売っているのでそれで十分です。使い捨てするくらいの気持ちで使いましょう。万能環境クリーナーと一緒に使えば効果抜群!
- ④ ハンディ掃除機
- コンパクトなハンディ掃除機を1台常備しておくだけで、キレイな車内が保てます。大事なのが、細やかなところまで届くノズルがついているかどうか。クルマには盲点がたくさんあるので、隅々まで吸い取れるものがおすすめです。
- ⑤ 粘着クリーナー
- 人間は必ず毛がおちますから(笑)。サッと気が付いたときにコロコロするだけで清潔な車内を保つことができます。
石黒さんが紹介してくれた掃除道具はどれも良さそうだけど……これだけで大丈夫なの?不安な気持ちを察したのか、「掃除道具はシンプルイズベスト!」と力強いお言葉が……! それでは、さっそく実践してみましょう!
さっそく実践!荷室整理は収納ボックスですっきり
まずは荷室から。奥行きはないものの、室内高があるのでコンパクトなボディなのに広々としているN-BOX。ついつい家に置いておけないスーツケースや、もう使わなくなったジュニアシートなどをそのまま置いてしまっていました。
「まず、荷室の中にある必要ではないものを片付けるのがいちばん大事です。旅行用のスーツケースは家に戻す。ジュニアシートももう使わないなら、誰かにあげるとか、処分することを考えましょう」
荷室にオススメのグッズがシートバックバケット です。
本来は、運転席や助手席の後ろに設置し、買い物袋など、転がりやすい荷物をスッキリさせる収納ですが、後部座席につけて荷室で使うことで、固定されたボックスに。
「ここにこまごまとした今回の清掃用具や、日よけなどを入れておけば、スッキリ収納することができますよ!」
たしかにボックスを1つ置くだけで、きっちり収納ができて空間も確保。これでスーパーやホームセンターなどで買った大量の荷物もらくらく入れられます。
石黒流車内掃除術はシンプルな3ステップのみ
続いて車内を掃除していきます。散乱したお菓子の食べかすに、子どもが寝るときに枕にしたクッションや毛布が無造作に置かれた車内。知らないうちに汚れてしまった窓ガラスや足元のシートなど、どうせまた汚れるからと見ないふりをしていました。
「子どもに汚すなといっても難しいですよね。それで毎回イライラするのは親も子も、どちらにもいいことはありません。それならすぐにサッと使える掃除道具を準備して、“汚れてもいいよ”と言える心のゆとりを持つことが大事だと思います。汚れは1つずつ順番に掃除していけば必ずキレイになりますから」
車内掃除の3ステップ
- まず、車内のゴミを一気に捨てる。
- ハンディ掃除機で挟まったゴミなどをキレイに吸い取る。
- 座席の隙間、足元などもハンディ掃除機で吸い取ったら、万能環境クリーナーの出番。マイクロファイバータオルに吹きかけ、軽く拭く。
クリーナーが強力なので、ひと拭きでスッキリ。面白いくらいにキレイになるので、どんどん拭きたくなっちゃいました。
そして、泥汚れと食べかす、落ち葉などが散らばっているフロアを掃除していきます。汚れたら丸洗いしたいところですが、全部出さなきゃいけなかったり、乾かすのに時間がかかったり、と手間がかかるので、「掃除機+クリーナー+マイクロファイバークロス」で手っ取り早くキレイにできます。汚れが定着してしまわないうちにサッと掃除することが大切です。
仕上げはスプレーをシュッとひと吹きして除菌・消臭
掃除が終わったら、仕上げに「銀イオンAg10冠王」を全体に吹きかけて、車内の除菌・消臭を。なるべく締め切って吹きかけると車内全体に行き渡ります。
「夏場は車内が高温多湿になる上に、乗っている人も汗をたくさんかきます。その汗や雑菌がシートに付着したまま放っておくと、とても不衛生なので、除菌クリーナーは必要不可欠です」
キレイになったクルマでドライブにゴー! 便利なアイテムもたくさん
都内では自分で運転しないけれど、地元に帰ったときや旅先でドライブを楽しむという石黒さん。整理整頓や、ドライブにあると便利なグッズをセレクトしていただきました。
ベースとなるスマートクリップに装着できるタブレットホルダーとハンガー を見て、「これいいですね!」と石黒さん。運転席または助手席のヘッドレスト部にしっかり固定できます。
「子どもがいると、渋滞などで時間を持て余したときに、タブレットとかスマホが見られると飽きなくていいですね。ハンガーもジャケットなどをかけるときにしわにならないので便利ですよね」
また、石黒さんがよく使うのは、便利で家計も安心な100円アイテム。腰痛持ちの人にすすめたい背当てクッションや、うっかり小銭やケータイなどを落としてしまわないよう、シートの隙間を埋めてくれる隙間埋めクッションなど、100円とは思えないアイテムがたくさん。規模の大きな100円ショップにはカー用品のコーナがあるので、ぜひのぞいてみてください。
自分が過ごす空間を快適に。石黒さんの「キレイ」へのこだわり
掃除前の雑多な荷室と、散らかった車内から比べると、キレイになった上にとっても機能的になりました。どんな汚れも落とすおすすめの万能環境クリーナーや除菌スプレーがあるだけで心強い……!
掃除の本を出すほどキレイ好きの石黒さんですが、もともとそうだったわけではなかったのだとか。「掃除したい」というよりは、引っ越ししたことを機に、「自分が快適に過ごせるように、この部屋をキレイに保ちたい」と思うようになり、掃除が好きになっていったそう。
「部屋と一緒で、長い時間過ごすこともある車内は、キレイであることに越したことはありませんよね。子どもが大きくなるにつれ、いらないものは日々増えていくと思うんです。そのときに、使うのか使わないのかを判断することが大事。それから、目的を決めてからものを買うようにすることです。すぐに買うのではなく、少し日を置いて、どうしても欲しかったら買うようにするだけでも、無駄なもののない、スッキリとした車内や部屋を維持することができます。掃除を毎日やるのは本当に大変ですよね。今回紹介した少数精鋭のアイテムとともに、“短時間で毎日やる”といったように習慣づけば、苦にならないですよ。もちろん“やるぞ!”と思ったときに、一気にやってしまうのもいいと思います」
イケメンの石黒さんに優しく教えてもらいながら楽しく掃除ができた上に、クルマはピッカピカ! これからはおすすめの強力クリーナーを使い、普段からコロコロをかけたり、こまめに拭いたりと、掃除を習慣化してキレイをキープしたいと思います。
子どもたちも巻き込んで一緒に楽しく掃除すれば、「キレイを維持しよう!」と思ってくれるはず。週末は家族でクルマを掃除して、ちょっと遠くまでドライブを楽しみたいと思います。
文:吉田 可奈
写真:福井 麻衣子