【実例5選】N-VANユーザーたちのカスタム術! 車中泊仕様のアイデアやポイントについて聞いた

N-VANユーザーのこだわりカスタム実例5選

全国から総勢30名を超えるN-VANユーザーたちが集まるイベント「N-VANの集い」が、富士山キャンプランド(静岡県)であると聞きつけたカエライフ編集部。個性的なカスタムをしたN-VANから5台をピックアップしてご紹介します! どれもライフスタイルや利用目的にあわせて、車中泊仕様にカスタムされていました。D I Y のポイント、便利アイテムなど、すぐに真似できるアイデアが詰まっています。

 

目次

 

 

[N-VANカスタム①]ワイルドさとレトロの融合! 快適な車内環境が車中泊を変える

車内でリラックスするちぎすけさん

ちぎすけさん
住まい:栃木県鹿沼市
職業:会社員
N-VAN歴:3年半
Instagram @chigisuke

 

外装と内装でテイストを変えて、DIYにギャップを!

N-VANを購入したきっかけは、YouTubeを見ていろいろなカスタムができることに惹かれたから。でも、今では自分らしいオリジナリティを出したくて、ひたすらカスタムのアイデアを考えています」と話すちぎすけさん。フロント部分を見るだけで、そのこだわりの強さを感じられます。

カスタムされたちぎすけさんのN-VANのフロント部分

外装のカスタムは「ワイルド」をテーマにしている

ボンネットはマット系のブラックでコーティングを施し、タイヤにはオフロード向けのブロックタイヤを採用することで、ワイルドな印象とアグレッシブなスタイルを持つカスタムカーに仕上げられています。Instagramなどでカスタムの楽しさや魅力を発信しているちぎすけさんを参考にするN-VANユーザーも多くいるそう。

一方、内装は磨りガラスをはめこんだり、擦れ感のある木材でつくられた格子状の窓枠を設置してレトロな印象に。

窓に取り付けた格子状の木枠

「車中泊を中心に考えるとカスタムで窓をなくす方もいると思うのですが、日中はやはり太陽の光を取り入れたいのでスライドするだけで光が入るようにしています」。この内装には、本人も大満足しているんだそう。

 

快適な車内空間を演出するベッドキットとポータブルエアコン

ウレタンを入れて寝やすくしたベッドキット

快適な車中泊を実現するための重要なポイントは就寝環境にもこだわること。ちぎすけさんが使用する30mmのウレタンが入ったベッドキットは、ふかふかで寝心地も良さそうでした。「寝心地がいいおかげで、アウトドアの目的が“車中泊をしに行くため”となっているくらい(笑)。大きな目的を設定しなくても特別な休日を過ごせるんです」。キャンプをするため遠出をしなくても、近くのRVパークや道の駅へ行く、ちょっと外でご飯を食べるなど、車内環境を整えることで充実した休日ライフを過ごせるそうです。

遮光のためフロントガラスに取り付けた黒のスクリーンを引き出す様子

フロントガラス部分に取り付けた遮光用スクリーンを出すちぎすけさん

また、就寝時はダッシュボードの隙間に取り付けた黒いスクリーンを伸ばし、フロントガラスから入ってくる明かりを遮光していました。「スクリーンは通常上から下に伸びるように取り付けると思うのですが、フロントガラスとダッシュボードの隙間を活用して下から上に伸ばす仕様にしています」。

ハッチバックを開けたところに設置したEcoFlowのポータブルエアコン「WAVE2」

そして、車内の快適さをさらに高めるため、ポータブルエアコンも設置されていました。以前は、燃焼式で換気を行うFFヒーターを取り付けていましたが、軽油を使用するため匂いが気になり新たな仕様に変更したんだそう。排気ダクトも設置することで、ハッチバックを開けたままでも快適に眠れるように工夫もされています。

これらのカスタムによって、息子さんの塾のお迎え時など、早めに到着してもクルマの中でYouTubeを楽しみながらリラックスして待つことができるんだそうです。カスタムは単なる趣味にとどまらず、日常の利便性を向上させるものとして、ちぎすけさんのライフスタイルに取り入れられていました。

 

[N-VANカスタム②]欧米のバンライフに憧れて。宿泊施設にもなるカフェスタイルが秀逸!

車内でコーヒー時間を楽しむ藤乃さん

藤乃さん
住まい:神奈川県平塚市
職業:会社員
N-VAN歴:約1年
Instagram @van_life_fuji

 

断熱効果に調湿機能、珪藻土をつかってカスタム

もともと海外のバンライフに憧れがあった藤乃さん。Instagramなど海外のバンライファーからヒントを得ながら、自分らしくカスタムしているんだそうです。「車内を欧米のカフェ風に仕上げています。自分だけの秘密基地が出来上がっていく感じがあってすごく楽しいです」。

欧米のカフェをイメージして車内につくった壁と窓

後部座席のドアを開けると、欧米のカフェを意識して珪藻土でつくったという壁が出現! 珪藻土は断熱効果が高く、車内の湿気状況に応じて調湿してくれる機能もあるため採用したとのこと。この斬新なアイデアに驚く人も多いんだとか。

取り付けた窓から手を伸ばしてカップを差し出している様子

窓にはコーヒースタンドも設置。もちろんコーヒー豆にもこだわっている

 

調理家電にブリキの収納棚など、車内もカフェ風に

カフェを意識したカスタムをしているため、車内にもこだわりがいっぱい。車中泊をする際は料理を楽しめるように調理スペースも設置。調理台の下にはトースターなどの家電類が収納できるよう二段構造にしていました。

カフェ風の壁の内側

車中泊のときだけ「キッチン藤乃」を開業

「僕が車中泊を楽しめているのも、トースターやIHコンロなどの家電たちのおかげ」と話す藤乃さん。ピザ、タンドリーチキン、ドーナツなど、キャンプ地でさまざまな料理を作ってきたんだそう。この日はトースターでスコーンを焼いていました。

自作のスコーン

カエライフ編集部もいただきました。サクサク、ほろほろでおいしかったです

家電類で使用する電気は、床下に設置されたモバイルバッテリーから。

床下に設置されたモバイルバッテリー

「家電を不自由なく使えるのも、EcoFlowの「RIVER Pro」というモバイルバッテリーのおかげなんです。僕は遠征もするので、専用のエクストラバッテリーも載せているほど愛用しています」と話す藤乃さん。

ステッカーなどを貼り付けた収納棚

調理台の上にある収納棚にもこだわりが。扉を木ではなくブリキに替え、ステッカーの裏にマグネットを取り付け扉に貼れるようにしていました。「ステッカーを収集するのが好きなんですが、一度貼ると剥がせないのがずっと難点でした。気分によって配置を変えられるので、けっこうおすすめですよ!」

珪藻土の壁など、個性的なアイデアでDIYしている藤乃さんですが、旅行を軸にN-VANをカスタムしていました。今後はこの愛車を活用して、日本全国へ旅に出る予定だそうです。「最近では青森市のねぶた祭りにも参加しました。大規模なイベントに参加する際、宿泊施設の確保がひとつの懸念事項ですが、自分の趣味や好みが詰まったこの車内で眠ることができるのは、非常に幸せだと感じています」。

 

[N-VANカスタム③]キャンプギアを生かす! ディテールまでこだわったシックな空間

車内でリモートワークをするkimiさん

kimiさん
住まい:愛知県日進市
職業:設計士
N-VAN歴:約1年
Instagram @kimi_diy44

 

DIYでキャンプギアを完璧に収納

「テント泊をよくするファミリーキャンパーだった」というkimiさん。もともと持っていたキャンプギアを生かして、N-VANをカスタムしています。収納棚や区分けなどのディテールまでこだわったところがポイントだそう。

設置に苦労したという収納扉

「カスタムしていて一番大変だったのは、位置合わせです。例えば収納棚を作るにしてもフックやステイの設置場所がキレイにいかないと、全体が歪んでしまいます。職業上、基礎的なことはわかっているのですが、車種問わずカスタムしている方のInstagramを参考にしたり、Amazonでぴったりなアイテムを見つけてからカスタムするようにしています」。

また、走行中にものが揺れてガタガタと物音がしないように、収納棚にも一工夫が。

車内の上部に取り付けられた収納棚

壁に取り付けられた棚や天井部の収納棚にはキャンパーならではのギアたちがぎっしり

「シックで男性っぽい雰囲気のあるアイテムが好きで、その中でもお気に入りがブラックのケトル。テンションを調節できるゴム紐で固定して、あえて見せる収納にしています」。

どこに何を置くか決めてから区分けをしているそうで、後部座席のウォールに設置されたチェアは完璧にはまったんだとか。

収納棚にかぶせるように設置されたチェア

「このカーミット系のチェアは収納時の状態で、チェア自体に留め具がないので、カチャカチャとした音が鳴りがち。それをウォール部分に固定できるようにしたんですが、思いのほかおしゃれに決まったなと思っています(笑)」。

 

スクリーンの設置でお気に入りの空間に

車内に設置されたスクリーン

出かけないときでも自分の部屋のようにここでゆっくり休日を過ごすんだとか

たくさんのキャンプギアを積むためのカスタムだけでなく、車内にはスクリーンも取り付けられています。「妻と娘には冷たい目で見られていますが、息子からはかっこいいと言ってもらえているのでまぁいいかなと(笑)」。

N-VANはコンパクトで気軽に運転できるため、お出かけのときだけでなく、車内でリモートワークをすることもあるそうです。

 

[N-VANカスタム④]色味を調整したこだわり派! DIYしたお気に入りアイテムに注目

夜に車内でくつろぐshibatamaさん

shibatamaさん
住まい:茨城県牛久市
職業:会社員
N-VAN歴:3年
Instagram @saki.shibatama

 

車内はブラウンカラーで統一感を

「座席のシート、壁、床を同系色でまとめながらも、ライトブラウンやタンカラーなど明るめのブラウンカラーを配色することで、車内が重くなり過ぎないようにしています」と話すshibatamaさん。床にフロアカーペットを敷いたことで、直に座っても痛くないように工夫もされています。

ブラウンで統一されたN-VANの車内

「ウッド天板はダークブラウンで統一しているんですが、そのほか目につきやすい運転席は明るめのブラウンでレザー張りにしていたり、ダッシュボードはタンカラーにしています。後部座席の窓に貼った天板のステンシルもタンカラーにして統一感を出しました」。

また、キャンプのときはカーサイドタープを取り付けるため、車内からタープへの導線がスムーズにいくよう、左後部座席のドア前はすっきりさせているそう。

N-VANの横にセッティングされたカーサイドタープ

日中はカーサイドタープで過ごし、日が暮れると奥にあるN-VANに入ってくつろぐ

 

持ち運び自由なシンクは自作でDIY

車内にあるアイテムの中でも一番のお気に入りは自作のシンク。車内・車外への持ち運びが自由で重宝しているんだとか。

自作のシンクを車外に持ち運ぶ様子

「持ち運びできるスタイルにしてよかったです。日中はタープで過ごす自分の車中泊スタイルにもマッチしていて、わざわざ水場まで行かずに済むんです。これは体験してみると想像以上に楽です」。

カスタムのアイデアはInstagramなどで「#NVANカスタム」と検索し、具体的なDIYの方法はYouTubeをヒントにしているというshibatamaさん。今回のイベントを主催されているちぎすけさんの投稿は特に参考にしているそうです。N-VANのお気に入りのポイントを聞いたところ「車内が広くハイルーフで操作性がよいため選びました。軽自動車なのに車内で大の字になって寝られるなんて考えもしなかったですから(笑)。このクルマに乗って、北海道などバンライフスタイルで周りたいですね」と話していました。

 

[N-VANカスタム⑤]“神は細部に宿る”。プロの技が光るカスタム

クルマの中でコーヒーを淹れる休憩時間さん

休憩時間さん
住まい:大阪府岸和田市
職業:自営業
N-VAN歴:1年
Instagram @masuuuuuunn

 

素材・塗料にこだわった美しい木材でカスタム

「nuts vanlife products」という車中泊キットの製造、販売も手がける休憩時間さん。ブランドで販売しているものや試作品を車内にも取り付けています。また、アウトドアだけでなく、街乗りも踏まえてカスタムすることを重視しているそうです。

美しくなめらかな触り心地の木材

美しく研磨された木材はさすがプロの手仕事!

「こだわりは集成材という木材を使い、リボスオイルという自然塗料を塗っていることでしょうか。集成材は小さい板を貼り合わせて一枚の板にしているので、一枚板と違って反り返りがほとんどないのが特徴。自分は反り返りが嫌なのでこの木材を使っていますね」。

スライドすると現れるキッチン

テーブル下からスライドすると現れ、L字に拡張できるキッチンも同じ木材を使用しています。「N-VANの車内は広いと言ってもスペースに限りがありますから、ふだんは最小限の設備で必要なときだけ使えるというのは、街乗り兼用で使っている自分にとっては非常にいいですね」。

コーヒーセットが入った収納棚

扉を開けると多種多様なコーヒーセットがずらり

コーヒー好きでキャンプ場に出かけては淹れるという休憩時間さん。コーヒー好きが高じて、コーヒーアイテムがすっぽり入る収納棚もつくっていました。閉まった状態もおしゃれですが、開けたときの印象も重視してアイテムの色味を統一しているんだそうです。

 

こだわりの窓枠から眺める景色

リアウインドウに取り付けたオリジナルの木製窓枠から見える眺め

訪れた場所の景色をお気に入りの窓縁から見るのが楽しみと語る休憩時間さん

カスタムの中でも特にお気に入りの部分は、リアガラスの縁を囲むように取り付けたウッドパーツだそう。「バックドアを閉じた状態で車内から外を見たときに、家の窓のようになったらと思って取り付けてみました。これは試作段階なのですが、個人的に気に入っています」と話す休憩時間さん。

最後にN-VANを選んだ理由を聞いたところ「大前提、自分はHonda党(Hondaが好き)なんです」とのこと。「Hondaはクルマ作りへのプライドの火が消えていない数少ないメーカーだと思っています。ハンドルの操作性や走行性などクルマを運転する楽しみがHonda車にはまだあるなと。その中でワンボックスカーにしたいと思っていたので、N-VAN一択でしたね。実際に乗ってみると、ハイルーフなのが快適だし、これでいつか景色がいいところへ遠出したいなと思っています」。

 

自分にあったN-VANライフを極めよう!

街乗り兼用なのかそれとも趣味に全フリするかなど、カスタムと言っても多種多様。
みなさん共通していたN-VANの評価ポイントは、やはり広くてハイルーフという声が多数。それに加え走行性が高いという意見もありました。どのようなカスタムをしようか悩んでいる方は、今回ご紹介したN-VANユーザーのカスタム術を参考にしてみてはいかがでしょうか?

 

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文/濱松教道
編集/TAC企画
写真/中村総一郎