こんにちは、観音クリエイションです。愛車のリンカーン ナビゲーターを快適な車中泊仕様にするべく、前回に引き続き、東京都足立区にある「いろどりの杜」にやってきています。
DIY初心者がクルマの車中泊カスタムに挑戦【連載|車中泊でノマドワークvol.1】
2020.06.15
目次
▼DIYを教えてくれる人
- 鈴木 大地(すずき だいち)さん
- その道20年のベテラン大工として、主に店舗やマンションなどの改装を手がけつつ、2018年からVAN LIFEをスタート。ハイセンスなカスタムがまたたく間に話題を呼び、現在は「VAN LIFEビルダー」としても活動。BS日テレ『極上!三ツ星キャンプ』をはじめ、テレビや雑誌、イベントでVAN LIFEのDIY術を披露するほか、依頼を受けてクルマのカスタムも行う。
Instagram @daichi_suzuki.jp
予算5万円でテーブル内蔵型ベッドを作る!
今回テーブルを内蔵したベッドを作るための材料は以下の通り。すべて合わせて5万円弱でした。
- 床枠:2×4(ツーバイフォー)材 4本
- ベッド用床板:厚み24mmのベニヤ(1,820mm × 910mm)2枚
- テーブル用天板:厚み24mmのベニヤ(1,820mm × 910mm)1枚
- テーブル用スライドレール 2本
スライドレールは、テーブルをスライド式にするためのもの。今回は鈴木さんのおすすめで、「アキュライド スライドレール 1016.0mm」という商品を購入しました。
DIYで快適な車中泊環境を作り上げよう
まずはサードシート部分のシートベルトとその留め具が邪魔だったので撤去しました。グラインダーでカットするとき、金属があったので思いがけず大きく火花が出て、テンションが上がりました。
前回の記事で、クルマ改造の前提条件として「車検や将来売るときのことを考えて現状復帰できる構造」と言っておきながら、何やってんだお前と思われるかもしれませんが、僕が買ったこのナビゲーターは、サードシートがすでに取り外された状態で車検通過済みのもの。なのでこのシートベルト部分も撤去して問題なしです。
後部座席の余分なパーツを取り外し、セカンドシートを倒して、ガランとした車室はこんな感じです。この上に一体型のベッド&テーブルを設置します。ベッドのサイズは、長さ180㎝×幅120㎝の予定です。
床枠を組み立てる
まずはベッドの床枠部分を作ります。カットする長さに印をつけます。
卓上丸ノコの使い方について、鈴木さんがお手本を見せてくれます。
鈴木さんはカエライフの記事にもあったように、図面を描かずその場でメジャーや木材を車内に置いてスケール感を確認しながら作り上げていくタイプの職人さん。
僕もそれにならって2×4(ツーバイフォー)材を実際に後部座席に置いて、採寸しながら必要な長さにカットしていきました。
採寸して切り出したら床枠を組んで、木材同士をインパクトドライバーでビス打ちして接着していきます。上の写真のように、面に対して垂直に打つのがポイント。
これは打つ面に対して斜めになっているダメな例。このままトリガーを引くと正しく力が伝わらず、グニュッとなって外れます。この後、グニュッとなって外れました。
木の面に対して垂直にビスを打ち込むのが、予想外に難しかったです。いつになく真剣な表情です。
枠組みができたので、いったん車内に置いてみてサイズ感を確認。バッチリです。
テーブル用のスライドレールを取り付ける
続いて、床枠の内側にスライドレールを取り付けていきます。
すでに穴が空いているので、そこに短めのネジをインパクトドライバーで打ち込んでいくだけ。
天板は丸ノコと定規を使って垂直に切り出します。
スライドレールの内側に天板をはめてビスを打ち込んでいきます。
でき上がったのがこちら! 想像を超えるスムーズなスライド感に、思わず半笑いになってしまいました。
ベッドの床を取り付ける
最後はベッドの床部分。こちらもその場で採寸して、丸ノコでスパッとカットします。
そして「このベッド部分は肌に触れる機会が多いので」と鈴木さんから木材の面取りをするようアドバイスをいただきました。ちょっとしたひと手間を加えることで、使い心地が格段にアップ。「カスタムの秘訣は、その人の暮らしを想像すること」という鈴木さんの考えが伝わってきます。
取り付けのビス打ちは、端から端まで等間隔で計5カ所。これが最後の作業。ここまでの所要時間は、だいたい3時間ぐらいでした。
車中泊用の一体型ベッド & テーブルの完成
そんなこんなで完成。足を伸ばしてゆったり寝れるし、フラットで快適!
仕事をするときは、こんな感じでリアゲートを開けてテーブルを引き出します。これで自然の中や絶景を見ながらデスクワークし放題。絶対はかどると思う。 想像するだけでワクワクしてきます。
無事に安眠と快適な作業スペースを確保できました。
「この車中泊用ベッド(テーブル内蔵)なら、需要ありそうだから、セットで販売しようか(笑)」と鈴木さんもご満悦の様子。よかった!
鈴木さんのアドバイスのおかげで、DIY素人でもこんなに上手くできました!
鈴木大地さんのお部屋と家具を見せてもらった
今回、作業場をお借りしたリノベーション団地「いろどりの杜」で、DIYアドバイザーを務める鈴木さん。鈴木さん自身、どんなDIYをしているのか興味津々なので、鈴木さんのお部屋を見せていただきました。
手作りのテーブルとベンチのセット、スツール3種類が並ぶリビングルーム。簡潔でモダンなデザインに木の温かみの組み合わせが、鈴木さんの家具の魅力ですね!
さて次回は、仕事や生活に必要な電源まわり。ソーラーパネルを設置して、太陽光発電ができるようにします。
動画でもチェック!
取材・文/観音クリエイション
写真/藤井 洋平
撮影協力/いろどりの杜
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