N-VANを自分らしくカスタムし、アウトドアを楽しんでいる「winpy-jijii(ウィンピージジイ)」こと中村 和博さん。
愛車での車中泊をはじめ、キャンプ、登山、料理など、さまざまな趣味を全力で楽しむためのアイデアをYouTube動画で発信している人気YouTuberで、チャンネル登録者数はなんと23万人!! そんな中村さんは2020年にもカエライフの取材で愛車とそのカスタムを披露してくれています。
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DIYで車内もカスタム! 70歳YouTuberのN-VANアウトドアライフ!(前編)
2020.07.09前回の取材から約2年経ち、中村さんのN-VANには新たなカスタムが施されたそう。ベテランのアウトドア経験者が、車中泊を実践しながら施した機能的なカスタムは気になる人も多いはず。どのように進化しているのか、現在の中村さんのN-VANを見せてもらいました。

- 中村 和博(カズヒロ)さん
- 1950年生まれ。大阪の難波出身で、現在は滋賀の琵琶湖のほとりで奥さんと二人暮らし。根っからの趣味人で、アウトドアや写真、料理、バイク、クルマなど幅広く楽しむ。定年をきっかけに始めたYouTubeでの動画配信が人気を博し、「winpy-jijii(ウィンピージジイ)」として一躍有名YouTuberに。著書に『Life is Camp winpy-jijiiのキャンプスタイル』(玄光社)がある。
- YouTube @winpy-jijii
- Instagram @jijii_70
新たなカスタム・過ごし方でN-VANの魅力を再発見
―今日は滋賀県高島市にある「六ツ矢崎浜オートキャンプ場」にやって来ました。前回の取材(2020年7月)から約2年経ちましたが、あれからN-VANでどんな場所へ行って、どんな体験をしてこられたのでしょうか?
中村:前回の取材のときは、車中泊を実践する前で「さあ、これから!」というときでしたね。この約2年は新型コロナウイルスの影響もあって、琵琶湖の湖畔にある「六ツ矢崎浜オートキャンプ場」や「マイアミ浜オートキャンプ場」など、自宅から通いやすいキャンプ場に行くことが多かったですね。
以前は妻と出かけることが多かったのですが、最近はソロで活動することも増えました。キャンプというよりも1人でちょっと出かけて、出先で友人と会う。そして、寝るときはキャンプ場で車中泊。1人で気ままな時間を過ごしています。
―キャンプ以外のラフなお出かけも増えたんですね。
中村:キャンプに行ったとしても「目の前にある海や湖で泳ごう!」とは、もう年齢的にならない。どこか観光地を訪れて、そこの近くにあるキャンプ場などで車中泊するという使い方が多いかもしれません。
ーキャンプと旅行のいいとこどりですね! 観光をするときは、N-VANで回っておられるのでしょうか?
中村:実は、昨年の秋に折り畳み自転車を買ったので、クルマを駐車場やキャンプ場に置いて、そこを拠点に自由に観光地を自転車で回る旅を始めたところなんです。
目的地に着いたら自転車で観光し、食事はその土地のおいしいものを食べて、夜はN-VANで車中泊。朝は起きたら、クルマの外で朝食を作って食べるという流れが多いですね。クルマだけの旅よりも臨機応変に動けて、とても楽しいんですよ。
―N-VANを移動手段、宿泊、中継地点として使っているんですね。
中村:はい。アウトドアのギアのように、1つの道具として使っています。
僕はアウトドア用品を買うとき、1つのアイテムが多機能であることを重視してるのですが、N-VANもいろいろな役目を果たしてくれるところが魅力。僕がクルマを買う条件である「車中泊できて荷物も積めること」を満たしてくれているうえ、軽バンで燃費が良くて高速道路の通行料金も安い。
使い勝手が良くて、自分好みの使い方がしやすいので、こだわりの強い僕の人生最後の愛車として、やっぱり最高です!
車中泊の実践を通じて不便を解消し、進化したN-VAN
―前回の取材以降、車中泊を実践しながら、さまざまなカスタムをご自身で施されたそうですね。どんな装備を増やされたのでしょうか?
中村:まずは、妻からずっとお願いされていた「収納」を取りつけました。「荷物を出し入れするのに、いちいち物をどかすのが面倒だ」と言われていたのですが、自分でも使っていると「不便やなぁ」と思って収納用の引き出しをベッドキットの下に作ることにしました。
引き出しの作り方としてはちょっと順序が違うようなのですが、素人なので、まずはスムーズに引き出しが動くように両サイドの板にレールを取りつけることからスタート。
そして、そのレールの板に合うように、引き出しの箱の部分を作って取りつけるという、変わった順序で完成させました。
中村:スムーズに開閉できるようレールから作ったので、スイスイ動きます。引き出しを出して上に板を敷くと作業台としての機能も。
中村:なかには調味料・炊飯器・コーヒーセット・食器・食器洗いの洗剤など、食事・調理関連の道具が入っています。常時、引き出しのなかに入れた状態にしているので、天気が良い日に「外で食べたいなぁ」と思い立ったら食材を用意するだけで、すぐにキャンプ場へ出発できます。
中村:そして最近、引き出し下の隙間にはテーブルになる板を設置しました。板を引き、突っ張りポールを下に取りつけるだけでテーブルができあがり。コンパクトで荷物も減って便利です。
でも、このテーブルは引き出しの動きに連動しているので、スムーズに動く引き出しに引っ張られちゃうのが難点。「ストッパーをつけなあかんかなぁ」と思ってるところです。
ー実際に車中泊をしてみて、増やされた装備はあるのでしょうか?
中村:実は、N-VANの前に乗っていたN-BOXのときから、運転席側に回転シートをつけたいと思っていたんです。回転シートをつけたら夫婦2人で車中泊しやすいかな、と思って。
でも安全性の観点から、なかなか国から認可が下りず、そうこうしているうちにクルマを買い替え。N-VANに買い替えてしばらくしてから、回転シートをつけても良いと国からの認可が下りました。




中村:N-VANなら、助手席を折り畳んで仕舞えるので2人でも十分広い空間で寝られますが、車内をより広く使えるようにするため回転シートを自分でカスタムしました。
回転シートの制作風景
実際に自分で作業してみると、純正のシートを外すのがとても大変でした。クルマのシートは取ることを前提にしていないので。なので、専門の業者にお願いしたほうがいいです。
僕も回転シートをつけた後、自動車整備士にきちんとチェックしてもらいました。
※回転シートの取りつけは、専門業者(キャンピングカーショップもしくは自動車関連ショップ)にご依頼ください。
中村:寝るときは頭を運転席側にして寝ているのですが、回転シートによって約30cmほどスペースが増えるため、約170cm〜180cmほどの長さが使えて、本当に広くなります。妻と2人で寝ても快適ですね。
ー他にも車中泊をするなかで新たに増やした装備はありますか?
中村:外からだけでなく、中からもリアゲートを開けられるようにスイッチを二箇所に取りつけました。
1つはリアゲートの真ん中で、引いて開けるタイプ。荷物が触れてしまって万が一走行中に開かないように引くタイプを選びました。
取手はロッカーや書類を入れる棚などによく使われているものを通販サイト『モノタロウ』で購入。引いたら通電して開く仕組みにしています。配線はあまり詳しくないので、他の方が説明している動画を見て、自分でなんとか取りつけました。
中村:もう1つは、スイッチタイプのものをリアゲートの内側上部につけました。スイッチはトヨタ社の『クラウン』のトランクオープナー。ネットオークションで落札しました。これは、同じN-VANに乗っている知り合いが設置していたものを真似させてもらったんです。
僕の場合は、冬にこたつを置いたら、下の引くタイプのスイッチが隠れて使いづらいし、他にも荷物が多いときなんかは隠れてしまうかなと思って上に取りつけています。
ーイレクターパイプも前回から進化していますね! これも車中泊をする中でカスタムを進化させたのでしょうか?
中村:はい。車中泊をするとき、どうしても気になるのが外からの目。目隠しのためにカーテンを取りつけたいな、とイレクターパイプをリアゲート側に設置しました。
このイレクターパイプはあえて節々を接着せず、何度でもカスタムできるようになっています。なので、カーテンの取り外しもできるんです。
中村:今、つけているカーテンは『セリア』でゲットした手ぬぐい3枚を使って、妻が作ってくれたもの。アウトドア用品の柄が気に入って購入しました。
イレクターパイプはカーテンを吊るすポールとしての機能の他、荷物を固定したいときにくくりつけるために利用したり、上にネットを張って荷物を入れたりと、行き先や用途に応じて自由にカスタムできます。
リアゲート・イレクターパイプの取りつけ風景はこちら
ーUSBポートも増設されたそうですね! どこに取りつけたのでしょうか?
中村:運転中、「ちょっとスマホの充電したいな」ってときあるでしょ? そんなときのために、USBポートを運転席側に設置しました。助手席と真ん中にUSBポートがあるんですが、運転手の僕的にはちょっと使い勝手が悪い。だから、ハンドル横に入るUSBポートをネットで探して、自分でつけました。
中村:そして充電中のスマホを置いておくスマホスタンドは、マグネットでくっつくものを設置。小さくてシンプルなデザインが決め手で選びました。
中村:純正のナビだけでなく、Google MAPをナビにするため、iPadを使用することもあります。100円ショップに売っている充電用のコードをまとめるケーブルクリップを2つiPadの下につけ、工事現場の足場なんかに使われる番線を使って自作しました。純正のナビのところにかけられるシンプルな構造です。
経験から生まれる、カスタムのこだわり
ー機能的なのにとてもシンプルなカスタムに、中村さんのこれまでのアウトドアやDIYのご経験が凝縮されているように感じました。クルマをカスタムすることへの心構えやルールがあれば、ぜひ教えてください。
中村:カスタムするときに気をつけているのは、なるべくごちゃごちゃしないようにすること。完成イメージと実際の使用シーンを想像しながら、それに合うものを探すことを心がけています。あとは使いながらちょっとずつ変えていくことが多いですね。
ー良い意味で完成させないこともカスタムの秘訣なんですね。
中村:イレクターパイプなんかはまさにそうで、あえて接着していないことで作り変えなくても、簡単に変化させられるのがポイントです。一からまた作ると大変なので(笑)。
ー引き出しのカスタムは奥様からのご要望がきっかけだったそうですが、カスタムのアイデアはいつも中村さんと奥様のお二人で考えておられるのでしょうか?
中村:僕のアイデアもあれば、妻のアイデアもあります。なにより2人の会話から生まれることが多いかなぁ。「ここがこうやったらなぁ」「こんなん欲しいなぁ」など、あーだ、こーだ2人で話すことで、カスタムのアイデアが生まれることが多いです。
僕も妻も、ものづくりが好きなので、そういう会話がよく弾むんだと思います。僕はDIYが好きでやりますが、妻は裁縫が趣味。僕がお願いしたら、妻はイレクターパイプにつけているカーテンや、コーヒーセットを入れるコーヒーバッグなど、僕の要望通りに作ってくれるんです。
ーものづくりがお好きな2人だからこそ、アイデアを練る時間、作っている時間も含めて趣味を楽しんでおられるんですね。
中村:はい、試行錯誤をしながらその過程も含めてクルマのカスタムを楽しんでいます。完成して快適になった瞬間は、なによりうれしいですね。N-VANはカスタムする余白があるクルマで、自分のカラーがしっかり出るのも魅力。かっこよく仕上がったクルマを多くの人に見てもらって、参考にしてもらえたらうれしいですね。
N-VANが導く、夫婦の新たな旅
ー今回、さまざまなカスタムを披露していただきましたが、今後はどのようなカスタムをする予定ですか?
中村:現在の僕のN-VANは自分的には、ほぼ完成だと思っています。カスタムし尽くしたので、あとは用途に応じて、ちょっとマイナーチェンジするくらいかなぁ。
正直、今は新型コロナウイルスの影響もあって、近場で月1回ほどのキャンプがメイン。まだあまり旅行に行けていないので、本格的に旅行に行き出すと変わるかもしれませんね。だから今はとにかく妻と2人で早くいろいろなところに出掛けたいな、と思っているところです。
冒頭でもお話したように、N-VANを一箇所に置いて、そこから自転車で観光地を回る旅をメインにしていきたいと今は考えています。N-VANで目的の場所まで移動して、細々とした観光地は自転車でスイスイまわる。そして車中泊をする。こんな感じで日本全国を何回かに分けて回りたいと構想しています。
今一番行きたいのは、九州・宮崎。「都井岬の野生の馬を見たいなぁ〜」と妻と話していて、旅への妄想が膨らみます。早く気軽に旅行できるようになればうれしいですね!
後編はこちら↓↓↓
- 今回の記事で登場したクルマ
- N-VAN +STYLE FUN・ターボ
ボディーカラー:ガーデングリーン・メタリック
■車両情報はこちら
https://www.honda.co.jp/N-VAN/
■N-VANの純正アクセサリーの詳細はこちら
https://www.honda.co.jp/ACCESS/n-van/
取材・文/野村 真帆
写真/高見 尊裕
編集/望月 祐(LIG)
撮影協力/六ツ矢崎浜オートキャンプ場
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