関東古墳めぐりの旅!「古墳にコーフン協会」会長まりこふんと巡る群馬・埼玉・東京の古墳!

古墳にコーフン協会会長まりこふん監修関東1日古墳ドライブ旅アイキャッチ

こんにちは。ライターの少年Bです。

ある日突然、カエライフ編集部から「古墳はお好きですか?」と連絡が来ました。そんなことあるか……よ……と思ったけど、古墳に行くなんて小学生以来のこと。あえて今行ってみるのも、大人の課外学習って感じでおもしろそうですよね。

秒で「好き(かもしれない)です!」と返信し、今回の取材が決定しました!!!

ライターの少年Bさんとともに旅するフリードモジューロ写真

この記事を書いている、少年Bと申します! 今年で37歳になります

とはいえ、わたしは古墳についての知識はまるでありません。そこで、今回は『古墳にコーフン協会』会長のまりこふんさんに、古墳について教えていただきながら、関東近郊で回れる古墳を巡ることになりました。

協会の名前はさておき、頼もしい~! なお、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、Zoomにて案内をしていただきました。

目次

古墳にコーフン協会会長まりこふんプロフィール写真
まりこふん(古墳シンガー/古墳にコーフン協会会長)
古墳への愛を歌いあげる古墳シンガー。十数年前に音楽活動の合間に仁徳陵に行ったのがきっかけで古墳の曲が生まれて、古墳を巡るようになる。その後2013年1月、「古墳をゆるく楽しく愛でる」をモットーに「古墳にコーフン協会」を設立、会長を務め、今まで巡った古墳は3,000基以上。古墳を「かわいい!」という独自の目線でひも解き、「堅苦しい古墳のイメージをカジュアルにしたい」「古墳めぐりの楽しさを多くの人に知ってもらいたい」と日々活動中。

古墳にコーフン協会: https://kofun.jp
Twitter: @1224MARI
Instagram: @marikofun
Facebook: marikofun.singer

古墳なのに近未来的!? 群馬県の「保渡田古墳群」を目指す

Zoomでまりこふんさんと少年Bさんが会話している写真

Zoom越しに古墳の魅力をアツ~く語ってくれたまりこふんさん。衣装の本気度がマジ

少年Bさん吹き出し写真

少年B
まりこふんさん、今日はよろしくお願いします!

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
よろしくお願いします。今回は都内からスタートして、初心者の方にもたくさん古墳を楽しんでいただけるコースを用意しました。
古墳というと関西のほうに多くあるイメージがあるかもしれませんが、実は関東近郊にもたくさんあるんですよ。古墳って、日本国内に約16万基もあるんです。これはコンビニの約3倍の数にもなるんですよ!

少年Bさん吹き出し写真

少年B
ええっ、そうなんですか!? 奈良とか兵庫のイメージはありましたが、関東に目立った古墳があるイメージがなかったのでびっくりです……!

今回巡る古墳Mapはこちら!

  1. 保渡田(ほどた)古墳群 群馬県高崎市
  2. 埼玉(さきたま)古墳群 埼玉県行田市
  3. 武蔵府中熊野神社(むさしふちゅうくまのじんじゃ)古墳 東京都府中市

 

少年Bさん吹き出し写真

少年B
ふむふむ、まず目指すは群馬の古墳ですね!

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
群馬県は県内に古墳が1万3000基以上ある、日本でも有数の「古墳県」なんです。しかも、規模の大きな古墳が多くて。東日本の古墳をめぐるとなれば、まず群馬は外せませんね。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
群馬って温泉のイメージしかありませんでした! わたしはまだグンマを知らない……!

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
群馬にはいい古墳がありすぎて、すごく悩んだんですけども……。やっぱり一番に行ってほしいのは「保渡田古墳群」ですね。
ここは吉永小百合さんが出演していたJR東日本のCMで紹介されたことでも話題になった古墳なんですよ。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
へぇ~! どんな古墳なんだろう。

保渡田古墳群をフリードで目指す少年B写真

古墳県 群馬の中でも真っ先に名前が挙がる「保渡田古墳群」、いったいどんな古墳なのでしょうか

保渡田古墳群は車からドライブしながら古墳が楽しめる写真

前橋ICからクルマを走らせること約15分、なにやら巨大なものが見えてきました

少年Bさん吹き出し写真

少年B
でっか! なにこれ??? これが古墳にコーフン!?

いや、どう見ても古墳以外にはありえないんですが、ついそんな言葉が口をついてしまいました。

まず周囲を取り巻く埴輪の数が尋常じゃないんだが??

それに想像していた古墳って、緑で、樹が生い茂っていて……って感じだったのに、古墳とは思えないくらいスタイリッシュでカッコいい……。

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
びっくりしましたか? 実は私、「はとバス」で古墳ツアーを開催しているのですが、その際もこの古墳が見えると車内で歓声が上がることが多いんですよ。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
この古墳を取り巻く埴輪、圧巻すぎません……?

保渡田古墳群とバックには榛名山が望める写真

埴輪や土器が古墳を取り巻いている画は壮観! 美しい山とのコントラストも最高

保渡田古墳群の航空写真

上から見るとこんな感じ。なんともスタイリッシュな古墳と感じませんか?

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん

「保渡田古墳群」には3基の古墳があるのですが、そのなかでも一番目を引くのがこの「八幡塚(はちまんづか)古墳」です。
周囲の埴輪は全部で約6000本あって、本物ではなくレプリカではあるもののセコムで厳重に守られています。

少年Bさん吹き出し写真

少年B

セコム……!? 古代の埴輪が現代のセキュリティで守られているの、おもしろすぎるでしょ……。

保渡田古墳群のセコムで守られている埴輪写真1

埴輪はなんと約6000本! 王様を取り囲んで儀式を執り行っている様子や、狩りの様子を表した動物の埴輪などが並んでいます

保渡田古墳群のセコムで守られている埴輪写真2

埴輪のなかには「魚をくわえた鵜(学芸員さんは「うーちゃん」と呼んでいました)」なんてものも! かわいい!

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん

埴輪ももちろんおもしろいんですけど、古墳自体も1500年前のものなのにちょっと近未来的に感じませんか?

少年Bさん吹き出し写真

少年B

あっ、わかります! なんか洗練された感じがしますよね。古墳って緑の木々が生い茂っていて、なんかモリモリ(森々)しているイメージだったんですけど……。

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん

そうですよね、歴史の教科書に載っている古墳も、木々が生い茂っているものが多いですもんね。
でも、作られた当初から緑の古墳って全国どこにもないんですよ。あの緑を取り除いた古墳って、土で盛られているか、この「八幡塚古墳」のように、土が盛られたあとに石が葺かれているか、なんです。

少年Bさん吹き出し写真

少年B

そうか、あの緑は長い年月をかけて、草木が生い茂っているだけなんだ……!

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん

そうなんです。この「八幡塚古墳」はキレイに整備されているから、石葺きの古墳の「生まれたての姿」を見られるというわけなんです。

※ 八幡塚古墳は発掘調査後、石を葺き直すなどの修繕が行われています

八幡塚古墳の上を歩く少年B写真

そうか、古墳ってこんな姿で生まれてきたんだな、当時の王様たちもここを歩いていたりして……

八幡塚古墳の上からは二子山古墳を眺めることもできる写真

八幡塚古墳の上からは、緑に覆われた「二子山(ふたごやま)古墳」も見える。そうそう、わたしのイメージしていた古墳はあっち。保渡田古墳群は古墳同士が近くて、まわりが整備されているので、近隣の方々の憩いの場としてにぎわっているそう。群馬県の方々の身近に古墳が存在するなんて……神秘

少年Bさん吹き出し写真

少年B
葺いてある石なんですが、ところどころ一列にきれいに並べてありますね……。なんか奇妙……。

八幡塚古墳の石は綺麗に並べられている写真

ところどころキレーイに一列並んだ石が……

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
古墳って、大勢の人の手によって作られているんですが、その列の間が一人ひとりに割り当てられた区画なんじゃないか、と言われています。分担するために最初に石を一列に並べておいて、その間を1人が石でうめていく、という感じですね。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
へぇー、持ち場が決まってたんだ! 当時の人の行動が古墳からわかるのもおもしろいなあ。

八幡塚古墳の中に入ることができる写真

古墳の内部には「舟形石棺」が展示してある。ここに古代の王様が眠っていたのか~! 石棺は2つの大きな石をくりぬいて合わせたもの。当時の人たち、こんな石棺をどうやって運んだんだろう……

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
八幡塚古墳は石室内部に入ることもできるんです。発掘調査したそのままの状態で整備してあるんですよ! 実際に発掘された石棺(せっかん)が置いてあって、外部とのギャップでタイムスリップしたような気分になれますよ。

※ 一部コンクリートなどで修繕

少年Bさん吹き出し写真

少年B
これが王様の棺か……! でっかい!

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
併設の「かみつけの里博物館」では、さまざまな展示を見ながら古墳について学べますよ!

かみつけの里博物館を見学する少年B写真

かみつけの里博物館には当時の様子が再現されたジオラマや出土品の展示がある

少年Bさん吹き出し写真

少年B
うわ、これはシャベルですかね!? 現代のものとほとんど形が変わっていませんよ!

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
おもしろいですよね。ここにある出土品はとても状態の良いものが多いんです。木製のシャベルが当時の形のまま残っているなんて、コーフンしちゃいますよね……! 古代への思いを馳せることができるのも古墳の楽しさのひとつです。

かみつけの里博物館には発掘された古墳時代のシャベルも展示されている写真

シャベルのようなものを発見! 今シャベルを使えているのも、当時の人のプロダクトデザインがあったからかもしれません

かみつけの里博物館に展示されている古墳を作る人々写真

古墳を作る人たちのジオラマもありました

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
あと、注目してほしいのが「かみつけの里博物館」のミュージアムショップなんです。ここには、実際に来なければ手に入らない古墳グッズ、埴輪グッズが目白押し。「ぜひ来て、古墳を見てほしい」という方針なので、通販は行っていないんですよ。中でもイチオシなのが「古墳時代出世すごろく」です。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
古墳時代……出世すごろく?

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
そうです。私はこれがもう、ナンバーワンの古墳グッズじゃないかと思っています。平民から大王になるというストーリーのすごろくなんですが、ゴールは「巨大な古墳に葬られる」という

少年Bさん吹き出し写真

少年B
笑う。人生のゴールじゃん。

かみつけの里ミュージアムショップで販売されている古墳時代出世すごろく写真

君も大王になって巨大前方後円墳に葬られよう! お値段たったの200円です!
なおライターの少年Bさんと同行した編集者はお買い上げしました(編集部注)

<Access>

・保渡田古墳群

住所:〒370-3533 群馬県高崎市保渡田町2000-1

関越自動車道前橋ICから車約15分

 

・かみつけの里博物館(保渡田古墳群併設)

電話番号:027-373-8880

営業時間:9時30分~17時

料金:大人200円、大学生100円、高校生以下・満65歳以上無料(団体割引あり)

古墳の遊園地!? 埼玉県の埼玉古墳群で埴輪を作ろう

埼玉古墳群に到着した少年B写真

次にやってきたのは埼玉県行田市にある「埼玉(さきたま)古墳群」。

さいたまじゃなくて「さきたま」。ややこしい名前だな、と思ったのですが、実はこの「さきたま」が「さいたま」という地名の由来になったんですって。へ~。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
「保渡田古墳」からクルマで1時間ほどやってきました! まりこふんさん、「埼玉古墳群」の魅力はどんなところにあるんでしょうか。

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
一言でいうと「埼玉古墳群」は、古墳の遊園地。歩ける距離に9基の古墳があり、1日中楽しめますよ。

埼玉古墳群の案内マップ写真

9基の古墳からなる「埼玉古墳群」。その一帯が「さきたま古墳公園」となっています。近隣の「前玉神社浅間塚古墳」を含めて10基とする場合もあるそう

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
中でも見てほしいのが、「丸墓山(まるはかやま)古墳」。古墳というと、一般的に前方後円墳をイメージする人が多いと思うんですが、これは日本最大規模の円墳(えんぷん)なんです。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
前方後円墳は、さっきの「保渡田古墳群」で見た、鍵穴みたいなかたちのやつですよね。円墳ってのは丸いんですか?

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
そのとおり! 「丸墓山古墳」はその円墳のてっぺんに石田三成が陣を構えて、近くにある「忍(おし)城」を水攻めしたともいわれているんですよ。古墳時代と戦国時代の両方を同時に感じられる、おもしろい古墳なんです。

埼玉古墳群の航空写真

奥の山が「丸墓山古墳」。隣の前方後円墳と比べても、大きい円墳であることが見て取れます

少年Bさん吹き出し写真

少年B
古墳の上に……戦国武将……。もしかしたら、石田三成も同じ景色を見たのかも……なんて考えるとロマンを感じますね!

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
まぁ、私個人としては1500年前の古代人と同じ目線で見てほしいですけどね。石田三成なんてごく最近の話ですし。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
石田三成のことを最近って言う現代人には初めて会ったぜ。

丸墓山古墳の頂上に到達した少年B写真

丸墓山古墳に着きました。階段はけっこう急なのでゆっくり登ろう! ゼエゼエ

丸墓山古墳から忍城を指差す少年B写真

指の向こうには、小さいけども忍城が見えます

石田三成が攻めた忍城写真

石田三成も見たかもしれない、丸墓山古墳からの忍城をどうぞ

埼玉古墳群はとにかく広い写真

「古墳の遊園地」と言うだけあって、反対側からは数多くの古墳が見える。遊園地とはこのことか

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
石田三成の気分になっていただいたら、次に「将軍山(しょうぐんやま)古墳」に行ってみてほしいです。古墳がそのまま展示館になっていて、古墳の内部に入ることができるんですよ。

将軍山古墳展示館へ入館する少年B写真

前方後円墳の円墳部分がそのまま展示館になっている「将軍山古墳展示館」

少年Bさん吹き出し写真

少年B
先ほどの「保渡田古墳群」でも「八幡塚古墳」の中に入りましたが、何か違いはあるんですか?

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
「八幡塚古墳」の石室は古墳時代前期に作られた「竪穴式石室」なんですが、ここは後期に作られた「横穴式石室」なんです。横穴式の石室は死者の生活の場としても意識されたようで、生活用具なども副葬されるようになりました。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
古墳の内部が見れると言ってもタイプが違うんだ! 両方見れるのはお得な感じがしますね。

将軍山古墳展示館の内部で石室を見学する少年B写真

石室を見学することができます。眠ってらっしゃる

横穴式石室の副葬品の説明版写真

横穴式石室は副葬品の種類が豊富! これだけいっぱい葬ってもらえると、あの世での生活に困らなそうだ

少年Bさん吹き出し写真

少年B
いやー、「埼玉古墳群」も満喫しました。楽しかった! さて次に……。

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
ちょっと待って! 「古墳の遊園地」はまだまだこれからですよ。ここではなんと、自分で埴輪を作れるんです。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
埴輪を自分で作るって何!?!? 激アツ!!!

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
粘土をこねて焼くという当時のままのやりかたで作るので、乾燥させるのに1ヶ月ぐらいかかるんです。そのあと窯で7時間焼いて、完成したら受け取りに行くんですが、遠方の人には発送(別途配送料がかかります)もしてくれます。かくいう私も、すでに4つほど埴輪を作っています。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
作りたい作りたい作りた~い!!

埼玉古墳群に併設されるはにわの館写真

敷地内にある「はにわの館」に来ました。中も外も埴輪埴輪埴輪!

はにわの館で作成された埴輪がずらっと並ぶ写真

所狭しと並ぶ埴輪たち。こちらは来館者さんの作品だそうで、この後作った方のもとへと旅立ちます

埴輪作り体験は平日なら当日入れることもあるそうですが、1~2週間前に予約するのが安心とのこと。

所要時間は1kgの粘土で2時間、2kgだと3時間ほど見ておいたほうがいいそうです。

はにわの館内にある埴輪を焼く窯写真

こちらの窯で7時間焼くとのこと。運よく窯入れした状態の埴輪たちを見せていただけました!

はにわの館では埴輪や土器を作る体験ができる写真

君だけのオリジナル埴輪を作ろう!(こちらは先生が作った「ダンシング埴輪」です)

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
さらに、併設されている「埼玉県立さきたま史跡の博物館」では、国宝に指定されている、出土品の鉄剣を見ることができます。国内にある国宝のほとんどは国立博物館に展示されているのですが、この鉄剣はここに来なければ見れないのでかなり貴重ですよ!

少年Bさん吹き出し写真

少年B
さすが古墳の遊園地......! 本当に盛りだくさんですね。

<Access>

・埼玉古墳群(さきたま古墳公園)

住所:〒361-0025 埼玉県行田市埼玉4834番地

東北自動車道加須ICから車約30分

 

・行田市はにわの館(さきたま古墳公園併設)

電話番号:048-559-4599

営業時間:9時~16時30分(ただし埴輪作りの受付は9時~14時30分)

料金:粘土1kg 600円 粘土2kg 1,000円

東京にもある!? 熊野神社古墳はなんと神社の境内に

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
最後は東京の「武蔵府中熊野神社古墳」に行きましょうか。ここは神社の境内にある古墳なんです。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
神社の中ですか!? 古墳、ほんとに色んなところにあるな……。

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
そうなんですよ! 今は感染症対策で入れないんですが、千葉県の市川市には大学の中に古墳があったり。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
思った以上に身近なんですね。知らなかった……! で、「熊野神社古墳」はいったいどんな特徴があるんですか?

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
この古墳は「上円下方墳」というもので、四角の上に丸が乗った形をしています。上円下方墳は日本に10基もない、とても貴重な古墳なんですよ。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
えーっ! そんな古墳が都内にあるなんて!

武蔵府中熊野神社古墳入口看板で記念撮影写真

鳥居の脇に「古墳」と書いてあるのがいい

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
私は「ロボ古墳」なんて呼んでるんですが、上がパカっと開いて、ロボットが出動しそうな形じゃないですか? ほんとにね、カッコいいんですよ。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
群馬の八幡塚古墳もそうでしたけど、古墳って確かに言われてみればめっちゃカッコいいですね……! デカくて、どっしりとしてて、男のロマン詰まってる感じする~!

武蔵府中熊野神社古墳の全景写真

鏡餅のように重なっているのが上円下方墳の特徴。カッコいい!

熊野神社の裏側に古墳がある写真

神社と古墳のマリアージュを楽しめる。左奥に見えるのが古墳です

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
この形は明治以降の天皇のお墓でも起用している形なんですよ、明治天皇の「伏見桃山陵」、大正天皇の「多摩陵」、昭和天皇の「武蔵野陵」も上円下方墳なので、ある意味現代にも続く古墳の原型って感じ……?

少年Bさん吹き出し写真

少年B
天皇のお墓の形なのか……。びっくり!!!

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
ここのいいところは資料館が整備されていて、石室を復元した施設があるところです。実際の古墳の内部には入れないんですが、資料館の受付でヘルメットと懐中電灯を借りて、真っ暗な石室に入る体験ができるんです。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
うわー! 探検みたい! わくわくするやつですね。

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
残念ながら、今は感染症対策のために入れないんですが、ぜひ状況が落ち着いたら行ってみてほしいところです。

武蔵府中熊野神社古墳に併設される石室復元展示室写真

残念ながら石室復元展示室はお休み中。入ってみたかった……! ぴえん

武蔵府中熊野神社古墳に併設される資料館内部写真

資料館には出土品が展示されていました

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
そんなわけで、「熊野神社古墳」は珍しい上円下方墳かつ、整備も行き届いているので、すごくおすすめです。インスタ映えならぬ、「墳スタ映え」スポットですよ!

少年Bさん吹き出し写真

少年B
「墳スタ映え」!でもおっしゃるとおり、確かに映える古墳ですよね……!

武蔵府中熊野神社古墳の前で記念撮影写真

熊野神社古墳は墳スタ映えスポットです!夕暮れともマッチしていい感じ

協力:ふちゅうロケーションサービス

<Access>

武蔵府中熊野神社古墳

住所:〒183-0031 東京都府中市西府町2丁目9番地

中央自動車道国立府中ICから車約5分

(専用駐車場はありません。近隣のコインパーキングをご利用ください)

古墳は身近にあるもの

少年Bさん吹き出し写真

少年B
いやー、関東近郊にこんなに楽しめる古墳がたくさんあるだなんて知りませんでした。もっと行ってみたくなっちゃった! あっ、いまスマホで調べてみたら、我が家の近くにも古墳があるみたいです。今度行ってみようかな……。

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
ぜひ行ってみてください! 冒頭にもお伝えしましたが、古墳はコンビニの数以上にありますからね。あとは、自分の名前で検索してみるのもおもしろいと思いますよ。中村古墳とか、平山古墳なんてのもありますから。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
自分の苗字で検索したら、滋賀県にあるみたいです。まさかそんなことがあるなんて!

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
おっ、いいですね! 「まり古墳」も探したんですが、「摩利支天塚(まりしてんづか)古墳」を略して「摩利古墳」って言うみたいです。まったく同じじゃなくても、似たような名前の場所を見つけられる可能性は高いと思いますよ。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
(さすがに少年B古墳はなかったけど……。)

まりこふんさん吹き出し写真

まりこふん
今はなかなか出かけられない雰囲気ではありますが、旅行などに出かけた際もぜひお近くの古墳を検索してみてください。必ずありますから! そして一緒に行った家族や友達と古墳を見て、お土産物の埴輪サブレとか食べて帰ればね……。古墳ファンが増えると……。ぐふふ……。

少年Bさん吹き出し写真

少年B
(まりこふんさんの野望を聞いた気がする)……でも今日、古墳をこれまでよりずっと身近に感じることができた気がします。古墳ざんまいの1日、楽しかったです! ありがとうございました!

撮影終わりに武蔵府中熊野神社古墳で少年Bさん記念撮影写真

古墳ざんまい

朝早くから古墳を巡ってきましたが、最後の熊野神社古墳に着くころには、空に月が浮かんでいました。

 

ロケ終わりの月の写真

この日の月は、円墳にそっくりのまあるい形をしていました。いいね。

少年Bプロフィール写真
少年B
介護士→建築士を経て、いつの間にかライター・編集者になっていました。ドライブや旅行が好きで、夏から秋にかけてはぶどうを求めて東奔西走します。全国各地のうまいものを食べつくすのが夢。

Twitter: @raira21

 

文/少年B
監修/まりこふん
写真/KEI KATO(ヒャクマンボルト)

 

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