バンライフを始めたいと考えている初心者にとって、軽バンのカスタムはうってつけ。最近の軽バンは荷室が広いタイプも多く、たっぷり荷物が入れられる上、マットを敷けば車中泊もお手のもの。軽バンは使い勝手もよくカスタムのしがいもある、初心者バンライファー(バンライフを楽しむ人)にとって頼もしいクルマです。
今回ご紹介する浅郷さんファミリーも、軽バンをおしゃれにカスタムしてピクニックや車中泊を楽しむバンライファー。DIYで仕上げたというレトロカントリー調の軽バンは小物ひとつまでこだわっていて、Instagramでも注目の的です。こだわりの詰まったクルマや、浅郷さん流の気軽なバンライフの楽しみ方について、たっぷりご紹介していきます。
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目次
- 浅郷 剛志さんファミリー
- 1895年創業の老舗刃物メーカー・神沢鉄工株式会社が手がける刃物ブランド「FEDECA(フェデカ)」のブランドマネージャーを務める浅郷さん。子どもの頃から工作好きで、一時は木工職人を目指すなどものづくりと密接に関わる。趣味で制作した家具を披露する場として立ち上げたInstagramの中で、カスタムしたクルマやバンライフについて紹介すると「かわいい」と瞬く間に評判に。2022年1月時点でフォロワー1万人。妻・真由美さんと2人の子どもたちとの4人暮らし。
- Instagram mijika.vanlife
ハイゼット カーゴをレトロ&おしゃれな3トーンカラーにセルフペイント!
今日は大阪府の「ボウケンノモリ NOSE」にやって来ました! 商用車に使われることの多い軽バンのダイハツ・ハイゼット カーゴが、とってもかわいらしい姿に生まれ変わっていますね。そもそもこのクルマを手に入れた理由は?
浅郷:趣味で木工作品の制作を行っていて、各地のクラフトイベントにも出店し販売していたんです。その流れで、荷物運び用のクルマとして手に入れたのがきっかけでした。当初は大容量の軽バンらしい使い方で、荷物を運んだり家族で出かけたりと、それはそれで便利でしたね。
そんなとき、会社の同僚に平日はキャンピングカーで寝泊まりし、土日は家に帰るという、ちょっと変わった生活を送る人が現れたんです。その人は情報感度も高く、「タカラ塗料」のカラーならハケやローラーを使ってクルマにセルフペイントができると聞いて。かわいらしく塗装すればクラフトイベントで目立ちそうだと思ったし、DIYも好きだったので、「じゃあやってみるか」と挑戦しました。それが2017年のことです。
黒、黄色、白の3トーンのカラーリングも特徴的ですよね。
浅郷:ハイゼット カーゴの前にスバルのサンバー ディアスワゴン クラシックというちょっとレトロなデザインの軽バンに乗っていて、すごく好きだったんですよね。そんな雰囲気にできないかなと、Photoshopを使ってデータ上でイメージをつくってみながらペイントの参考にしました。
レトロ感が出るようにルーフは白に。足元は黒にして車高を上げているように見せる演出をしました。メインとなる色は「パンプキンスープ」。単純にかわいらしくしたいというのと、当時のタカラ塗料のサイトに3トーンでの作品例がなかったので、目立ちそうだなと思って選びました。
塗装した当初からだいぶあせちゃったので今ではベージュのように見えますが、元はもっと鮮やかな、からし色のような色味。でも、今のあせた雰囲気も気に入っていますね。
セルフペイントは難しい……! だけど時間をかける価値はあり
ペイントしてみていかがでしたか?
浅郷:すごく時間がかかっちゃいました。電気系統やエクステリアについてはよく分からないのでパーツをできるだけ外したくなくて、マスキングするだけで1日以上はかけたかな。あと、ラッカー塗料だったのでシンナーと混ぜて作る必要があり、1対1がベストな割合ですが時間が経つと揮発するため塗料とシンナーの濃度を維持するのにも悪戦苦闘して…(笑)。果たして本当にできるのか!? と不安になりながら、正月休みの5日間かけてようやく仕上げました。
そのおかげでものすごくキレイですね! ハケ跡も見当たらないぐらい。
浅郷:ありがとうございます! いやー、時間をかけて良かったなと思います。全部塗り上げるのにパンプキンスープ4kg、マットホワイト1kg、マットブラック1kgを1缶ずつ使って、道具など含めたら計2万円ぐらいでした。
エクステリアやエンジンルームで手を加えている箇所はありますか?
浅郷:タイヤを履き替えたぐらいかな。タイヤは純正のものだとのっぺりとした印象だったので、凹凸がしっかりついたスポーティなものにしました。タイヤのロゴの部分はもともと黒でしたが、白く塗ってレトロな雰囲気を出したのと、足元に統一感を持たせるためにホイールもスプレーで黒に塗りました。
今後、フロントにかわいいフォグランプを付けてみたいなとも思っているのですが、このままでも十分満足しています。乗り心地も良いし、いいクルマができたと思っています。
ハイゼット カーゴの特徴を活かして天井を簡単に板張り
ペイントした後、どんどんカスタムに目覚めていったのですか?
浅郷:いえ、最初はペイントだけで十分満足していたんです。イベントでも目立ってくれるし、何よりかわいいし、レトロっぽい普通のクルマとして楽しんでいました。 そんなとき、2020年2月頃に車中泊YouTuberのDOCUMENTさんと出会ったんです。DOCUMENTさんはハイエースに乗られていて、「天井にウッドを張りたいけれどハイエースだと構造的に難しいんだ」なんて話されていて。そのときに「あ、ぼくのクルマだったらできるかもしれない」という思いが湧き出しました。
その頃は新型コロナウイルスが猛威を振るい出し、未知の恐怖にナーバスになっている時期でした。ブランドマネージャーを務めている「FEDECA」でも2〜3月に予定していたアウトドアイベントが全て中止になり、週末に暇を持て余すことになって。だったらこの機会に天井を板張りにしてみようかとなったんです。
天井はどういった構造になっているのですか?
浅郷:ハイゼット カーゴの特徴なのですが、ルーフと側面の境目が棚のようになっていて(写真2枚目参照)、ちょっとした物が置けるんですね。ここを利用して桟を渡し、それに合板のベニヤ板を貼っているだけなんですよ。実はすごくシンプルです。
ただ、ベニヤ板そのままだったらあまり表情がないので、溝をDIYでつくって、はめ板のように見せています。ビンテージっぽい風合いも出したかったので、蜜蝋のワックスも塗りました。
こだわりは簡単に原状回復できること! シンプルなDIYのコツって?
ここまでクオリティの高い天井が仕上がったら、次はこれをしたい! というカスタム欲がどんどん出てきそうですね。
浅郷:はい、結構テンション上がっちゃいましたね(笑)。それにコロナ禍でしたし、旅行も難しくなるなかでも車中泊なら楽しみを見出せるかもしれないなとも思い、2020年の夏に娘と車中泊に行こうと決めて本格的にカスタムをし始めました。
天井の次に手がけたのは床。会社で取引のあった木材屋さんから、ノコの質感を残した雰囲気のいい床材を紹介いただいて、クルマにぴったりだったので購入しました。1820×190mmの床材が7枚入っているセットで1万6千円ぐらいですね。加工としては、折り畳めるようにカットしたぐらいかな。基本的には床に乗せているだけなので簡単に動かせるし、取り外せます
浅郷:以前仕事で車中泊をしたときにすごく寒かったので、車体からのダイレクトな冷気を防ぐ壁も必須でした。カスタムのコンセプトを「旅するリビング」としたので、天井と同じではなく、“家感”のある壁にしたかったんです。それで、海外の家でよく見かける腰壁風(壁の下半分に板材等を張りめぐらせた壁)にしようと考えました。
浅郷:この壁板も、余っていた木材をベニヤと同じく溝を入れて白いペンキを塗っただけ。ほどよい塗りムラが味になるかと、あえてラフに仕上げました。上の板は空間全体の差し色になるように、チークの色味が出るオールドワックスを塗って丁寧に仕上げています。
浅郷:こだわったのは、車体の凹凸にしっかりと沿うように木をカットすること。まずは紙で細かく形を取って木に写し、電動ノコギリで丁寧に切っていきます。家具作りの学校に通ったり、木工の師匠の元で2年ほど修行していたりもしたので、木の加工においてはある程度の経験があるんです。一般の方だと、木のカットはちょっと難しいかもしれません。構造自体はすごくシンプルなんですけどね。
浅郷:車体と木をボルトなどで固定していないのもこだわりポイント。天井も、窓のウッドも、床も、単に乗せているだけとか、磁石を使ってくっつけているだけだったりするので、すべて簡単に原状回復できます。
軽バンでの車中泊で必要なものって? 電源の取り方もご紹介
運転席と後部座席を仕切るシェードはどのように作ったのですか?
浅郷:真鍮(しんちゅう。銅と亜鉛を混ぜ合わせた合金)の棒を天井と同じようにルーフの棚部分に渡し、端材とキャンバス地で作った本体を300円均一のレディースのベルトでぶら下げました。
ちなみに裁縫がまったくできないので、キャンバス地の端の処理はボンドで留めただけです(笑)。
浅郷:ここまでできてから、2020年の夏に娘と最初の車中泊の旅に出かけました。2人だけで1泊すること自体初めてのことだったので心配でしたが、娘も楽しそうで本当によかった! 夜は興奮して眠れなかったみたいですが、それもいい思い出ですね。
車中泊に行ってから、追加したアイテムなどはありますか?
浅郷:僕のスタイルの場合、カーテンを留めておくワイヤーは必要だと思いました。固定するものがないと隙間ができて、中が見えてしまうんです。当日は持っていた紐で留めてしのぎ、後日ワイヤーを追加しました。
あと、天井のダウンライトも追加したもののひとつです。最初は会社にたくさんあったクリップライトを「これでいいだろう」と持って行ったのですが、コードがすごく多くなり見た目的にもよくなくて。なるべくコードを少なくしようと取り付けました。
浅郷:ただ、電気系統はやり方が全くわからないので、現状は持参したモバイルバッテリーを電源にし、ダウンライトのコンセントを繋げて使っています。山の中で車中泊するスタイルでもないので、このやり方でも全然問題ないですね。
浅郷:それから、ウレタンマットも購入しました。できるだけ家にある物を活用したいと考えていたので、最初は余っていた折り畳み式のマットレスを持って行ったんです。でもやっぱり寝心地が悪くて……。ウレタンマットのメーカーには特にこだわりはなく、ネットショップなどを見て良さそうなものを直感で選びました。
家にあるものや端材を活用してDIY。クルマに合わせた居心地の良いおしゃれ空間へ
積載している荷物も拝見させてください。まずテーブルと脚立、こちらもDIYだとか?
浅郷:外でご飯を食べる時にはテーブルがいるだろうと、このクルマ用に作りました。溝を付けた細い木を床の手前部分に1本這わせ、テーブルに取り付けたポッチ(突起のあるパーツ)を差し込んでスライドさせることで固定できる仕組みです。
浅郷:天板はもらってきた端材で作ったもので、足は「何かに使えるかも」と取っておいた「無印良品」の姿見の土台部分を再利用。天板は、食べ物がこぼれても拭き取れるようニスを塗って仕上げています。
浅郷:脚立は以前、木工作品として販売していたもので、釘の1本1本にもこだわって作ったものです。足場が安定しない場所や荷室から地面までの高さが異なる場所では、脚立をテーブルの足代わりにしています。ほかにも地面がぬれているときの台座にしたり、子どもたちが荷室に上がる際の階段にしたりと、かなり活躍しています。
カラフルなガーランドもすてきです。
浅郷:ありがとうございます。海外のインスタグラマーさんがクルマにウッドガーランドを取り付けているのを見て、「かわいいな」と思って取り入れました。子どもと一緒にペイントしたので多少の塗りムラもあるのですが、それが彼女たちの思い出にもなるかなと思っていて。楽しんで作業してくれました。
浅郷:あと、雰囲気を格上げしてくれるアイテムとして重宝しているのが、「YAEI WORKERS」のランタン「After Glow」。電池式のコードレス電球なので吊るすだけでどこでも使えますし、本革シェードの味わいもいい。シェードはボタンで取り外しができ、1枚の革状態にできるので持ち運びもラクです。「旅するリビング」というコンセプトにもぴったりでした。
屋外・屋内問わずに使えるものを厳選し、ものづくりにもその思いを宿らせる
ピクニックでは「FEDECA」のナイフも活躍するそうですね。改めてどのようなものか教えていただけますか。
浅郷:一般的にアウトドア用のナイフはハンドルから刃にかけて真っ直ぐなものが多く、刃を斜めに入れて切らなければいけません。実際にやってみるとわかるのですが、とても調理しにくいんですね。
これを解決できないかと、ハンドル部分に少しカーブを付けてデザインしたアイテムです。刃は取っ手部分に折り畳める仕様にし、携帯性も担保。小さいので、包丁だけでなくバターナイフなどにも使っていただけます。包丁と同じ刃付けなので包丁用のシャープナーで研げるのも魅力です。
浅郷:ぼくが使っているナイフは滋賀の漆職人さんが立ち上げた「GNU(ヌー)」というアウトドアブランドとコラボしたもの。漆は耐熱性や抗菌性に優れているので、アウトドアとすごく相性がいいんですよ。
浅郷:屋外でも屋内でも使いやすく、長く定番として愛されるものを作っていきたいと思っています。選ぶものもそうで、愛用している「Snow Peak」の「FDチェアワイド」も、折り畳みチェアの大定番。ピクニックや車中泊で使うのはもちろん、家でも来客時にはダイニングチェアとして活躍してくれ、本当にいいアイテムです。
こんな風にいろんなシーンにフィットし、ふとしたときに「使いやすいな」と思えるものをFEDECAでも追及していきたいですね。
焚き火もアウトドア料理もなくても十分楽しい、無理をしないバンライフ
ここからは、バンライフを始めたきっかけについてもお聞きしていきたいです。お仕事柄アウトドア業界にも明るいかと思うのですが、その流れですか?
浅郷:いえ、実はプライベートではアウトドアと接点が持てていなかったんです。妻も子どももインドア派なのでファミリーキャンプに繰り出すのは難しく、ソロキャンプに行こうかとも考えてみたのですが、2人の娘を妻に任せっきりにするのはさすがにしのびない。
そんなときふと目についたのがパンプキンスープに塗装したこのクルマで。この中を部屋として捉え、そのまま外に持って行ったらいいのではと思い、コンセプトを「旅するリビング」に決めたんです。
浅郷:週末ピクニックでは、30〜60分ほどクルマを走らせて自然豊かな場所に停め、テーブルをセッティングします。料理はしないと決めているので買ってきたものでランチを済ませ、公園に移動して少し遊ぶ。たったそれだけの1〜2時間程度のおでかけなのですが、これが今ではぼくたち家族の気軽な週末のルーティーンです。
浅郷:とはいえ、「バンライフといえば車中泊だろう」というのも頭にありまして。娘も「行ってみたい」と言ってくれているので、無理をしない範囲で車中泊も行っています。これまで計4回、長女と2人で車中泊の旅をしました。
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車中泊当日はいつもより少し遠出をして、おいしいものを食べ、温泉に入り、夜はRVパークにクルマを停めてひと晩過ごします。清潔なトイレがすぐ近くにあるし、今まで利用したRVパークはホテルや道の駅の敷地内だったので安心感もありました。モバイルバッテリーのおかげで電気も使えるので、娘はいつも通りYouTubeを観たりして過ごしながら、車中泊ならではの非日常感も楽しんでくれています。
翌朝は朝食を食べに行って、ゆっくり後片付けをし、観光地にも立ち寄りながらお昼過ぎぐらいは家に帰ってきます。焚き火もアウトドア料理もしていませんが、娘はすごく楽しそうだし、自然を身近に感じられるいい機会になっているんじゃないかな。
インドア派でも今ではピクニックが生活の一部に。癒やしのひと時を満喫
真由美さんにもお話しを伺いたいです! もともとインドア派だとお聞きしました。
真由美:はい。自然だけを楽しむ場所よりかは、遊園地や水族館に出かけるほうが好きでした。けれど、ピクニックを続けていく中で、外だからこそゆっくり落ち着いて過ごせることに気がついて。家の中だと、どれだけくつろいでいても「そういえばあれやらなきゃ」と何か用事を見つけて動いてしまう。
でもクルマで外に出ると家の用事が一切できなくなるし、何もしなくていい空白の時間が生まれるんですね。さらに夫が子どもたちを見てくれていたら、本当に何もやることがなくて、ただただぼーっとするしかない。それがすごく心地良かったんです。空を見て「綺麗やなあ」って思いながらぼーっとする時間が、私にとってどんどん大切になっていきました。
真由美さんからカスタムの要望を伝えることもあるのですか?
真由美:それはあまりなくて、クルマのことは夫に任せっきりです。ピクニック用のセッティングも全て夫が好きなようにやっていて、私は終わるまで助手席で待機しているぐらいで(笑)。
クルマのインテリアがどんどん変わっていくことについてはどのように見ていたのでしょう。
真由美:「パンプキンスープ」の色を塗ると聞いたときは、「……え? パンプキン?」って戸惑いました(笑)。どんなものか全然わからないし、「まあ、いいんじゃない?」みたいな感じで。そのうち、「あ、ライトが新しく付いた」「今日はカーテンが新調されてる」って、ちょっとずつ変わっていくのを見るのが楽しみになっていきました。
あるとき急にピクニック中の写真をたくさん撮るようになったんです。なんだろうと思いながらも、子どもとの思い出の写真なのかな〜なんて納得していたら、Instagramに投稿しているのだと知って(笑)。
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浅郷:特に隠してはいなかったのですが妻にはInstagramのことはしばらく言っていませんでした(笑)。クルマでランチを取っている写真を何気なくInstagramに投稿したら、沢山の方から嬉しいコメントをいただけたんですね。仕事柄、世の中の人たちが今どのようなことに興味があって、そこにアプローチするためにはどのような商品を生み出せばいいのかと日々考えているので、こうした反応がとても興味深くて。。
それから本格的に運用してみようと、ピクニックの様子を頻繁にInstagramで投稿し始め、妻にも「実はこんなことをやっているんだ」と伝えました。
今後こういうことをしたいな、という希望は真由美さんからありますか?
真由美:全くないですし思いつきもしないのですが、夫が楽しんでクルマをカスタムしていくのであれば、変わっていく様子をいちばん近くで見ていたい。イチ視聴者みたいな感じですかね(笑)。
浅郷:例えばさ、子どもたちが大きくなったら、夫婦2人で車中泊の旅に出るとかはどう?
真由美:あー、それはどうかな…? クルマで出かけるのはもちろんいいけど、基本的にはゆっくりしたいから、夜はやっぱり旅館とかホテルに泊まりたい!
浅郷:なるほど、本格的な車中泊はまだまだ難しそうだね(笑)。でも、それが今のぼくらにとっての幸せの形なのかも。DIYでクルマはいろいろ変わっていくかもしれないけれど、あくまで家族が楽しめるような、快適性を高める方向にカスタムしたいと思っているし。まだまだ伸びしろのあるクルマなので、ぼくらなりのスタイルでバンライフを楽しみたいですね。
バンライフやクルマのカスタムと聞けば、それだけで敷居を高く感じる人もいるかもしれません。ですが、クルマはあくまでも人とのつながりを生み出すためのツールのひとつ。浅郷さんファミリーのように週末だけおでかけして、大切な家族との時間を過ごすという使い方も、「バンライフ」のあり方なのです。
いきなりの車中泊に抵抗がある人は、日帰りのピクニックから始めてみてはいかがでしょう。ふだんのおでかけとは違う、新たなライフスタイルがそこからスタートするかもしれません。
文/木村 桂子
写真/太田 未来子
編集/井上 寛章(LIG)
取材協力/ボウケンノモリ NOSE
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