今、トレンドワードの一つである『ゴルフ女子』。注目されている彼女たちのライフスタイルやクルマの使い方などをリサーチすべく、女性ゴルファー応援雑誌「Regina(レジーナ)」の編集長、松村佳織さんにインタビューを実施しました。
ブームのきっかけをはじめ、旬なファッション、ゴルフ女子会の楽しみ方、オススメスポットの紹介などなど、いろんな角度から『ゴルフ女子』にまつわる話題にお答えいただきました。もちろん、クルマの選び方から活用法などもバッチリ聞いてきました!
新しい趣味を探している人はもちろん、ゴルフに興味はあるけどはじめの一歩が踏み出せなかったという人は、間違いなく参考になるはずです! !
松村 佳織(まつむら かおり)さん
2006年に創刊した、国内唯一の女性向けゴルフファッション誌「Regina」の編集長を務める。仕事はもちろんプライベートでも積極的にクラブを握る、ゴルフ女子カルチャーの牽引者。現在「Regina 2021年 秋冬号」(910円※税込み)が絶賛発売中!
Regina-WEB:https://www.regina-web.jp/
コロナ禍でブーム拡大中! 進化するゴルフ女子たち
テレビ、雑誌などのメディア、様々なSNSでも話題となっているゴルフ女子。ゴルフをプレイする女性が急増した理由は、大きく3つ考えられます。Regina編集長の松村さんに、それぞれを詳しく分析、解説してもらいました。
・黄金世代の台頭
・高いファッション性を持つウエアの登場
・密にならないスポーツ(健康志向)
まず、渋野日向子さんや原 英莉花さんといった、黄金世代と呼ばれる1998年度生まれの女性プロゴルファーたちの躍進。美しく、スタイリッシュな彼女たちは男性だけでなく、同性からも憧れの対象となっています。
「同世代にレベルの高いゴルファーが揃っている彼女たちは、お互いに刺激しあって切磋琢磨しています。だから強いのでしょうね」(松村さん、以下同)
オシャレなゴルフウエアが豊富になった点も見逃せません。ゴルフ専門メーカーではないブランドからの参入が増え、高感度な女性たちの心をくすぐっているようです。
そして、忘れてはいけないのがコロナ禍の影響。
「密を避けられるスポーツとして注目され、男女問わず若いゴルファーが多くなりました。テレワークやワーケーションをはじめ、フレキシブルな働き方が一般化したことで、平日ゴルフが可能になったのも大きいかも知れません」
ゴルフといえば、ゴルフ場の利用料金やレッスン費用、道具代など、いざはじめるとなると大きなコストがかかるため、若者、特に女性にはハードルが高いイメージがあります。若いゴルファーが増えたということは、ビギナーでもチャレンジしやすくなったのでしょうか?
「基本的なコストは以前と比べてあまり変わっていません。しかし、必要なギアが幅広く展開されるようになり、リーズナブル化が進みました。選択肢が増えたので、若いOLさんでも気軽に楽しめるようにはなりましたよ。
また次の3つのような、新しいプレイスタイルが登場したことも大きく影響していると思います。
・休憩を挟まず一気に18ホールまわる『スループレイ』
・4人ではなく2人1組でラウンドする『2サム(ツーサム)』
・お一人様同士でパーティを組める『1人予約』
『スループレイ』なら時短に繋がりますし、『2サム』ならスケジュール調整がラク、『1人予約』なら自分のタイミングでプレイできる、といった具合で、ニーズに合わせてコンパクトに楽しめるスタイルが増えつつあるんですよ」
ゴルフ場によってはビギナー向けのプランもあるとか。裾野を広げる良いきっかけになっているのかも。
「最近よくあるのは、体験コースをプロが一緒に回ってくれるプラン。初心者にはありがたいことだと思います」
ゴルフ場が新しい試みに挑戦しているなか、利用者であるゴルフ女子たちはどんな意識でプレイしているのでしょう?
「昔は美意識が高く、自立していて可処分所得の高い女性が多めでした。また、プレイすることで人脈やコミュニティを広げる、ゴルフにハブ的役割を持たせる人も多かった印象です。
今はどちらかというとアスリート的。ゴルフそのものを楽しむのが基本ですね。背景には、上達のヒントが簡単に得られる時代になったことが大きいかも。YouTubeやSNSで知りたいテクニックなどを気軽に調べることができるので、目的意識を持ちやすいのでしょう。
インスタでは『#ゴルフ女子』のハッシュタグがブームになりました。SNSを通じて同じゴルフ好きと繋がれるようになったのは、今ならではと言えるでしょう。加えて、ゴルフ場の非日常感や、ウエアのファッション性も含め、ある種のステータスになっているんだと思います」
ゴルフ場への移動手段といえばクルマ。今のゴルフ女子たちは上手にレンタカーやカーシェアを利用しているのでは?
「レジーナの読者は比較的、女性同士でのプレイが多く、ゴルフ場への移動時から車中で楽しく過ごすといった、女子会感覚のノリです。特に最近ではカーシェアを利用されている方が増え、みんなでシンプルに割り勘して心置きなくワイワイするのが流行っています。
男性が一緒だと、プレイ後のお風呂や食事の時間が違うんで、ペースがズレちゃうんですよ。女性同士なら、ウエアの色を合わせたお揃いコーデのような遊びもできますし(笑)」
さすがトレンドに敏感なゴルフ女子。維持費のかからないカーシェアを使うのは賢い選択といえます。
ゴルフ女子の実態は「健康志向」で「オシャレ好き」
女子会感覚でゴルフを楽しんでいるという今のゴルフ女子。Reginaの調査によると、月2〜3ラウンド以上する人が一番多いそうです。さらに、50%近くの人が月に1〜3回は打ちっ放しの練習場に行くとか。なかなかのハマりようなのがわかります。
「ゴルフ女子は、起業家やクリエイティブ系の職業など、自立している職種の方が多い印象です。ゴルフは30歳頃からはじめる人が多いスポーツなのですが、女性は特にその傾向が顕著なんです。
会社での立場、交際関係、所得など様々な変化が重なる年齢ですからね。30歳前後のビギナー女子が増えるのは、ある意味自然なのかも」
夫に勧められて何となくはじめてみた女性も、美容と健康のため、その後は自主的に続けるケースが多いとか。
「ゴルフ女子はスポーツ好きがほとんど。ヨガやピラティスなどを趣味としている場合も多く、スタイル維持やウェルネスライフを追求する意識が強めです。ゴルフ上達のために筋トレをしている人もたくさんいらっしゃいますよ。
また、家族で共有しているケースも含め、ゴルフ女子の大半がクルマ所有者。ドライブを日常的に楽しむ人も多いようです」
ゴルフ女子はスポーツやドライブといったアクティビティだけでなく、ファッションにも敏感です。一目置かれるような人気ブランドってあるのでしょうか?
「目立って人気があるのは次の4ブランドだと思います。
・ゴルフファッションならではの非日常感がある老舗の『パーリーゲイツ』
・韓国女子ライクな体にフィットしたラインを描く『デサントゴルフ』
・デイリー感とスポーティさのバランスが取れた『キャロウェイ』
・カラフルでポップなデザインが人気の『アルチビオ』
全体的に価格幅が大きく、ゴルフを軸に展開しているようなブランドでは、デザイン性と機能性が両立しているハイエンドなものが揃っています。
また、最近では普段着としても使えるような、ベーシックなデザインの需要が高まり、プライス的にも手を出しやすくなってきました」
長年ゴルフファッションを見てきた、松村さんオススメのショップは「ダブルイーグル」だそうです。
「ここなら普通のゴルフショップでは置いてない、インポート系の洗練されたアイテムを取り扱っていますよ。ビギナーさんなら、まずは大手スポーツショップの初心者用コーナーを覗いてみれば、大体のトレンドが掴めるでしょう」
「Double Eagle」(ダブルイーグル)銀座店
〒104-0061
東京都中央区銀座2丁目3-6 銀座並木通りビル B1F
電話番号:03-3538-3363
営業時間:11:00〜20:00
【提携駐車場】
並木通りビル駐車場(当店1F)
※3,240円(税込み)以上お買上げ→1時間サービス
※6,480円(税込み)以上お買上げ→2時間サービス
HP
これからゴルフ女子に仲間入りするなら、まずはどのゴルフ場に向かうのが正解でしょうか。そもそも立地以外に大きな違いがあるのか、ビギナーにとっては疑問です。
「同じように見えても、実はゴルフ場ごとに個性があります。関東近郊で初心者にオススメなのは『丸の内倶楽部』です。コース設計にアップダウンが少なく、フェアウェイ幅も広いので、初心者でもプレイがしやすいゴルフ場です。
また、難易度こそ高いですが、コースの美しさやランチのおいしさでは『ブリストルヒル』がオススメ。どちらも千葉県にあるので、都内在住ならアクセス良好だと思います」
▼丸の内倶楽部【PGM】
〒297-0204
千葉県長生郡長柄町力丸354
電話番号:0475-35-3111
HP
▼ブリストルヒル ゴルフクラブ
〒293-0051
千葉県富津市亀沢619
電話番号:0439-80-6180
HP
ゴルフ女子会の楽しみはクルマがあってこそ!
電車でゴルフ場に向かうゴルフ女子もいるそうですが、やはり一般的なのはクルマ移動。道具が積みやすいようラゲッジスペースが広く、女性でも運転しやすい小回りが効くモデルが人気だそうです。
「仲間との相乗りを考えると、キャディバッグが3つは入る収納スペースがあるといいですよね」
アクティブでエネルギッシュなゴルフ女子。ゴルフのためならロングドライブも辞さない彼女たちは、ラウンド後もバッチリ楽しむそうです。
「アウトレットモールが近いゴルフ場を選んで、プレイ後にショッピング。もしくは道の駅に寄って、地元の特産品などを買って帰る、なんてゴルフ女子たちは多いですよ。
女子って新鮮野菜に弱いんですよ。私も道の駅には必ず寄ってしまいますね。ラウンドして空かせたお腹を、地元の名物やソフトクリームで満たす。それがとっても楽しいんです!
関東近郊でメジャーなエリアだと、成田や酒々井、軽井沢、御殿場、木更津あたりでしょうね」
長期休暇にはゴルフ合宿と称して、連日プレイをするゴルフ女子たちも。クルマで軽井沢や那須など、各地のコースを巡るゴルフトリップが定番化しつつあるんだとか。
「ゴルフ女子たちの旅行には、必ずゴルフがセットです。だから、先ほどもお伝えしたように、キャディバッグが多く運べるような、収納力が高いクルマが選ばれる傾向がありますね。
また、目的地選びの基準には、温泉やアウトレットモールの存在も重要になっているようです」
女性だけでラウンドするゴルフ女子会もトレンドになっており、ゴルフ場側も新たなニーズ開拓のチャンスとして着目。様々なサービスを展開されているようですが?
「女子会プランは多くのゴルフ場が打ち出しています。女性が4名揃えば1名分のプレイフィが無料だったり、昼食が割引になったり。また、カップルなら奥様や彼女は何かしらの特典がつく、なんてサービスもありますよ」
女性優遇プランの充実はうれしいことです。そういったサービス以外でも、ゴルフ女子会の会場を選ぶポイントはあるのでしょうか?
「まずはアクセスの良さ。都内在住なら1時間半程度で行けるのが理想です。それから、クラブハウスの設備充実度も大事ですね。アメニティの豊富さとか、コースの中のトイレの数とか。
特にアメニティは違いが明らかなんです。男性のことしか想定されていないコースもあるのでご注意を。事前リサーチには、予約サイトの口コミが参考になりますよ。サイトのイメージ写真と実際のコンディションが異なる、ということもありますので(笑)」
ゴルフ女子とクルマの今後
しばらく続きそうなゴルフ女子ブーム。松村さんによると「女性は男性ほどスコアにこだわる人が少なく、スコアによる優劣がありません。自分とのマイペースな競争ですから、ビギナーでも無理せずに楽しめると思います」とのこと。
ただし、最低限のマナーを守るのが絶対です。SNSにアップする写真を撮影するためにプレイが遅くなるのはご法度。映え狙いもほどほどに。
ちょっと長めにクルマを運転してゴルフ場に行くのなら、ついでに地元の名産品や温泉、ショッピングなんかも満喫してしまおうと盛り上がるゴルフ女子。たとえマイカーがなくとも、すっかり定着したカーシェアを利用すれば問題ありません。
リモートワークで鈍ったカラダをゴルフで整えつつ、ちょっとしたドライブ旅行も楽しむスタイル、今後もっと流行るかもしれませんね。
取材・文/金井 幸男
イラスト/さか ちさと
編集/高橋 要(LIG)
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