ここ数年、軽自動車をカスタムした車中泊の人気がどんどん高まっています。Hondaの軽自動車N-VANも純正アクセサリー(=ディーラーオプション)でカスタムすることで快適に過ごせるというウワサ…。
そこで、気になる車内の様子、過ごし方、寝心地などをリサーチするべく、実際にN-VANで車中泊することにしました! 訪れた場所は幕張メッセで開催中のイベント「カートラジャパン」(2019年9月20日〜22日開催)。何やら車中泊体験ができる企画があるようです。
今回、初めてN-VANで車中泊を体験するのは、メディアでも大活躍の女子キャンパー森 風美さん。最近、自身でも車中泊のために中古の軽自動車を購入したそうで、車中泊に興味津々。女子ならではの厳しいチェック目線にも期待しつつ、早速レポートお願いします!
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キャンプ女子も注目!自由にアウトドアを楽しむ「車中泊」スタイル
はじめまして、アウトドア大好き女子キャンパーの森 風美です! 普段はキャンプ場にテントを張って過ごしていますが、今年(2019年)からより気軽に遠征できる「車中泊」スタイルに挑戦しています。
旅の途中で雨が降ったら「車中泊」、いいキャンプ場を見つけたら「テント泊」…と、自由にアウトドアを楽しめるようになった気がします。
ちなみに私が車中泊に使っている愛車は、Hondaの軽自動車バモスホビオ(現在、生産終了)。女性でも運転しやすい軽自動車であること、さらに車内空間の広さに惹かれて中古で購入しました。荷室をフラットにしたり、カーテンを取り付けたりと、少しずつ自分好みの車中泊仕様にカスタムしていきたいと思っています。
今回、私が車中泊を体験レポートするクルマ、Honda のN-VANですが、実は私が購入しようか悩んでいたクルマの候補の1つなので、とっても楽しみ。愛車バモスくんのカスタムにいかせそうなヒントがあれば、どんどん盗んでいきたいです!
車中泊を体験するイベント会場「カートラジャパン」とは?
今回、私が車中泊を体験するのは、2019年9月幕張メッセで開催された「カートラジャパン」という、屋内と屋外の2会場で行われる大規模なイベント会場です。
コンセプトは「ニッポンをクルマで遊びつくすためのフェス」ということもあり、ありとあらゆる「旅を楽しむためのクルマ」が集合しています。クルマの上部に設置するルーフテントや車中泊仕様にカスタムした軽自動車の提案など、従来のキャンピングカーの形にとらわれない、ユニークな車両が多いのが特徴です。
屋内会場はキャンピングカーメーカーの展示車両や、車中泊に使えるグッズが並んでいます。クルマのイベントって男性向けのイメージがありますが、アウトドア用のハンモックやデニム地で作られたエプロンやトートバッグなど、かわいいアイテムの販売も多くて、つい財布の紐が緩みそう…。
物販だけでなくトークショーやライブ、抽選会のほか、リアルタイムでクルマを車中泊仕様にカスタムするリノベーションライブなど、見て楽しめるイベントも目白押し。気になるモノ・コトが多すぎて、じっくり見ていると1日じゃ回りきれないボリュームです!
ゆっくり会場を回りたい人におすすめなのが、屋外の第2会場で開催される「アーバンキャンプ幕張」です。レンタルもできるキャンピングカーやテントなどで宿泊しながら「カートラジャパン」を楽しもうというユニークな企画。今回、私はこの会場にN-VANを持ち込んで車中泊の体験をします!
ちなみにこの日、会場に集まったのは、大型キャンピングカーや軽トラックをカスタムしたモバイルハウスなど全16台。個性豊かな車中泊のクルマがいっぱい並んでいて、オーナーさんに声をかければ見学させてもらえるようです。
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2019.12.16
いざ、車中泊のためにカスタムしたN-VANをチェック!
お待たせしました! 私が車中泊するのはこちら、スーパーハイト系の軽自動車で人気のN-VANです。高さが1.7mを超えればスーパーハイトといわれるなか、N-VANは高さ1.9mもあります。私の愛車バモスくんは高さ1.8mなので大きく感じます。
今回このN-VANには、Hondaのディーラーで扱っている車中泊向きのオプション(=純正アクセサリー)をいっぱい装着しているそうです。「私だったらこう使いたい」という車中泊アイディアも提案していきますね。では、N-VANの車内をいざチェック!
倒して敷くだけ! 簡単にできるフラットなベッド空間
まず車中泊するためのベッド空間を作ります。運転席を後ろに、助手席を前に倒して車内をフラットに。「マルチボード」を使うだけで簡単にほぼ水平な状態に! 使わない荷物はマルチボードの下に収納しておくと、ベッドメイクがスムーズです。
続いて、マルチボードの上に「クイックエアマット(ダブルタイプ)」を敷きます。空気ポンプで膨らませて、車内にセット。10cm以上ものマットの厚さは、快適な就寝を約束してくれそうで期待大。ただ、これが女子にはちょっぴり重かった…!
それでも、私がいつもキャンプに持って行く道具たちに比べれば軽く感じるし、コツをつかめば楽にセットできそうです。
軽自動車の車中泊は「収納」が重要! 車内をより快適にするアイテム
続いて収納をチェック。「有孔ボード」にはフックをかけるだけでなく、マグネットがつくので、ティッシュボックスの裏にマグネットをつけてピタリ。さらに、磁石つきの小物入れにヘアゴムを入れたり、フック付きの磁石にクルマの鍵や携帯スピーカーをひっかけたりしてみました。
クルマ自体にもマグネットはつくのですが、有孔ボードは平面で広く使えるので、かなり便利だと思います。ただし、色が真っ黒なので、もう少しかわいくて明るい色をそろえてくれると、車内の印象が暗くならなくていいのになぁ…。
「ルーフインナーラック」は車中泊には不可欠。先ほどのマルチボードの下に入れたものは一度車外に出ないと取り出せないので、着替えなど車内で使いたいものを収納するときにおすすめ。
最初は「ちょっぴり車内の天井が低くなっちゃうのでは…?」と思っていたのですが、実際に見てみると、私の愛車バモスくんより高さがあるN-VANなら気になりませんでした。「ルーフインナーサイドパイプ」には、夜間寒くなったらさっと羽織れるように、ポンチョをかけました。ハンガーを使って、洋服やタオルをかけておくこともできますね。
ああ! この「ルーフコンソール」、私が自分の愛車にも装着したいと思っている、今いちばん欲しいアイテムです!
車中泊中に迷子になりがちなメイクポーチや、取り扱いに気をつけたいパソコンやカメラを気がねなく置けます。車中泊旅のときに立ち寄るお風呂に必須な、石鹸・ハミガキ・小銭・タオルを入れた銭湯セットもここに収納。
クルマの後方にある収納棚に取りに行かなくても、運転席に座ったままサッと取り出せるのが魅力です。
車内に熱がこもる季節は、メッシュで涼しく快適に
暑い夏など熱がこもる季節は「テールゲートメッシュ」をつければ、車内で快適に過ごすことができそう。でもサービスエリアや道の駅でハッチゲートを開けっ放しにするのは危ないので、キャンプ場向けかも。アウトドア好きな方にはおすすめです!
N-VANをかわいい車中泊空間にコーディネートしてみました!
車内のベッドメイクと収納チェックが終わったので、私のおうちから持参したクッションやブランケットを使って、かわいくコーディネートしちゃいました。N-VANはそのままだと男子っぽいので、無骨に見えるところは上手に隠してあげると女子っぽさがアップします。
今回は赤やオレンジをメインにした暖色系でそろえましたが、今回のN-VANのガーデングリーン・メタリックはどんな色でもコーディネートしやすそうです!
そうそう。ちょっと細かいポイントですが、車中泊の時は小さめのラグを用意しておいて、車外に敷けば靴の脱ぎ履きがとっても楽チン!マルチボードの下に靴を置けば、車内も汚れません。ラグは敷きっぱなしにして、忘れないように注意してくださいね。
ワンランク上の車中泊の夜の過ごし方。1人の時間を楽しむには?
さて、夜になったら窓に「プライバシーシェード」を取り付けます。カーテンと同じで、着替えの目隠しにもなるし、朝の太陽に邪魔されずぐっすり眠れる、車中泊には欠かせないアイテムです。
このあとパジャマに着替えて、ただ寝るだけでもいいのですが、私が手にしているこの白い箱を使って、少し試してみたいことが…。
じゃーん! なんとプロジェクターで映画鑑賞です!!! ちょうどプライバシーシェードが白色なので、そのままスクリーンとして投影できちゃいます。
この秘密基地感がたまりません…! ただし車中泊の車内でプロジェクターを使うときには、まわりの迷惑にならないよう明かりの漏れや音量には注意してくださいね。映画を観たあとはベッドでそのまま就寝です。
車中泊ってよく眠れるの? 気になる寝心地を評価します!
気づくと朝8時。プライバシーシェードがバッチリ日差しを遮ってくれたので、眩しさを感じることなく目覚めました。マットも固すぎずやわらかすぎず、自宅のベッドより疲れが回復したような…。私の愛車のバモスくんと違い、N-VANは前座席までフラットになるので、車中泊で感じがちな車内の狭さがやわらいで「1つの部屋」という感じがしました。
寝袋の窮屈さがあまり好きじゃないので、今回はブランケットをかけて寝ました。この日は気温もちょうどいい感じ! もう少し寒くなったら、羽毛布団を積んでぬくぬく車中泊が良さそうです。
ちなみに実は昨晩、幕張メッセがある湾岸道路をブオンブオンと走行する爆音に悩まされました…。車中泊は寝る場所も重要なポイントです。車中泊施設のRVパークを利用するときや、道の駅やサービスエリアで数時間の仮眠をとるときは、少しでも騒音が気にならない端っこの場所を選ぶと快適に寝られますよ!
トイレの洗面所で顔を洗ってから、差し込むだけで設置できる「簡易テーブル」で、ささっとメイクしました。ルーフコンソールからメイクポーチを取り出して、メイク道具を置くのにぴったりです。頭の働いていない朝だからこそ、無駄のない動線がありがたい!
まとめ:軽自動車なら誰でも簡単に車中泊が楽しめる!
こうしてN-VANでの車中泊体験が終了しました! 軽自動車は寝られるスペースに限りがありますが、N-VANにはルーフインナーラックや有孔ボードなど、収納オプションが充実していました。どれも車内で快適に過ごすには便利なアイテムですね。
大型キャンピングカーと比べてしまうと、軽自動車の車内は狭いですが、限られた空間をかわいくデコレーションするのは、おままごとをしているような楽しさがあります。これから女性やカップル、夫婦で車中泊する人が増えるんじゃないかな?
日本は狭い道が多いので、軽自動車を車中泊に利用するほうが、普段の街乗りにも兼用できるので経済的だし、自分に合っていると思っています。小回りがきいて、私みたいに運転に自信がない人でも乗りやすいのもポイントです。
女子キャンプもそうなのですが、ユーザーが増えると女性向けのアイテムも開発されるようになるので、もっと車中泊女子が増えてくれるといいな〜!と思っています。
おまけ:カートラジャパンの会場には軽自動車がいっぱい!
カートラジャパンの会場には、大型のキャンピングカーはもちろん、軽の車中泊車もたくさんありました。最後に気になる車両をちょっとだけご紹介します!
文/森 風美
写真/矢野 宗利
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