コロナ禍をふまえ、急速にブームが加速した「キャンプ」。自分の好きなアイテムを集めて、好きなように楽しめるキャンプは今、さまざまなスタイルが登場し、多様化しています。
ではもしギャルがキャンプをしたら、どんな楽しみ方をするのでしょうか?
今回はギャルのあおちゃんぺさんとキャンプに精通したみーこパパさんがキャンプを敢行! カエライフが密着させていただきました。ギャルならではのアイテムや視点が飛び出します!
「クマに仲間だと思ってもらいたい」 ギャルいファッションでギャルが登場!
「こんちは~!」と、Honda FITに乗ってやってきたあおちゃんぺさん。ギャ、ギャルだ……。
そんなギャルのお相手を務めるのはみーこパパさん。キャンプブログ『ファミリーキャンピング』を運営し、キャンプギアのレビューやファミリーキャンプを中心にノウハウを発信してきた“ガチキャンパー”みーこパパさんと、埼玉県にあるキャンプ場でご対面です。
あおちゃんぺ 写真:左
黒ギャル集団「Black Diamond」のメンバー。AbemaPrimeなど、メディア出演も多数。
Twitter: @aochanp
みーこパパ 写真:右
キャンプブログ『ファミリーキャンピング』を運営し、キャンプギアのレビューやファミリーキャンプを中心にノウハウを発信。実際のシーンに沿った細かいレビューがためになるとキャンプ初心者から玄人まで、人気に。
Twitter: @miiko_papa
ブログ: ファミリーキャンピング
あおちゃんぺ
みーこパパさんはじめまして、あおちゃんぺと申します!
みーこパパ
どうも、はじめまして、みーこパパです。今日はよろしくお願いします。
あおちゃんぺ
今日はキャンプができると聞いて、楽しみにしてきました!
みーこパパ
私もギャルの方とキャンプするのは初めてなので、どんなキャンプになるのか楽しみです。あおちゃんぺさんはキャンプするのははじめてですか?
あおちゃんぺ
小さいころによく父に連れて行ってもらいました! ウチ、地元が山梨なので、身近にキャンプ場が多かったんですよ。道志の森とキャンプ場とか、いろんなところに行っていました。
みーこパパ
キャンパーの聖地ですね~。そしたら、キャンプは慣れてらっしゃるんですね。
あおちゃんぺ
それがそうでもないんですよ~。いつも父が全部やってくれたので、道具とかあんまり知らないし、キャンプ自体も久しぶりだし。みーこパパさんにいろいろ教えてもらいながら楽しんでいきたいです!
みーこパパ
なるほど! これは教えがいがありそうです。一緒に楽しんでいきましょう。
あおちゃんぺ
ちなみに今日のウチの格好これで合ってます? クマとかが来たら怖いので、「仲間だよ〜怖くないよ〜」っていうコンセプトで服選んだんですけど!(笑)
みーこパパ
いいコンセプトですねえ。キャンプに決まりはありませんから、好きな服装で大丈夫ですよ。ただ、キャンプって焚き火とか、料理とか、火を扱うことが多いので、なるべく難燃性のある服装だとよりいいですね。
あおちゃんぺ
まじすか! 私めっちゃ燃えにきてるわ~。
みーこパパ
いえいえ、危なくない程度に楽しんでほしいので、間違いではないですよ。あと、今の時期は大丈夫ですが、夏場はハチが発生していることがあるので、黒い服は攻撃されやすいかもしれません。
あおちゃんぺ
それはやばい~!! 夏場は明るい色の服を着てきます!
みーこパパ
ではキャンプの準備をしていきましょう!
あおちゃんぺ
わーい! 楽しみ!
今、羽釜がアツい!? いろんなキャンプギアに興奮!
あおちゃんぺ
え、ってかキャンプ道具すごくないすか? めっちゃかわいい~!
みーこパパ
ありがとうございます! かわいいと言っていただけるなんて、うれしいですね。キャンプ道具のことをギアっていうんですが、心躍りますよね。
あおちゃんぺ
サイズ感とかちっちゃくてかわいいし、色が統一されているのもおしゃれ!
みーこパパ
私の場合、こういった無骨なデザインが好きですが、女性キャンパーの方はカラフルにしたり、好きなブランドで統一したりといった楽しみ方をしている方も多いですね。キャンプ道具の種類はたくさんあるので、その集め方ひとつとってもいろんな楽しみ方ができるはずです!
あおちゃんぺ
えー最高! ウチだったら、あえて自然の色に抗いがたいな~。ドンキで揃えたりして、ヤンキーの車内みたくしたい! テントにふわふわした白い絨毯みたいなの敷いちゃうとか。で、「あいつら何やってるの?」って言われたい(笑)
みーこパパ
白いふわふわ(笑)。そんなキャンパーさんはお見掛けしたことがないので、ちょっと見てみたいですね。ちなみにこの中で気になるアイテムありましたか?
あおちゃんぺ
最初に目に入ったんですけど、この釜はアツいです。
みーこパパ
いいところに目をつけましたね! 羽釜はいいですよ。ほどよく圧力がかかって、ふっくらとしたごはんを炊き上げられます。一度に3合まで炊けるので、大人数のキャンプやファミリーキャンプでも活躍します。
あおちゃんぺ
3合!? うちの炊飯器と一緒じゃん! すげー! キャンプ道具がこれだけあったらいつでも外で生活できますよね。キャンプやってる人ってそういうところがカッケーと思います!
みーこパパ
そうですね。何かあってもしばらくは生きていけると思います。
あおちゃんぺ
でもキャンプを追求しまくった結果、炊飯器とか使いたくならないんですか?
みーこパパ
私の場合、こういう麻ひもを使ったりして炭で火を起こす作業が好きなので、あまりそういったことはありませんが……。たしかに火起こしなどが苦手な人は、炊飯器を使ってもいいのかもしれませんね。実際、ポータブル電源を使って、電子機器を繋げている人も多いですよ!
あおちゃんぺ
えーめっちゃ便利! でも電源使いまくってたら、キャンプ来てる意味がなくなっちゃうのか…(笑)
みーこパパ
どこに手間をかけて、どこをラクするかは人によって違うので、このキャンプを通じて、好きなところを発見してほしいです!
「ペグ打ちはセッション」独特なギャルの視点でキャンプサイト作りに挑戦
みーこパパ
あおちゃんぺさん、基地となるテントを立ててみませんか? テントを立てるときは、傾斜がない平地の場所を選びます。大きな石などがあったら事前に取っておくのも重要です。
あおちゃんぺ
わかりました! なにごともベースが安定するのは大事>っすもんね。
みーこパパ
テントポールは組み立て式になっているので、あおちゃんぺさんでもできるはず。やってみましょうか!
あおちゃんぺ
これを入れればいいのかな?
カチッ!
あおちゃんぺ
すげー長くなった! めっちゃ考えられてる! これはアガりますね!!
みーこパパ
キャンプギアはコンパクトにするために、各メーカーのいろんな工夫が詰まっているんです。組み立てていくだけでもその努力がわかりますよね……!
みーこパパ
ペグは、テントに対して少し斜めになるように打っていきます。
あおちゃんぺ
わー! ハンマー楽しそう! めっちゃ打ってる(笑)
みーこパパ
これもやってみましょうか! ステキなネイルですが、大丈夫ですか?
あおちゃんぺ
大丈夫です! 今日はキャンプ仕様で短めのネイルにしてきたので!
みーこパパ
(これで短めなんだ……)
カンッ、カンッ、カンッ!
あおちゃんぺ
やばい! めっちゃスカッとする! 楽し~~!
みーこパパ
お上手です! その調子でいきましょう。私も反対側を打っていきますね。
あおちゃんぺ
ヤッ! ヤッ~! 2人で同時にやると、音楽を奏でている感がある!!
みーこパパ
キャンプ場にいると、この音はあちこちから聞こえますね。
あおちゃんぺ
ペグ打ちって実質セッションじゃん! 楽しい~!
みーこパパ
いい感じですね! あとはポールを中に通して、さらにロープで固定しましょう。
あおちゃんぺ
わ! 洗濯干せそうなぐらいピンと貼れました! ウチ、ロープ張るセンスあるかも!
みーこパパ
良い張り具合ですね! これでテントは完成です!
あおちゃんぺ
やった~! 嬉しい!
みーこパパ
さて、コットとチェアを持ってきたので、周りに置いていきますよ。
あおちゃんぺ
チェアも最初はめっちゃ小さかったのに、広げるとちゃんと椅子になるじゃん。すごい!
みーこパパ
そうなんです! ポールをはめていけば立派なチェアになります。座り心地もいいんですよ。
あおちゃんぺ
楽しい~! これでウチらの家ができましたね! ちなみにこの家を作るのにいくらぐらいかかるんですか?
みーこパパ
う~ん、キャンプギアのお値段って本当にピンキリなんですが、ホームセンターで安く揃えるとしたら総額3万円ぐらいで最低限のものが手に入るはずです。
あおちゃんぺ
へえ! じゃあ3万円で家建ててるようなもんですね!
“バトニング”“フェザースティック”…様々な技が繰り広げられる火起こし
あおちゃんぺ
師匠~、木で木を叩いて、なにしてるんですか?
みーこパパ
これは火起こしの準備です。ナイフで薪を細かくする、バトニングという作業をしています。
あおちゃんぺ
なんかいかつい名前! なんで薪を細かくする必要があるんですか?
みーこパパ
火起こしは小さい木から徐々に大きくしていかないと、なかなか大きな火にはならないんです。なので、まずは小さい火を起こすための準備をしています。次はフェザースティックをやっていきますよ。
あおちゃんぺ
なんか薪削ってるんだけど! 師匠大工さんみたい~。
みーこパパ
フェザースティックは薪を削って先端を羽毛のようにしたもので、これをすることで、着火剤を使わなくても火が広がってくれるんですよ。
あおちゃんぺ
ウチもやってみていいですか?
みーこパパ
もちろん! 力の入れ方が大事です。親指と人差し指だけに力を入れ、ナイフを滑らせていくイメージです。
あおちゃんぺ
わー、めっちゃムズい!!!! かっこ悪くなっちゃった! 師匠みたいにうまくはいかないよ~。
みーこパパ
こればっかりは慣れが大事ですね。やっていくうちに上手くなっていくと思いますよ。
あおちゃんぺ
悔しい~! 中学校の頃に図工で彫刻刀を使ったのを思い出しました。何事も無駄じゃなかったんだって思いましたね……。
みーこパパ
ポジティブでいいですね! じゃあいよいよファイヤースターターで火を起こします。
あおちゃんぺ
あっこれ知ってる、火打ち石だ! ウチやってみたい!
あおちゃんぺ
火花が散った! あ、火がついたかも!!
みーこパパ
いいですね! そしたら火を大きくするために、小枝から薪へ徐々に大きくしていきましょう!
あおちゃんぺ
すごーい! どんどん火が大きくなってきた。暖かいし、ここで一生暮らせそう!
まるでおままごとみたい!? カレー作りにチャレンジ
みーこパパ
火も起こしましたし、ご飯を作っていきましょうか。今日はカレーです!
あおちゃんぺ
やったー! カレー大好き!! キャンプといったらカレーみたいなイメージありますよね。
あおちゃんぺ
こうやって、小さいまな板と小さい包丁で野菜を切っていると、本当にキャンプっておままごとみたいですよね。
みーこパパ
おままごとですか! たしかに、テントを組み立てているときは秘密基地を作っているみたいですし、子ども時代に戻った気分になりますよね。
あおちゃんぺ
一生懸命生きてるって感じします!
みーこパパ
そうですね。現代的なものから離れて、自然の中で原始的な行動をしていると、生を実感しますよね。
あおちゃんぺ
なんか人間ってすげーなって思うんですよ。ウチの小さいときも、キャンプに行って、寝袋が一つ足りないときに父が野ざらしのベンチで寝てて(笑)。人間、どんな環境でも生きていけるんだなって思います。
みーこパパ
それはちょっと危ないですが、強いお父様で良かったです(笑)。
あおちゃんぺ
あとはこの気候かな~。家ではイラついてしまうこともキャンプなら許せるっていうか。普段家で虫が出たら大騒ぎするのに、キャンプならちょっとぐらいご飯に虫が入っても、「しょうがないか」って言って箸で捨てられるし。
みーこパパ
私も子どもと一緒にキャンプに行くんですが、自然と隣り合わせにいてくれるからこそ、たくましくなってくれている気がするんですよね。
あおちゃんぺ
そっか、みーこパパさんの“パパ”ってお父さんだからなんだ!
みーこパパ
はい、2人子どもがいて、一緒にキャンプに来ています。ちなみに“みーこ”は飼い猫の名前から来ているんです。
あおちゃんぺ
え! 猫飼ってるんですか! ウチもなるとって猫飼ってます! かわいーんです!
みーこパパ
ああ、かわいいですねえ。猫はいいですよねえ。……お、そうこうしている間にカレーがいい感じになってきましたね。
みーこパパ
カレーはこちらで煮込んでいくとして、羽釜でご飯を炊いていきましょう。お米と水を入れて、火をかけるだけなので簡単に炊けます!
あおちゃんぺ
やった~! ついにウチの推しアイテム登場!
火にかけること10分……
あおちゃんぺ
すげー! ちゃんと炊けてる! おいしそう!!
みーこパパ
ふっくらとおいしそうなごはんが炊けましたね!
あおちゃんぺ
いただきます~! パクッ。あ、まじでうまい!
みーこパパ
いやーおいしいです! これだけ短時間でこんなにおいしいカレーができるなんて、すごいです。
あおちゃんぺ
自分で作ったからまじで愛情が詰まってる!! 米もちょうどいい!
ヘアアイロンに、自撮り棒……ギャルならではのキャンプの楽しみ方も
あおちゃんぺ
ウチ、今日キャンプで使いたいアイテム持ってきたんですけど、披露していいすか?
みーこパパ
ぜひぜひ。
あおちゃんぺ
ヘアアイロンと、自撮り棒です! 絶対これキャンプに持って来た方がいいと思って!
みーこパパ
おお……。キャンプに持ってきている人は初めて見ました(笑)。
あおちゃんぺ
だって見た目がかわいくないと娯楽に集中できなくないですか? キャンプって風が吹いて髪が乱れるし。だからこうして、ヘアアイロンで巻いて、かわいくするんです。
みーこパパ
なるほど、髪の毛がキレイに巻けたら、キャンプのモチベーションも上がりそうですね!
あおちゃんぺ
ほら、めっちゃかわいくなりました! そしたら、自撮り棒を立てて、映えるキャンプの背景で撮影していきます!!
みーこパパ
いやーこれは私にはない視点なので、斬新です。
あおちゃんぺ
ありがとうございます! こういうのってキャンプではNGですか?
みーこパパ
いえいえ、そんなことはないです。他人に迷惑をかけなければ、何をしてもいいのがキャンプです。各々の楽しみ方で楽しんでほしいです!
あおちゃんぺ
キャンプガチ勢の人にそういってもらえると嬉しい! ほら、めっちゃ映えました!
自分のスタイルで、自分にしかできないキャンプを
みーこパパ
コーヒーを淹れたので良かったらどうぞ。今日のキャンプはどうでしたか?
あおちゃんぺ
ありがとうございます~! コーヒーもすぐ作れちゃうんだ……。今日はめっちゃ楽しかったです! キャンプって聞いて構えて来たんですけど、なんか思ったよりも自由というか。やってみたらいつも街で遊んでいる感覚に近くて、ギャルでもキャンプは楽しめるんだなって思いました。
みーこパパ
そうですね。キャンプのいいところはまさに自分の好きなように楽しめるところです。自分なりにカスタマイズして、自分にしかできないキャンプをしてもらいたいです。
あおちゃんぺ
あとはデジタルデトックスができるところがいいですね。今みんなずっとスマホとかパソコンとか見てるじゃないですか。でもキャンプってマジで生きるためにいろんなことをしなきゃいけないので、見てる暇がないし、見なくても楽しいなって!
みーこパパ
そうですね。一回デジタルを離れて、普段と違う自然の中で過ごすことで、すごく癒やされますよね。開放的になると、精神的にも解き放たれた感じがありますし。
あおちゃんぺ
今キャンプ流行ってる理由がめっちゃわかる気がします。いつか、かわいい道具たちで固めて、またキャンプしたいと思います!
みーこパパ
ぜひぜひ。あおちゃんぺさんなりのギャルキャンプが見られるのを楽しみにしてます!
あおちゃんぺ
今日はありがとうございました!!
「誰かに迷惑をかけなければキャンプは自由に楽しんでいい」――。
そんなみーこパパさんの言葉通り、自分のスタイルでキャンプを楽しんだギャルのあおちゃんぺさん。様々なギアやファッション、そしてクルマも、いろんなスタイルで楽しめるキャンプ。家にこもりがちなこんな時代だからこそ、自分らしいキャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか?
文・写真/高山 諒(ヒャクマンボルト)