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イラストレーターいとうみゆきの クルマのおうちで埼玉一周めぐり旅 vol.5 夏の便りを届けに〜西部地域編〜

いとうみゆきさん連載記事のアイキャッチ

海外でのクルマ旅を綴ったエッセイが話題となり、多くのファンに支持されるイラストレーター・いとうみゆきさん。ワーキングホリデーをきっかけにニュージーランドを訪れ、車中泊生活を経験したことからその魅力に取り憑かれたそう。

そんないとうみゆきさんの新たな旅にフォーカス! いとうさんの故郷である埼玉県を舞台に、愛車でさまざまなスポットを巡っていきます。

第5回目は、「夏の便りを届けに」をテーマに、埼玉県の西部地域の一部である川越比企郡を旅していきます。夏ならではの景色や食、体験を通じて地域の魅力を届けていきます!

いとうみゆきさんのプロフィールイラスト
イラストレーター いとうみゆき
埼玉県在住。セツ・モードセミナー卒業。畑と音楽を好み、パーマカルチャーや自然農を学んでいる。著書に『車のおうちで旅をする』(KADOKAWA)がある。
Twitter @noca_m
Instagram @nmoytke
tumblr Miyuki Ito Illustration

 

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目次

 

夏を感じる旅にいこう

冷房が効いた家を出る瞬間の、一瞬で熱気に包まれる感じ。

家の鍵をかけながら、「ああ、また夏が始まってしまったなあ……」と少しだるい気持ちになってしまいます。暑い日差し、蒸し蒸しした空気。

今年も夏がやってきました。

暑さに弱い私にとって、夏は苦手な季節です。憂鬱な気持ちでポストを開けると手紙が一通入っていました。差出人はいつもの文通相手。私と反対で、夏になるとテンションが上がる人からの手紙です。手紙は、どこか涼しいところで読もう。とりあえずサコッシュに放り込んで、今日も駐車場へ向かいます。

 

クルマに乗る いとうみゆきさんのイラスト

まだお昼前だというのに、車内はすでに熱気に包まれていました。エンジンをかけたらすぐに冷房! 今日ばかりは音楽よりも先に冷房! 冷房が優先です!

暑いのは嫌いだけど、熱された車内にじんわりと冷たい空気が満ちていく感じは、いいんだよなあ。暑すぎるから憂鬱なだけで、夏のことは嫌いじゃないのです。だから今日は、夏にワクワクする曲を流そう。苦手な暑さもひっくるめて、夏が楽しくなっちゃうような定番曲……鎮座DOPENESS×環ROY×U-zhaanによる『サマージャム'95』!

炎天下でも快適に移動できる「白くま(いとうみゆきさんのクルマの愛称)」がいれば、アホみたいに暑い今年の夏もなんとかなるはず。そして、旅の途中に見つけた楽しい思い出話を、手紙に書いて送ろう。

夏のいいところを探しにいく、埼玉旅のはじまりです!

 

埼玉西部地域のイラスト

今回巡るのは、埼玉県西部地域の一部である川越比企地域。

小江戸で有名な川越市、坂戸市・鶴ヶ島市・毛呂山町・越生町・東松山市・滑川町・嵐山町・小川町・川島町・吉見町・鳩山町・ときがわ町……それから埼玉県唯一の村、東秩父村を含む地域です。

 

①東松山市_島田橋〜木造コトコト橋〜

旅の始まりに、橋を渡ります。

橋を渡るということはふたつの場所を繋ぐことであり、違う世界に行くこと。だから大切なことなんです。……というと、なんだか大層なことのようですが、遊園地に入るときに大きなゲートをくぐるとワクワクしますよね。そのときと同じ気持ちになるんです。

橋を渡ると、「始まるぞ!」という気持ちになるから通ってみただけ。

 

島田橋

車窓から見た島田橋

でも、この橋はちょっと変わった橋なのです。

坂戸市と東松山市を繋いでいる島田橋は、最近では見かけない木造の橋! しかもこの橋、横幅1.8m(重量制限1.5t)のクルマなら通行することも可能なんです。つまり軽自動車である「白くま」は渡れるということ……!?

 

島田橋を渡る、いとうみゆきさんのクルマ

そっとポールをすり抜けて、ゆっくり進みます。

白くまの横幅は1.5mぐらいなので余裕なのですが、両脇に立っている黄色と黒のポールがあまりに近くてちょっとだけ不安になってしまいました。

コトコト音の鳴る橋を渡っているとなんとも言えないドキドキを感じます。狭さに緊張しているからか、旅の始まりにワクワクしているからか……?

 

島田橋の様子
島田橋の様子

島田橋

住所:〒350-0211 埼玉県坂戸市島田98-7

 

②滑川町_国営武蔵丘陵森林公園〜一面に広がるひまわり畑〜

お昼に近づくにつれ、太陽が高くなってきました。

田植えも終わり、ぐんぐん伸びていく美しい緑色の稲たち。田んぼの横を走っていると、なんだか私まで元気になってきます。

車窓の向こうに広がる光と影のコントラストがとても綺麗で、どんな景色も映画の1シーンみたいに見えてしまう。流れていく自然の色たちとキラキラ(すぎる)太陽、ひんやり心地よい車内に流れる音楽、クルマを運転する楽しさ……全部が相まった夏のドライブはちょっとした魔法がかかっている気がします。

 

クルマを運転する、いとうみゆきさん

しばらくすると景色が変わり、森のなかに入りました。

ここには全国で初めて誕生した国営公園、国営武蔵丘陵森林公園があります。クルマから降りて少しだけ園内を散策。そしてすぐにヘロヘロ。気温を見ると、34℃……。もう本当に、夏にはいつでも降参しているし白旗を降っているので、少しだけでも気温を下げて欲しいです……。「早く秋が来ればいいのにな」と思ってしまいます。

だけど、スイカとか素麺とかプールとか入道雲とか、そういう夏の定番みたいなものには惹かれてしまう。ワンピース一枚で外に出られる気軽さに少しだけ心が躍る。

 

ひまわり畑の中で写真を撮影する、いとうみゆきさん

花畑に咲くひまわりも、テンションが上がる夏の象徴のひとつです。

国営武蔵丘陵森林公園

住所:〒355-0802 埼玉県比企郡滑川町山田1920

営業時間:9:30〜17:00(3/1~10/31)、9:30〜16:30(11/1~11/30)、9:30〜16:00(12/1~2月末日)

定休日:不定休(HPにてご確認ください)

入園料(税込):大人(高校生以上)一般 ¥450、シルバー(65歳以上)¥210、中学生以下無料

※団体割引、2日間通し券、年間パスポートなどあります。

電話:0493-57-2111(管理センター)

Twitter @musashi_shinrin

駐車場:あり(HPにてご確認ください)

 

③ときがわ町_かき氷山田屋〜小川のほとりのかき氷〜

公園の景色を楽しんだあとは、暑さがさらに増してくる時間帯になったのでひと休み。
ときがわ町にあるかき氷屋さんで、自家製シロップのかき氷をいただきます。

駐車場からお店までは山道を通ります。ちょっとした距離を歩きながら、ますます冷たいものが楽しみでしょうがなくなって……緑で囲まれた小さな入口を抜けて坂道を下ると、かき氷屋さんがあらわれました。

 

かき氷山田屋の店舗外観

券売機で券を買ったら、小窓で受付をします。券と商品の受け渡しのときだけ開く、小窓でのやりとり。秘密の取引みたいで面白かったです。

シロップは一番人気の自家製「いちごみるく」、氷の種類は「天然氷」を選びました。

 

かき氷山田屋で販売している、いちごみるくのかき氷

いちごみるく ¥900(税込)、天然氷は+250円

もっと豪華なかき氷もたくさんあったのですが、シンプルでありながら美味しそうないちごを選びました! ツヤツヤで果肉がごろっと入った、いちごシロップ。本当に可愛い色をしています。

舌先でふわっと広がる氷の冷たさと濃厚ないちごの甘さ。ほろっとした感触の後、とろける感じがたまらなくて、夢中で食べてしまいました。とっても美味しかったな〜。

今日はとても暑く、クルマのなかでもクーラーをつけていないと汗ダラダラの日(移動中も涼しく快適に過ごせるところがクルマ旅のいいところ!)でしたが、小川のそばのテラス席はとても涼しくてびっくり。

川の音も木漏れ日も気持ちがよくて、かき氷は美味しくて……暑さを抜けてふっと落ち着ける、いい時間でした。

冷たいかき氷に涼しいテラス席のおかげで、身体の内と外が一気にひんやり。ずっと車内でクーラーに当たっているのも身体に悪そうだから、たまにはこんな時間があってもいいなあ。

かき氷 山田屋

住所:〒355-0357 埼玉県比企郡ときがわ町田中575-1

営業時間:12:00〜15:30L.O(平日)、11:00〜15:30L.O(土日祝)

定休日:不定休(HPにてご確認ください)

Twitter @yamadaya2011

facebook @yamadaya.kakigoori

駐車場:『田中』の交差点を通り越し約1キロ先、瀧山橋を越えすぐ右側に当店駐車場が有ります。

 

④東秩父村_皇鈴山展望台〜クルマで行ける絶景スポット〜

埼玉県の西部地域は山が多いので、いくつも展望台があります。
そのなかでもクルマで頂上の展望台まで行けるおすすめスポットにやってきました。

 

皇鈴山展望台からの景色

すぐ後ろに駐車場があるので、山道を歩く必要がなくてうれしいです。山登りは大好きだけど、夏は遠慮したいので……。(写真の景色の反対側にも整備された展望台が広がってます)

ここは知る人ぞ知る夜景スポットでもありますが、夜に頂上までの山道を運転するのは不安だったので、今回は昼間に訪れました!

 

クルマを運転する、いとうみゆきさん

急勾配やら狭い道やらが続くので、大きなクルマはちょっと大変かもしれないです。「白くま」は小さいので余裕でしたが、坂道がちょっとしんどかったね……。いろいろなものを積んでいるから重たいはずなのに、いつも頑張ってくれるいい子です。

 

山道を走る、いとうみゆきさんのクルマ

それにしても本当に綺麗な道のりでした。
とってもいいドライブだったなあ。

運転にもうちょっと自信がついたら、いつか夜景にもチャレンジしてみたいものです。

皇鈴山展望台

住所:〒355-0371 埼玉県秩父郡東秩父村大内沢1942

 

⑤嵐山町_学校橋河原〜ラベンダー畑とキャンプ場〜

山頂の景色に癒された後は、旅の終着地へ。

今日のキャンプ場に到着です。

 

学校橋河原キャンプ場の様子

このキャンプ場、すごいです!!

だだっぴろくて、芝生が綺麗で、トイレと水場があって、奥には川遊びができる川もあって。区画はとくに決まっていないのでみんな好きにテントを広げて、クルマを停めて、自由に過ごしていて……こういうシンプルで自由なキャンプ場が大好きです。

それでいて、人数に関係なく1日1,000円なんです。すごいな!! 

日を跨いで利用する場合はまた1日分の料金を追加で支払うことにはなりますが、それにしたって2,000円……素晴らしい……。しかもトイレのそばにはセブンティーンアイスの自動販売機がありました。

お腹が空いてどうしようもなくなったり、暑すぎてどうしようもなくなったらそこに行くといいです。私は三回行きました。

 

学校橋河原キャンプ場の様子

昼間だけは川の近くにもクルマを停めることができます。写真には写っていませんが、奥に見えるクルマのすぐ先に川があるんです。

この、なにもない感じ、最高に好きです……。ちょっと暑さに負けて木陰から出られなかったのですが、もう少し早い時間に来られていたら川遊びしたかったなあ……。

 

学校橋河原の近くにあるラベンダー畑

少しだけ移動して、キャンプ場の受付の人に教えていただいた、近くで開かれているラベンダー祭りに行ってみました。

花摘み体験で、(スタッフの方々の協力もあり)たくさんのラベンダーをゲットしました。

 

ラベンダー畑で花を摘む、いとうみゆきさん

ここのスタッフさんたち、とても親切でした……!

平日で少し余裕があったからかもしれませんが、お客さん一人ひとりに丁寧に摘み取り方やラベンダーのことを教えていたり、雑談を楽しんでいたり。花もお祭りも、地域のスタッフの方々が大切に育てているんだなぁ。まだ新しいお祭りのようなので、また来年さらに盛り上がりますように。

ラベンダー畑で詰んだ花
学校橋河原の近くにあるラベンダー畑

摘み取った花は、花瓶に生けるよりも、逆さにして乾燥させるのがおすすめだそう。さっそく持ち帰って、白くまの荷台に干してみました。

 

いとうみゆきさんのクルマの荷室の様子

クルマのなかがちょっと華やかになり、新鮮な花の香りで満たされていい感じ! 窓を開けていたらミツバチが何匹も飛んできて、蜜を吸っていました。可愛いかった。

今日はちょっと夏バテ気味でお腹が空いていないので、ラベンダー祭りの会場で買った地元のおばちゃんが作ったお饅頭を夜ごはんにしました。夏は食べ物が腐りやすいので、無理に料理をしないこともあります。クーラーボックスを買えばいいんだけどね……どのクーラーボックスにするか、悩んでいる途中です。車中泊グッズもまだまだ揃っていないので、そのうちしっかり見てまわりたいなぁ。

 

クルマの荷室で手紙を読む、いとうみゆきさん

夏は日が長くてうれしくなります。

暑いのは厄介ですが、行動時間が伸びるのはうれしいこと。ひと息ついて、家のポストから持ってきた手紙を読みました。

手紙の主は、卒業してからすぐに海外の学校に行ってしまった、中学と高校時代を共に過ごした同級生。細々とではありますが、もう何年も、ずっと続いている文通です。前に電話をしたとき、「私もまた手紙書くね」って言ったのに随分時間が経っちゃった。読み終えた手紙を便箋に戻しながら、どんな返事を書こうか考えます。

そう、ちょうど、和紙の里である埼玉県の東秩父村で和紙の便箋と紙を手に入れたんです。旅先で手に入れたものでお返事をするって、なんだかいい気分。さっき摘んだばかりのラベンダーも忍ばせたいけど、海外に植物を送ることはできないのでそこは我慢です。

今日あった楽しかったことでも書こうかな。日本の夏が恋しくなって、ちょっと遊びに来てくれたりしないかな。またみんなで馬鹿みたいに遊びたいなぁ。

そうだ、白くまは四人乗り仕様にも簡単にできるから、今度は誰かと一緒に出かけよう。一人のときは車中泊、みんなと一緒のときはどこまでもドライブ。どっちも楽しめる乗り物なんだから。

私の場合、ひとり旅が楽しいのは、別の日に誰かと一緒に過ごす時間もあるからなんです。行きたいところに気ままに行ける一人旅もいいけれど、おいしいかき氷を食べながら誰かと一緒におしゃべりする時間もとっても楽しいもの。

楽しい夏はまだ、始まったばかり!

 

クルマの荷室で手紙を書く、いとうみゆきさん

そんな思いを込めて、今日のことを綴ります。季節の変わり目、楽しい夏のはじまりのことを。

学校橋河原

住所:〒355-0222 埼玉県比企郡嵐山町大字大蔵664

営業時間:8:00~12:00または17:00まで(季節によって異なります。詳しくはHPにてご確認ください)

定休日:不定休

料金(税込):普通車1,000円/1台、オートバイ500円/1台、自転車・徒歩の方200円/1人

※上記は1日分の料金になります。深夜24時を超えて利用する場合、1日分の料金が追加でかかります。

利用方法:上記営業時間に管理者がいますので、指示に従いご利用ください。

漫画/いとうみゆき
編集/望月 祐 (LIG)

 

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