海外に行けない? それなら千葉に行けばいいじゃない。千葉で海外旅行気分を味わおう!

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海外旅行に行きたいとは思わないだろうか?

家にこもるのもそろそろ飽きてきた。本当は外でパーッと遊びたい。でもこのご時世、海外旅行ってなかなか行けない。悔しい……。

海外旅行の文字の画像

でも気分転換はしたい。海外旅行を擬似体験できる、そんな場所がないものだろうか。東京から近くて、非日常を味わえるような場所……。そんな夢を叶える場所が、実はある。

千葉県を表す画像

千葉だ。千葉がすごいらしい。何がすごいって、噂によると“海外っぽさ”を感じられるスポットの宝庫だという。

そこで、風景や建物から海外を味わえるドライブ旅を敢行することにした。パンがなければお菓子を食べればいいし、海外に行けないなら千葉に行けばいいのだ。

そんな軽い気持ちで行くことにしたわけだが、この小旅行で知られざる千葉の底力を目の当たりにすることになる。

朝井さんのプロフィール写真
朝井麻由美(あさいまゆみ)さん
ライター・コラムニスト。一人行動好きが高じて書いたエッセイ『ソロ活女子のススメ』(大和書房)が連続ドラマ化、2022年4月~シーズン2が開始。「二軒目どうする?」(テレビ東京系)出演中。他著書に『「ぼっち」の歩き方』(PHP研究所)、『ひとりっ子の頭ん中』(KADOKAWA)。趣味は食べ歩きとゲームと食品サンプル集め。
Twitter: @moyomoyomoyo
著書: ソロ活女子のススメ

目次

 

まるでここはカリフォルニア! 袖ケ浦の「千葉フォルニア」

まずやってきたのは「千葉フォルニア」。名前からしてかなりの海外である。外国っぽさに相当自信がないとこうはならない。ちなみに、千葉フォルニアとは通称で、正確には「袖ケ浦海浜公園」近辺のことである。

※袖ケ浦海浜公園に続く市道「海浜公園通り」は、車を停めての撮影は禁止されています

 

ナビに従ってやってきてみると……

ヤシの木が並ぶ写真

ジャン!!

ヤシの木とクルマの写真

ジャン!!

これは……! かなりの海外と言っていいのではないだろうか。

海の先に見えるアクアラインの画像

海の先には東京都アクアライン……もとい、カリフォルニアのどこかの道路だろう

青い空、青い海、ずらりと並ぶヤシの木。どこからどう見てもカリフォルニアと言って差し支えない。正直、思っていたよりもずっとカリフォルニアだった。カリフォルニアを名乗るからには、こうでなくちゃならない。カリフォルニア行ったことないけど。

太陽にあたる朝井さんの画像

さんさんと降り注ぐ太陽がまぶしい。日本の1月であることを除けば、だが

きっと、カリフォルニアにはこんな感じで、ヤシの木と青い空の下、キャップをかぶった人がたくさんいる。いや、いたらいいなと思う。実際はたぶんそんなことないのだろうけれど。ステレオタイプ万歳。今回は日本にいながらにして最大限に“っぽさ”を堪能するために、敢えてステレオタイプに浸ることにしたい。他人に押し付けず自分一人で楽しむのに使う分には、ステレオタイプもなかなかいいものではないかと思うのだ。

 

仮に、日本が大好きで旅行したいのに、コロナ禍で行けない人が海外のどこかの国にいたとする。さらに、そのどこかの外国に、“いかにも日本っぽい”スポットがあったとしよう。その場所を外国人が和服にちょんまげ姿で楽しんでいたとしても、それはほほえましいことだと私は思う。

クルマを運転する朝井さんの画像

千葉フォルニアは、車道のすぐ横にヤシの木が並んでいるため、降りずに車を走らせるだけでも楽しい。

ハンドルを握る朝井さんの画像

ハンドルを握る手も、それとなくカリフォルニアっぽくしてみたくなる。カリフォルニアっぽいハンドルの握り方ってなんだろう

ちなみに、念のためGoogleストリートビューでカリフォルニアのビーチを調べてみたところ、現地のドックワイラー・ビーチにかなり雰囲気が近かった。すごいぞ千葉フォルニア。

ヤシの木が他にも並んでいる様子

実はここだけじゃなかったヤシの木

なお、この後移動で千葉を縦に横にと走り回ることになるのだが、道中やたらとヤシの木が多いことが発覚した。他の都道府県でこんなにヤシの木を見ることはなかなかない。どうやら、千葉はヤシの木を植えがちな県らしい。

 

「千葉フォルニア」と呼ばれているのはこの場所だけではあるものの、あまりにもヤシの木だらけで、あちらもこちらもカリフォルニアに見えたのだった。千葉とは一体なんなのだろうか……。千葉のアイデンティティはどうなっているのか。

<strong袖ケ浦海浜公園

住所:千葉県袖ケ浦市南袖36

木更津金田ICより車で 約10分

 

千葉でフランスを感じるなら、館山「オーベルジュ オーパヴィラージュ」

千葉にはヨーロッパを感じられるスポットもあるらしい。お次は1時間ほどクルマを走らせ、「オーベルジュ オーパヴィラージュ」へ。館山にある、フランス風の宿泊施設である。今回は宿の共用スペースを見学させてもらえた。

メルシーと書かれた看板

「メルシー」と書かれた看板の先には……

ホテルの正面画像

フランス的な建物! なんとなくリゾートを感じるぞ!

フランス国旗がはためく画像

フランス国旗っぽいものもはためいている。ガチフランスを感じてきた

どこからどう見ても、ものすごくフランスである。フランス行ったことないけど。

入口を通って中に入ると、すぐに中庭に出ることができる。中庭はどうなっているかというと……

ヤシの木が並ぶ様子

ん??????

>>カリフォルニアじゃないか!!!!!<<

 

と思いもしたが、これ、フランスの南東部に位置するニースにも思えてきた。ギリシャの人々によって建設されたという芸術の街ニース。なるほど、ヤシの木はさまざまなとらえ方ができそうだ。

ハートの形をしたプールの画像

プールはハートの形。夏のバカンスに映えそうだ

とはいえ、建物自体はしっかりとフランス感があり、ホテルの外を散歩していると、確かにフランスの街並みを歩いている感じがする。

 

なお、フランスだからベレー帽をかぶってみた。ベレーはフランス語で、その昔フランスでかぶられていたものが世界に広まったのが起源と言われているのだ。まさに日本人のちょんまげ的なものが、フランス人のベレー帽というわけだ。

ホテルの中を歩く朝井さんの画像

まるでパリの住宅街を歩いている気分になれる

休憩スペースでチェスをしている様子

宿の休憩スペースも、このように雰囲気がある。これはどう見ても由緒正しいフランスのおうち

この宿には様々な種類のお風呂があり、ワイン風呂、ハーブ風呂、プロバンス温泉などその数5種類。その内観も非常にかわいらしい。

※改修中の場合があります。現在の状況は施設にお問い合わせください

海外の噴水にみえるお風呂

おふろのふちにこうして座ってみると、フランスの公園の池とか噴水とかに見えなくもない

また、建物の間の細い道を奥に進むと、広い裏庭が。春~夏には色とりどりの花が咲き誇るとのことだ。

遠くに見える草木の画像

ちょっとした冒険気分。抜けた先に見えるのは、ライ麦畑……ではなさそうだ

ここを歩いていくとフランスの国旗が立っていた。せっかくなので、国を制圧した感じで写真を撮ってみた。

国旗を持つ朝井さんの画像

これが後世に伝わる、令和のフランス革命である

オーベルジュ オーパヴィラージュ

住所:千葉県館山市犬石1687

TEL:0470-28-1000

富浦ICから車で約30分

https://opavillage.com/

 

絶景を独り占めするホテル、「THE SHINRA」も外せない

さて、フランスを堪能したところで南国に戻ってきたい気がしてきた。南国といえばもちろんハワイだろう。ハワイこそが私たちのリゾート。

そんなハワイっぽさを満喫できるホテルが、フランスのほど近くにあるという。クルマで20分ほど行くと見えてきたのが「ラグジュアリーリゾート THE SHINRA」である。

ホテル外観

パッと見高級マンションのようなたたずまいで、中がとにかくスゴい

オーシャンパノラマの絶景を取り入れたお部屋や、映画のワンシーンのようなマスタースイートまでをそろえ、全室温泉露天風呂付というのだから驚いてしまう。夕日が望めるお部屋も多くあり、一歩踏み入れれば常夏のバカンス気分だ。ハワイにも温泉あるのかな?

開放的な露天風呂

部屋風呂がとにかくすごすぎる。お風呂から見事な夕日を望めるお部屋もあるんだとか

広いホテルの部屋の画像

溜息がこぼれてしまいそうなほどの絶景。ここが千葉とは言わせない、極上空間である

THE SHINRA

住所:千葉県館山市塩見284-1

TEL:0470-29-1233

富浦ICから車で約30分

https://www.shinra-chiba.com/index.html

 

夕日を見ながらフラダンスでもしとく? さらにハワイを感じる絶景夕日スポット!

最後はさらなるハワイを求め、「館山夕日桟橋」へ。

夕日に照らされる桟橋の画像

すでに夕日に照らされ始めていた

ここは夕日が海に沈むところを見られるスポットだ。ステキホテルでハワイをとくと味わってきたものの、ほぼ360°海に囲まれつつ夕日を拝めるなんて最高にハワイじゃないか。

日が沈む様子

徐々に太陽が沈んでいき……

夕日越しの朝井さん

なんか幻想的な写真が撮れちゃう。これが映えか~

夕日に照らされるその横顔は、まさにハワイ。ハワイ行ったことないけど。

館山夕日桟橋

住所:千葉県館山市館山1564−1

富浦ICから車で約30分

人の想像力は無限大だ。現地に行けないなら、行けないなりの楽しみ方がある。

 

さいごに

夕日を眺める朝井さん

今日は1日でアメリカにもヨーロッパにも行けてしまった

 

カリフォルニア、フランス、ハワイ。それが千葉でいっぺんに楽しめる。アイデンティティがなくてもいい。なんなら、千葉には他にも「東京ドイツ村」や「東京ディズニーランド」などがある。海外じゃん。

千葉って一体なんなんだろう。何がしたいのかさっぱりわからないけれど、だからこそ千葉には何でも揃う。海外旅行がしづらい今、ほんの少しの外国体験をさせてくれる千葉。そんな千葉が私は好きだ。

 

文/朝井麻由美
写真/高山諒(ヒャクマンボルト)