なぜN-VANはこれほど多くの人を惹きつけるのでしょうか。N-VANだけの車中泊キャンプイベント「N-VANの集い」を主催するちぎすけさんに、N-VANの魅力について語っていただきました。
自身のYouTubeでカスタム術を発信しながら、N-VANユーザーの交流の輪を広げ、あらゆる側面からN-VANを見てきたからこそ語れるN-VANの魅力とは何なのでしょうか。N-VANのカスタムを始めたことがもたらしたライフスタイルの変化や、「大人の趣味」としての楽しさなど、さまざまな角度からちぎすけさんのバンライフについて深掘りします。
興味がなかったN-VANも気が付いたらカスタム沼に
今でこそ、N-VANだけの車中泊キャンプイベント「N-VANの集い」を主催したり、ユーザーからのカスタムに関する相談に乗ったり、N-VANカスタムの上級者として、コミュニティの中心的存在のちぎすけさんですが、数ある選択肢のなかから、なぜN-VANを選んだのでしょうか。
ちぎすけさん:実はクルマのカスタムを始めたのはN-VANが初めてで、購入したのも2019年。DIY自体も初心者だったんです。きっかけは、クルマの買い替えを検討していところ当時小学生だった長男が車中泊のYouTubeチャンネルを見つけて教えてくれたんです。
それまで、そんなこと考えたことなかったんですが、ちょうど車検の代車がN-VANで、軽自動車なのに想像以上に車内空間が広く、走行性能も軽とは思えない力強さだったので、車検が終わって代車を返却するときにはすでに購入を決めていました。
もともとは車中泊にもバンライフにも興味がなかったとのことですが、クルマのカスタムを始めたきっかけはなんだったのでしょうか。
ちぎすけさん:N-VANに乗り出す前から家族で年2回は必ずキャンプをしていました。N-VANならデフォルトの状態でフルフラットになるし、バンライフはキャンプとの親和性も高いので、これならファミリーキャンプを続けられるなと。
でも、そのときはここまでカスタムにハマるとは思ってもいませんでした。もともとガジェット好きで、クルマ関係の仕事をしていることもあり、始めてみるとどんどんとアイデアが浮かんで、チャレンジしてみたくなったんです。
そこから、どのようにして「N-VANの集い」を開催するまでにいたったのでしょうか。
ちぎすけさん:カスタムの様子をSNSで発信し始めると、N-VANユーザーの輪がどんどんと広がっていき、「N-VAN乗りたちが集まったら楽しいんだろうな」というイメージはあったんです。でも、なかなか行動に移すのが難しくて……。そのときにSNSで出会ったのが「N-VANの集い」の共同主催者の藤乃さんです。
Instagramでやりとりをして初めて出会ったのはキャンプ場。SNSを介して人と会うのも初めてで、緊張してしまいましたが、2人だけでもN-VANの話ですごく盛り上がったんです。「みんな集めてイベントにしたら面白そうですね」と最初に言ったのは藤乃さんでした。
イベントを開催することも、そのためにキャンプ場を貸し切るのも、何もかもが初めての経験でした。そして、藤乃さんがSNSで声をかけてみると、最初から大勢の参加希望者が集まったんです。みんな自分のカスタムを自慢したいし、リアルで会って話がしたいんだなと。第1回の「N-VANの集い」では、30台以上のN-VANユーザーが集まりました。
N-VANを追究してきたからこそ語れる「N-VAN」のスゴさ
第1回の「N-VANの集い」では32台、第2回では46台。大々的に募集しなくても大勢の人が集まったそうですが、SNSのタイムラインにもN-VANでバンライフを楽しむ多くの人が見られます。なぜN-VANはこれほど多くの人を惹きつけると思いますか。
ちぎすけさん:イベントやSNSを介して、これまでいろんなN-VANユーザーと出会うことができました。
釣りに特化した「釣り車」であったり、車中泊で日本一周の旅をしている人だったり、さまざまなタイプの趣味にN-VANがフィットするのが一番の魅力ではないでしょうか。ほかにも、バイクでオフロードを走るのが好きな人がトランポ仕様にカスタムしたり、小説家の方がN-VAN内を書斎にして執筆活動をされたり、いろんな趣味をN-VANで楽しんでいる方々がいらっしゃいます。
また、昨今のキャンプブームもN-VAN需要の高まりを後押ししているように思います。キャンプをするとなるとテントやタープ、寝袋などギアを買いそろえる必要がありますが、N-VANは購入した状態で、フルフラットになるので、あとはキャンプ場に行けばすぐに車中泊ができるわけです。
N-VANならバンライフを始めるハードルが下がり、あらゆる趣味の幅を許容するN-VANの懐の深さが魅力ということですね。
ちぎすけさん:そうですね。ピラーレスで低床なので、荷物の積み下ろしも簡単です。カスタムしやすいようにユーティリティナットは全部で28か所、タイダウンベルトや荷物がかけられるフックは8か所と、バンライフを楽しむうえで、かゆいところに手が届く仕様なんだと思います。
物理的な住空間の広さはもちろんですが、さまざまな趣味に応じてカスタムの融通が利くN-VANの“懐の広さ”が、N-VANにおけるバンライフの分母を広げているんでしょう。
他社からもN-VANのように同じ軽バンで「低床」を謳っている車種がありますが、それと比べるといかがでしょうか。
ちぎすけさん:N-VANの低床は他社とはひと味違うと思っています。
N-VANのガソリンタンクは、車両の前席下部に設置されています。多くのメーカーは、ガソリンタンクを前方に設置することを避けるのですが、Hondaでは、独自の技術「センタータンクレイアウト」を「フィット」から始めて、「オデッセイ」「N-BOX」と続けてきて、その集大成が「N-VAN」と言えるのかもしれません。
車両の骨格自体を変更する技術なので、なかなか簡単に変えられるものではありません。軽バンの全長、全幅は決まっていますから、その限られた条件のなかで余白を有効活用した結果が、他社と比べても広い空間を実現できたのでしょう。
※荷室床面地上高:N-VAN 525mm、その他軽バン平均値:640mm(カエライフ調べ)
荷室空間高さ:N-VAN 1,365mm、その他軽バン平均値:1,245mm(カエライフ調べ)
バンライフがもたらした充実したライフスタイル
ちぎすけさん自身はもともとキャンパーだったとのことですが、N-VANを手に入れてご自身のライフスタイルに変化はありましたか。
ちぎすけさん:キャンプがより身近になったのは間違いないですね。それまでは、家族全員の荷物を積んで、キャンプサイトの設営を行ない、撤収にも時間がかかって帰宅するころにはヘトヘト……という状態でした。
N-VANなら車中泊仕様にしてキャンプができる体勢まで、ものの数分で設営が完了します。これまでは設営と撤収を考えると2泊のキャンプが基本でしたが、1泊でも気軽にキャンプに行くことが増えました。
テントを設営していたときは、「テント泊がキャンプの醍醐味なのに…」と、車中泊をしている人を横目に見ていましたが、その考えは変わりました。
ちぎすけさんは3人のお子さんがいらっしゃるとのことですが、ご家族との時間はいかがでしょうか。
ちぎすけさん:長男、長女が高校2年と1年、次男は小学5年生と年が離れていますが、子どもが成長するにつれて、全員の予定を合わせるのが難しくなってきますし、関係性も子どもから大人へと変わっていきます。
そうなると、長男・次男と男だけのキャンプをしたり、ピクニックがしたいという娘と個別で出かけたり、妻とデイキャンプをしたりと、時間の使い方が変わってきました。全員で旅行しようとなると、目的地を決めて、宿を取って食事するところを探して……と準備が大変ですが、その手間もなくなりました。
あと、大所帯なのでひとりひとりとゆっくり話す時間がとれないこともありますが、N-VANなら子どもたちと個別に会話ができ有意義な時間を過ごせています。車中泊なので、旅費も浮きますしね(笑)。子どもが小さいときに比べて、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応できているのは、N-VANのおかげだと思います。
最後にこれからバンライフを始めようとしている人や、N-VANの購入を検討している人にメッセージをお願いします。
ちぎすけさん:バンライフを始めて暮らしが充実したことは間違いありません。アラフォーともなると、家族や友人、仕事仲間ではない、新しいコミュニティを広げることは難しいですが、N-VANを通して多くの人たちとの出会いがありました。N-VANを買わなければ、DIYをはじめたり、イベントを主催したりすることもありませんでしたね。
今ではイベントで知り合った人同士が、私の知らない場所でまた新しいコミュニティをつくり、「N-VANの輪」の広がりを感じています。
N-VANのおかげで、本当に多くのことを経験することができました。大袈裟ではなく、N-VANとの出会いは人生を変えてくれたと思っています。
次回の「N-VANの集い」は、西日本のN-VANユーザーの声に応えて、関西方面で開催予定! 目標は「N-VAN 100台!」。イベント開催情報はちぎすけさんのSNSアカウントで随時更新予定です。
- ちぎすけさん
- クルマ関係の企業に勤める機械設計エンジニア。2019年11月にN-VANを購入して以来、週末二日間を愛車のカスタム&家族とのアクティビティに費やしている。二男一女の父。chigisukeさんの週末の過ごし方は、Instagram&YouTubeでチェック!
- Intsagram @chigisuke
- YouTube chigisuke
編集/山田卓立、TAC企画
写真/佐山順丸